• 広瀬アリス=『なんで私が神説教』より (C)日テレ

――4月から新ドラマ『なんで私が神説教』が始まりました。この企画はどのように解釈されましたか?

このドラマには「今の世の中は説教しづらくなっちゃったよね」という、わりとみんなが共通して持っている常識や偏見をぶち壊していこうというメッセージが込められているんです。先ほどお話しした通り、こういうのは好きなプロットだったので、めちゃくちゃ面白くなりそうだなと感じました。

――『となりのナースエイド』からご一緒されている脚本のオークラさんプロデューサーの藤森真実さんもバラエティ出身ということで、共通言語を持つやりやすさなどはありますか?

そうですね。ニュアンスとか温度感とか、しっかりとフリ・オチの話が分かるという部分でいうと話はしやすいですし、そういう共通認識がある上で作っているような感覚はあります。

――CM明けやCM入り前に先の見どころ予告をサイドテロップで入れていますが、これもバラエティの経験を踏まえた演出でしょうか。

ドラマを途中から見た方、たまたまザッピングした方に対して、「どんなドラマなのか」「従来の学園ドラマとは一味違いますよー」というこちらの思いも含めて、その一端だけでも伝えたい…という思いからです。「テロップを入れると世界観を邪魔して嫌」という意識があまりない、という考えでいうならバラエティの経験が関係しているかもしれません(笑)

野呂佳代&伊藤淳史への信頼

――主演の広瀬アリスさんの印象はいかがでしょうか?

広瀬アリスさんには、一般的に“明るくて華やか”というイメージがある中で、『神説教』では「最近までニートでめちゃめちゃ塞ぎ込んでいて外見も地味」という真逆のキャラクターを演じてもらっています…が、全然違和感ないんです。撮影開始当初からそのキャラクターが確立していて、2カ月経った今も進化し続けています。改めて素晴らしい女優さんだなと思いながら日々撮影しています。

――『神説教』の制作発表会見では、広瀬さんを中心に現場の良い雰囲気が伝わってきました。

めちゃめちゃいい雰囲気で、いい雰囲気すぎてこの先大丈夫かな?と思ってしまうくらいです(笑)。広瀬さんも小手(伸也)さんも木村佳乃さんも野呂(佳代)さんもみんなが現場を盛り上げてくださるので、こちらとしては非常に助かってます。

  • 野呂佳代

  • 伊藤淳史

――『となりのナースエイド』の時にオークラさんとの対談で、「吉住さんの魅力を伝えたいです。めちゃめちゃおもしろいです」とおっしゃっていましたが、今回での注目のバイプレイヤーはどなたになりますか?

もういっぱいいらっしゃるのですが、一人は野呂佳代さんがとっても魅力的だなと思っていて。人柄もいいですが、お芝居がめちゃめちゃ細かいんです。コメディー要素の一端を担ってくれているのですが、「ここまでやったらやり過ぎ」「ここまでやったら大丈夫」みたいな笑いのニュアンスをすごく気にされながらお芝居に取り込んでくれたり、そのことについてものすごく相談してきてくれるので、すごく助かってますし、すごく魅力的だなと思ってます。

それと、伊藤淳史さんですね。『24時間テレビ』のスペシャルドラマで欽ちゃん役をやっていただいて今回もご縁があったんですけど、本当に演技に対して真摯(しんし)に向き合ってくれますし、何よりご家族を大切にされているのがいいなと思うんです。欽ちゃんのドラマの時も、お子さんと一緒にご覧になっていたようで、そのお子さんの感想をすごく大切にされている。素敵な感覚を持たれた方だなと思いながら、今回もすごく頼りにしています。