Retinaディスプレイにより高解像度化を果たしたiPhone 4や、9.7インチの大型ディスプレイを持つiPad、さらにはiOS4でのBluetoothキーボードなどのサポートにより、iOSデバイスでも快適にテキストの作成を行うための環境が急速に整いつつある。そんな中、今回は"作家のための作業環境"をコンセプトとした高機能かつ本格的なiPad/iPhone用日本語文章作成アプリ「iText Pad」を紹介していく。
コンピュータ用のテキストエディタとして、物書き系クリエイターにも愛用者の多い「LightWayText」や「iText Pro」などのソフトウェアの生みの親でもある山下道明氏が開発した本アプリ。iOS対応アプリでありながら、複数テキストファイルの同時に編集・閲覧、縦書き表示、ルビ表示への対応、フルスクリーンモード、「正規表現」を使った高度な検索/置換のサポートなど、非常に強力なテキスト作成機能が搭載されている。
アイディア/ラフのメモ書きならiPhoneで
iPadのみならずiPhoneにもネイティブに対応したユニバーサルアプリとなっている「iText Pad」なら、iPhoneにもアプリをインストールして気軽に持ち歩くことができる。そのため、移動中などにふと思いついた文章や記事の要点を素早くメモしたい場合にも威力を発揮してくれる。アプリ内には、メモ/ノート/読書/文庫本/原稿用紙など、あらかじめ複数の表示テンプレートが用意されており、さらにユーザー自身が設定したレイアウトも保存可能でいつでも呼び出せる。アイディアや気分に合わせて表示スタイルを変更すれば、ますます創造力を掻き立てられること間違いなしだ。なお、レイアウトに関わらず、文字の入力時には無地の横書き入力画面に移行してしまうのが少々残念なところ。
iPadでアイディアを膨らませて記事を書く
iPhoneで文章をまとめたら、さらに視認性や快適性に優れたiPadと「iText Pad」を使って、そのアイディアを膨らませていくと効率が良くオススメ。iPad専用に用意されたユーザーインタフェースは、広大なディスプレイ領域を活かせるようになっており、文章の推敲や校正にも便利。しかも、文章の気になる箇所など自由に設定できるブックマーク機能やあらかじめ複数の定型文を登録しておけるクリップボードがアプリ内に用意されており、作業の効率をさらに高めてくれる。もちろん、原稿の執筆時には欠かせない文字数のカウント機能にも対応している。
長文を書くならBluetoothキーボードを
iPadでのソフトキーボードもなかなか快適ではあるが、やはり長文を作成するとなると、やや役不足に感じることが多々あるだろう。そんな時に活用したいのが、Bluetooh接続対応のハードウェアキーボードだ。実際に純正の「Apple Wireless Keyboard」をiPadとペアリングし利用してみたが、デスクトップ/ラップトップPCなどと同等のキーボードは、執筆の際にも圧倒的なパフォーマンスを実現できた。ちなみに、日本語/英語の入力切替も、「command+Space」のショートカットキーにて行うことができた。また、Bluetoothキーボードを使用すると、iPadのソフトキーボードは自動的に表示されなくなり、さらに広く入力画面を有効活用できるのも嬉しい。iPad/iPhoneで本格的な日本語文章作成をしたいとうユーザーなら、ぜひともお試しいただきたい。