【インタビュー】
――免許をお持ちじゃなかった。
「ないんです。そんなにまだ、車をみんな持ってない時代でしたね。それでもやっぱり詳しい方はおりましたね。アクセルを踏むときにダブルアクセルとかね」
――詳しい知識の部分と、あとはまあ知らないんだけれども、想像でどんどんとふくらませていく部分。
「ええ、そうです」
――後にこの作品は、海外へも輸出されますが、やはり海外進出ということを最初から意識しておられましたか。
「ええ、なるべく世界に。『世界のファミリーに夢を』なんていうのを社のキャッチフレーズにしてますから、黒い学生服を着たのはやめとこうとか。で、どこの世界の人が観ても分かるように。そんな作品にしようということは、最初から心がけてましたね」
――特にアメリカで、『Speed Racer』というタイトルで大人気になるわけですけれども。
「あれは、すごいですねえ」
――そういったこともあり、新シリーズというのが、1997年にありましたね。それも担当なさっていらっしゃいますが……。
「ええ、それが大変だったんですよ」
――と、おっしゃいますと?
「交通に関する常識ですよ。それが昔ほどゆるやかじゃないんですよね。必ずシートベルトを締めよう、とかね」
――旧作のオープニングのように、車に飛び乗ってすぐ発車しちゃダメなんですね。
「ダメなんですよ。だから、せっかくある7つの威力もね、チョッパーとか押すとノコギリみたいのがバンと出て、木をバーッと切っていくじゃないですか。そうすると、『あの木は誰の木だ』とか(笑)。あんなふうに切ったら叱られるんじゃないか、とかね(笑)。ホント、そうなんですよね。ほかにも、右側を走っちゃいけないとかあるじゃないですか。もう、やりづらい、やりづらい」
――その分、旧作のほうが、そういう縛りをあまり意識しないで……。
「意識しないし、文句も出なかったんですよね。ジャンプするじゃないですか。あれとか、フロッガーっつって、水の中を潜ったりとか。いいな、と思ったんですけどね」
――水陸両用のうえに、宙を舞うという。もう我々、当時の子どもはマッハ号に魂を奪われました、あれを観ながら。オープニングの象の上をぽーんと飛ぶところとか、あれはホントにかっこよかったですね。
「そうですねえ」
――そして、来年いよいよハリウッドの実写映画が公開されるそうですが。
「そういうふうに映画になったり、なんかしていくのは我々にとって、まだ『マッハ』が生きてる――非常にうれしいですよ」
――今日は、楽しいお話をどうもありがとうございました。
(撮影:中村浩二)
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