【レポート】
ヤフーやマイクロソフトなどIT業界の5社が共同で、現在自民党で審議が行われている、いわゆる「青少年インターネット規制法案」に対して「効果が薄い」「表現の自由を侵す」などの反対意見を表明、業界の自主的な取り組みを行うことで法律案の撤廃を求めていく考えだ。5社は22日に、すでに自民党政務調査会の谷垣禎一会長宛に文書で意見を提出している。
今回、共同で反対を表明したのはディー・エヌ・エー(DeNA)、ネットスター、マイクロソフト、ヤフー、楽天の5社。自民党の青少年特別委員会で協議されている「青少年の健全な育成のためのインターネットの利用による青少年有害情報の閲覧の防止等に関する法律案」に対して、業界の努力を無視しており、始めに事業者規制ありきで協議が進んでいるとの不満を表明。
その上で、検討されている法案は、サイト管理者には有害情報を発見したらそれを削除する、ISPにはサイト管理者に有害情報の適切な処理を要求するかISP自身が有害情報を削除する、携帯電話事業者にはフィルタリングを提供する、といった対応を求めており、そうした措置を講じない場合は主務官庁からの指導、さらに従わなければ罰則を設けるという内容。5社はこれに対して大きな懸念を示す。
この法案は、自民党の高市早苗衆議院議員らが中心となって検討されているもので、高市議員から示されたという法律案の骨子を元に5社は複数の問題点を挙げている。
まず、そもそも有害情報の定義に疑問を呈しており、有害情報の定義が「どれだけ議論したものか分かっていない」(ヤフー 別所直哉法務部長)と指摘。別所氏によれば検討の中で示されている有害情報の例は「ほとんどが違法情報」(同)であり、有害情報と違法情報の区別がなされていない点を問題視する。違法情報に関しては基準が明確なためISPや管理者側で削除することは比較的容易で、削除によるISPらの責任を問われないようにするだけでいいと別所氏。
今回の法律案では有害情報を国が決める、または民間が決めて国が管理するなどの案が出てきているが、「何が有害情報かは各人の価値観によって異なる」(同)。また、有害情報を削除することによって「発信する権利を失い、表現の自由に明確な規制」(同)が行われる点を別所氏は「きわめて大きな問題」と話す。
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