発表会は、Appleの各種事業のニュースアップデートから始まった。同社は2009年10~12月期決算に過去最高の売上・利益を記録した。こうした好業績に貢献しているのはiPhoneやiPod、ノート型Macなど「モバイル製品」である。
Appleは1991年にPowerBookでモバイル市場に参入し、2007年にiPhoneを投入した。ノートパソコンとスマートフォンは、今や一般コンシューマに広く深く浸透している。「だが、それらだけで十分と言えるのか?」とJobs氏。
2つのモバイル製品の間にはすき間があるものの、そこに「第3のカテゴリ」を根付かせるのは容易ではない。Webブラウジング、Eメール、写真/ビデオ、音楽、ゲーム、電子書籍など、モバイルにおけるデバイス利用においてノートPCとスマートフォンを超えるメリットがなければ、コンシューマは関心を示さないとJobs氏は指摘した。一昨年からNetbookが急成長してきたが、「(Netbookは)なに1つ上回っていない。安売りのPCに過ぎない」とキツい一言。スマートフォン・ユーザー、そしてノートパソコン・ユーザーであっても、使ってみたくなる新たなカテゴリのモバイルデバイス……それが「iPad」であるという。