2月29日、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場にて、スマホアプリ『モンスターストライク』(以下、モンスト)のプロチームによる、トーナメント形式eスポーツ大会全国ツアー「モンスト プロツアー 2019-2020」のツアーファイナルが開催されました。2019年11月9日からスタートしたモンストプロツアーも、いよいよ最終決戦。ツアーファイナルは新型コロナウイルスの影響により、動画配信のみの無観客試合になりました。

  • いつもは各チームの応援団で賑やかな会場も、無観客試合だと静か

ファイナルには、プロツアー第7戦までのポイント上位4チームのみが出場。今回は、アラブルズ、GV、【華】獣神亭一門、今池壁ドンズαの4チームが出場権を手にしました。

モンストプロツアーファイナルは、ダブルエリミネーションとシングルエリミネーションが組み合わさった変則トーナメント。まずは上位2チームのアラブルズとGVが激突しますが、1度負けても3位の【華】獣神亭一門と4位の今池壁ドンズαの勝利チームと再戦できます。そこで勝つと、グランドファイナルへと進出。一見、上位2チームがウイナーズサイド、下位2チームがルーザーズサイドのダブルエリミネーションに見えますが、グランドファイナルは1本勝負なので、ルーザーズサイドから勝ち上がったチームも1度の勝利で優勝できます。グランドファイナル以外はいつも通りのBo3(2本先取)ですが、グランドファイナルのみBo5(3本先取)で争われます。

  • ランキング1位のアラブルズと2位のGVは初戦で負けても3位と4位の勝者とグランドファイナル進出をかけ、再戦できます

  • 【華】獣神亭一門と今池壁ドンズαの対戦。敗北した瞬間にモンストプロツアーファイナルが終了するので、緊張の一戦です

モンストプロツアーファイナルの特別ルールとしては、ステージ選択権がないこと。キャラピック先攻後攻の選択権はあり、ランク上位チームが持っています。ダブルエリミネーションながら決勝では1発勝負となるため、ウイナーズ側の有利さは少なくみえますが、ステージ選択権がないなかでピックの選択権を持つことは重要です。

第1試合は、ランキング1位のアラブルズとランキング2位のGVによる一戦です。GVは、順位こそ2位ですが、1位とのポイント差は2ポイントとごくわずか。終始プロツアー中で首位を独占してきただけに、実力はアラブルズに匹敵、もしくはそれ以上と言っても過言ではありません。

試合は1本目をアラブルズが獲得し、2本目は終始GVが優勢。2ステージの差をつけ、ラスボスもあと少しで倒しきるという状態まで持ち込むも、味方の体力がなくなりダウン。アラブルズがグランドファイナルへとコマを進めました。

  • 会場にはプロジェクターでチームロゴが大きく映し出されています。これはファンのみなさんにぜひ見てほしかったポイントです

第2試合は【華】獣神亭一門と今池壁ドンズαのCard。【華】獣神亭一門は、2018年はぎりぎりのポイントでツアーファイナルへの出場を逃しており、今回は悲願の参戦。今池壁ドンズαは2018年のプロツアー覇者で連覇がかかっています。ランキングの下位である今池壁ドンズαは、2戦ともピック後攻という不利な状況のなか、落ち着いた試合運びで連勝し、準決勝へとコマを進めました。

  • 第2戦目の【華】獣神亭一門と今池壁ドンズα戦でもロゴが投影されていました

  • プロツアー終盤から脅威の追い上げでツアーファイナルに出場した【華】獣神亭一門。残念ながら初戦で敗れ、4位に

準決勝は首位決戦で敗れたGVと今池壁ドンズαの一戦。前回のモンストグランプリではどちらも本戦出場していませんし、モンストプロツアーでも未対戦なので、2018年のモンストプロツアーファイナル以来の対戦です。

2019年のツアーファイナルでは、初戦とグランドファイナルで対戦し、どちらも今池壁ドンズαが勝利していますが、今回はGVがリベンジを果たし、2年連続のグランドファイナル出場を決めます。今池壁ドンズαの連覇の夢はここで潰えました。

  • ファイナルの初戦では王者の貫禄を見せつけたものの、GVとの勝負に敗れ3位となった今池壁ドンズα

グランドファイナルは、初戦と同じ組み合わせのアラブルズ対GV。ここで5戦中3勝すれば優勝です。1戦目を取ったアラブルズは、2戦目で天叢雲によるワンパン(一撃でボスを倒すこと)を決めます。3戦目は2秒差でラスボス戦へ挑む大接戦でしたが、アラブルズがきっちりボスを倒しきり、3連勝でツアーファイナルの幕を閉じました。

  • グランドファイナルで再戦を果たすも及ばず、2年連続で2位となったGV

  • 無冠の強豪アラブルズがようやく手にしたプロツアー優勝

約4カ月にわたって行われたモンストプロツアーもこれで終了。レギュラーシーズン7試合、各チームは5試合出場するレギュレーションでしたが、試合の間に休めるかというと、そうはいかなかったはず。練習したり、次の試合が気になったりと、緊張感を維持した4カ月だったのではないでしょうか。

それだけに5試合以上の疲労度があると思います。モンストのプロ選手のほとんどは兼業プロのため、試合のことだけを考えればいいのではなく、本当に多忙な日々を送っていました。

  • 最後にツアーファイナル出場チームで記念撮影

今後は、未発表ながらおそらく開催されるであろうモンストグランプリへの準備もあるでしょうが、しばらくはどのチームも十分な休息を取ってほしいところです。