アップルストア銀座で開催された「ADOBE DAY」にて、来場者が実際にアドビ製品に触れて機能を体験できるというハンズオンセミナーが開催された。

Photoshopのテクニックを学ぶ

年齢層も幅広い参加者のみなさん。分からない部分はその都度スタッフがついて説明してくれる

「Photoshop」のセミナーでは、同社が製品の活用情報を提供しているWebマガジン「DEKIMAGA」のコンテンツを用い、受講者が「旅先写真をスケッチ風の絵葉書にする方法」と「ウェディングフォトを格調高く見せる方法」に挑戦した。スケッチ風の絵葉書作りは初心者向けの易しい内容で、レイヤーやフィルタなどの機能を学ぶことができた。まずは、起動時に初期設定ファイルを捨てたり、Bridgeで素材のフォルダを一覧してファイルを開くなど、ちょっとしたTipsを挟みながら進行していった。

モノトーンに変換したレイヤーをコピーし、階調を反転させてから描画モードを「被い焼きカラー」に。ステップごとに講師が丁寧な説明を行う

テキストにない工程やTipsを取り入れることで、機能をさらに活用する方法を学べるのはハンズオンセミナーならでは。ここでは新機能「スマートフィルター」により、一度適用したフィルター効果をON/OFFしたり、別の効果を試したり、適用の度合いを後から変えたりする方法が紹介された。

スマートフィルター機能で、複数の効果を試したり、効果の適用量を後から調整することが可能だ

最後に、レイヤーの透明度を調整して完成。出来上がったファイルはCD-Rなどにコピーして持ち帰ることができる。

Illustratorを活用する

一方、「Illustrator」のセミナーでは虎の写真をモチーフにした年賀状作りが行われた。ライブトレース機能で元になる写真をベクターに変換し、ライブカラーでカラーを自在に変換することで、写真とは違ったタッチの表現が可能だ。

ライブカラー機能とフィルター効果で、トレースしたイメージを様々に変化させる

さらにアピアランスのパネルからフィルター効果を適用すると、トレースした画像に様々な表情が加わっていく。加えた効果は後から調整することも可能。Illustratorを使いこなすなら、ぜひ活用したい機能だ。

テキストを入力すれば年賀状が完成。テキストにも様々な効果を適用することができる

こうした制作物において複数のバリエーションを作りたい場合に便利なのが、新しく搭載された複数のアートボードをサポートする機能。これまでのIllustratorでは一つのドキュメントに一つのアートボードだったが、新しくCS4では一つのドキュメントに最大100のアートボードを持つことが可能となった。

一つのファイルに複数のバリエーションを制作できる。異なるサイズもOKだ

この新機能について受講者から、「印刷する場合はどうなるのか」という質問が出た。講師の回答によると、一つのアートボードを1枚ずつ出力する他、全てのアートボードをまとめて1枚に出力することも可能とのこと。実際に製品に触れて機能を体験し、疑問についてもその場で解決できるというのが、ハンズオンセミナーの利点だ。

今回の「ADOBE DAY」では、計6つのハンズオンセミナーが開催されたが、初回から満席でキャンセル待ちが出る回もあるなど、大いに賑わいを見せていた。

大盛況だったハンズオンセミナー