2009年9月26日(土)・27日(日)の2日間、富山県富山市の富山産業展示館(テクノホール)で、開催された「ジャパンロボットフェスティバル(JRF) 2009 in TOYAMA」

先に公開したレポート「展示会場編 I」では、会場の5つのゾーンの内「ロボットクロニクルゾーン」と、「富山の技術・地域の技術ゾーン」を紹介したが、今回は引き続き他の3つのゾーン、特に「ライフスタイルゾーン」を中心にレポートをお届けしよう。

"ライフスタイルゾーン"は、近い将来、ロボットテクノロジーが生活の中に溶け込んだ時代のライフスタイル提案をコンセプトに、すでに実用化された、または実用化間近のロボットが紹介するゾーン。大型のものも含むサービスロボットの他、ホビーロボットやトイロボットのブースが並び、関連商品の販売ブースも設けられていた。まずは、サービスロボットから見ていこう。

「ライフスタイルゾーン」(1) - 多くの人達と触れ合ったサービスロボット

綜合警備保障(ALSOK)ブースは、同社の最新ロボット3機種を出展。2006年に発表された常駐警備ロボット「リボーグQ」と、2009年8月1日から全国販売が開始された日本初のデジタルサイネージ(電子看板)ロボット「An9-PR(アンナインピーアール)」の2体の大型ロボットと、小型で低コストの企業向け受付・警備ロボットシステム「An9-RR(アンナインアールツー)」の実演を行っていた。もともとショッピングモールのように大勢の人で賑わう環境を想定して設計され、稼動実績もあるため、今回の混雑した会場の中でも問題なく動作していたようだ。それぞれに搭載されたタッチパネルを通じてのコミュニケーションで来場者を楽しませていた。

ALSOK(綜合警備保障)、富山綜合警備保障のブース。人間の警備員と協力して警備にあたる「リボーグQ」

自律走行型の電子看板ロボット「An9-PR」。顔認識エンジンによるデモも行っていた

小型案内ロボット「An9-RR」は本体と子機がセットになったシステム

大和ハウスグループのダイワラクダ工業愛知工業大学は産学共同ブースを出展。愛・地球博でも活躍した三菱重工業のコミュニケーションロボット「wakamaru」と、愛工大が2003年より展開中の「鉄人プロジェクト」で開発された「AIT 鉄人」を組み合わせたショープログラム「ワカマル・鉄人コラボプロジェクト」を紹介していた。「鉄人プロジェクト」に関しては、これまでの"AIT 鉄人"シリーズの展示に加えて、最新バージョンの「AIT 鉄人5号」は実演も行っていたようだ。"wakamaru"は常時稼動して来場者を出迎え、握手やジャンケンで子ども達の人気者となっていた。

「wakamaru」&「愛知工大鉄人プロジェクト」のブース。大型の「AIT 鉄人5号」はシリーズの最新バージョン

"wakamaru"と「AIT 鉄人」のコラボプロジェクトも紹介

これまでに開発された「AIT 鉄人」シリーズも展示。「モンスター」は空飛ぶロボット実験機

人気者の"wakamaru"はたくさんの子供達と握手していた

愛・地球博のマスコット、モリゾー&キッコロのロボット

東京・笹塚のサイバーステップは、エンターテインメントロボット「CR-01」を出展。オンライン3D対戦ゲーム開発で培ったネットワーク技術やユーザーインタフェースのノウハウを取り入れ、世界中から遠隔操作できるインタラクティブ装置として研究開発していると言う。会場では2台を実際に動かし、来場者にネットワーク経由でのテレコミュニケーションを体験させていた。富山の会場から東京にあるロボットの演遠隔操作も行っていたようだ。

サイバーステップのブースでは、遠隔操作ロボット「CR-01」によるテレコミュニケーションのデモを行っていた

米iRobotの自動掃除機「Roomba(ルンバ)」も、日本での総代理店セールス・オン・デマンドから出展。ブース内で実際に掃除をして見せ、すでに世界で300万台以上が販売されたという、史上もっとも普及した家庭用ロボットとしての実力を大いにアピールしていた。

iRobotの自動掃除機「ルンバ」

名古屋のビジネスデザイン研究所も、「よりそいifbot」、「ハローキティロボ」、恐竜ロボットの「ライフフォーム PLEO」、無線LAN機能搭載のウサギ型ロボット「ナバズタグ」など、発売中のコミュニケーションロボット製品を実演展示していた。

ビジネスデザイン研究所のブース