日本エイサーから発表されたAspire S3シリーズは、同社初のUltrabookだ。Ultrabookは、インテルが提唱している薄型軽量ノートPCのフォームファクターであり、2011年の冬商戦に向けて各社からUltrabookの第1弾が発表され、注目が集まっている。

Ultrabookは、従来のノートPCよりも薄くて軽いことが特徴であり、厚さは21mm以下と規定されている。Aspire S3シリーズには、搭載CPUやストレージの違いによって、上位モデルの「Aspire S3-951-F74U」と、下位モデルの「Aspire S3-951-F34C」がある。今回は下位モデルのAspire S3-951-F34Cを試用する機会を得たので、早速レビューしていきたい。

「Aspire S3-951-F34C」

■主な仕様 [CPU] 超低電圧版Intel Core i3-2367M(1.4GHz) [メモリ] 4GB [ストレージ] 320GB 5,400rpm HDD [グラフィックス] Intel HD Graphics 3000 [ディスプレイ] 13.3型ワイド(1,366×768ドット) [バッテリ駆動時間] 約6時間 [OS] Windows 7 Home Premium SP1 64bit版 [本体サイズ/重量] W323×D218.5×H13.1~17.5mm/約1.35kg [店頭予想価格] 80,000円前後

ボディと基本スペック

本体サイズはW323×D219×H17.5mmで、重量は約1.35kgだ。最薄部は13.1mmで、ボディがフルフラットなのでカバンなどへの出し入れも楽にできる。13.3型ワイド液晶を搭載したUltrabookとしては標準的なサイズと重量だが、従来のノートPCと比べると、はるかに薄くて軽い。ボディには軽くて丈夫なアルミニウム合金が使われ、強度も高い。天板にはヘアライン加工が施されており、高級感を演出している。プリインストールOSは、Windows 7 Home Premium SP1 64bit版だ。

Aspire S3の上面。天板はアルミニウム合金製でヘアライン加工が施されており、高級感がある

Aspire S3の底面。底面もフルフラットで、カバンなどへの出し入れも楽だ

続いて、ハードウェアスペックを見てみよう。CPUとして、Sandy Bridge世代で超低電圧版のIntel Core i3-2367M(1.4GHz)を搭載する。Core i3-2367MはデュアルコアCPUだが、Hyper-Threadingテクノロジーを備えているため、最大4スレッドの同時実行が可能だ。なお、上位モデルのS3-951-F74Uでは、Sandy Bridge世代で超低電圧版のIntel Core i7-2637M(1.7GHz)を搭載している。

メモリは4GB固定で増設はできず、ストレージは320GB SATA HDDだ。他のUltrabookでは、軽量化やバッテリ駆動時間を重視してSSDを採用した製品が多いが、本機ではHDDを採用することで、低価格化と大容量化を両立させたことが特徴だ(上位モデルのストレージは240GB SATA SSD)。サウンドにもこだわっており、底面の左右手前にステレオスピーカーを装備し、Dolby Home Theater v4も搭載している。

底面の左右手前にステレオスピーカーを搭載

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