象印マホービン(以下、象印)は、調理に“焼き工程”を組み込めるホーロー電気調理なべ「EL-NS23」を2月1日に発売する。価格はオープンで、直販価格は65,780円。

  • 象印が2月1日に発売するホーロー電気調理なべ「EL-NS23」。内釜が着脱可能なホーローなべになっており、直火やIHコンロにかけて“焼き工程”を入れられることが特徴だ

焼き工程で料理を旨く、香ばしく! ホーローなべの電気調理器

「EL-NS23」は自動調理による手軽さや時短といったメリットに加え、新搭載の「焼き煮込み」コースにより、煮込む前に利用者が食材を炒めることでより美味しい料理が作れる電気調理なべ。取り外しできる専用の「ホーローなべ」を本体にセットして使う。

「焼き煮込み」コースは搭載調理メニューの1つで、煮込む前に食材を炒めることで香ばしさとうまみを引き出し料理をおいしく仕上げるもの。炒める工程はユーザー自身がコンロ等で行うが、専用ホーローなべを使うことで、炒め終わったホーローなべを直接本体にセットして煮込む工程(自動調理)へ移行できる。

専用ホーローなべはIH・ガス火の両方に対応。ホーローは熱が均一に伝わりやすく、また熱が逃げにくいため、煮込み料理などを仕上げやすい。加えてホーローの表面はガラス質のためニオイが移りにくく、カレーなど香りの強い料理をしやすいことも特徴だ。専用のホーローなべはふた付きで、なべの中で余った料理にふたをしてそのまま冷蔵庫へ入れ保存することもできる。

  • 炊飯器のような姿の「EL-NS23」。操作パネルは上面に搭載。機能面では12時間前から予約できる予約調理、最大12時間の保温などがある

  • 内釜として使う専用のホーローなべ。直火・IHに対応し、ガスコンロ等で直接火にかけられる

  • 本体の内側。高温のなべを本体に入れると本体の樹脂パーツが溶けてしまう可能性があるため、ホーローなべをセットする部分には耐熱素材が使われている(黒い素材の部分)

  • ホーローなべをセットしたところ。取っ手の下に隙間があり取り外ししやすい設計だ。なお焼き調理や煮込み調理をしたホーローなべは非常に熱くなるため、なべのセット・取り外しには鍋つかみが必要になる

  • 新搭載の「焼き煮込み」コース。焼く工程により食材の香りや旨みが加わるうえ、不要な水分を飛ばす効果もある

ハウス食品とコラボ、ザ・カリーを美味しく仕上げる専用メニュー

対応レシピは約200種類。新搭載の「焼き煮込み」のほか「カレー・シチュー」「スープ」「煮物」「米・麺調理」「無水調理」「低温調理」「パック調理」「蒸し調理」「スイーツ」といった多彩なコースを選択できる。

「焼き煮込み」コースの対象レシピは18レシピ。本体内蔵が16種類、アプリ内が2種類だ。特にカレーについてはハウス食品と専用レシピ「コクうまビーフカレー」を共同開発する力の入れようだ。

カレーは全工程を電気調理なべで自動調理すると、水分を飛ばせず水っぽくなりがちだが、「焼き煮込み」コースの専用レシピではハウス食品が提供するルウ商品の中でも高価格に位置する本格カレールウ「ザ・カリー」を使い、焼き工程を加えることで水分を飛ばしつつ“旨み”や“コク”を加え、適度なとろみで香ばしく仕上げることが可能だ。

専用レシピの開発にあたっては象印が培ってきた温度制御技術により、どれくらいの温度で何分調理したかの試作をハウス食品に繰り返しフィードバックし、最終的に「両社絶賛」の出来に仕上がったという。なお「焼き煮込み」コースではカレー以外にも「さばと根菜のトマト煮」「なすの揚げびたし風」といったメニューを用意している。

  • 「焼き煮込み」コースではハウス食品とコラボし、専用の煮込みフローを組み込んだ「コクうまビーフカレー」レシピを搭載している。同社の「電気調理なべ」購入者向けに実施したアンケートでは、約6割が購入時に調理しようと思っていた食材・メニューとして「カレー」を挙げたという

  • 「EL-NS23」体験会では、全て自動調理したカレー(写真左)と、焼き工程を加えた「焼き煮込み」コースで作ったカレー(写真右)を試食できた。両方おいしいものの確かに、焼き工程を入れたカレーは色が濃く、ややとろみがあり香ばしく、「よりおいしい」と感じられた。一方全て自動調理したカレーはやや水っぽく、焼き工程入りのカレーと比べるとコクや香ばしさがない印象

気分や食材でレシピ提案、メニュー増も。専用アプリと連携

今回の「EL-NS23」のローンチに合わせ、象印では独自の「象印アプリ」を新たに提供する。「EL-NS23」はアプリと連携し、気分に合った献立の提案や、食材・調味料を入れるタイミングをお知らせするなど、料理作りをサポートする。

アプリでは「食材」「ジャンル」「栄養素」「気分」「調理時間」の5つの項目から、好きなカード(条件)を選んでいくことで希望に沿ったレシピが提案される。食材・調味料を入れるタイミングはスマートフォンのプッシュと本体液晶の表示で通知。入れる順番にこだわることでよりおいしい仕上げにつながるという。食物アレルゲンの特定原材料8品目を登録できる機能も搭載する。

本体の対応レシピ約200種類のうち、本体内蔵レシピは150、アプリ内蔵が50となっている。象印によるとアプリ専用のレシピ数を今後増やしていく予定だ。

洗うパーツは内ぶた・内なべ・つゆ受けの3点のみ。商品にはパック調理専用のホルダーが付属し、調味料と食材を袋に入れ、パックホルダーにセットすることで、同時に最大2品の調理が可能。本体サイズは28×30.5×23cm、重さは約6.5kg。消費電力は900W。

  • 本体ふたの裏側に設置する内ぶた。上部中央の白いツメを押すことで取り外しできる

  • 外周のパッキンと内ぶたは一体型で、パッキンのみ外す必要はなく洗いやすい

  • 新開発の「象印アプリ」。レシピ提案が主な機能で、「ジャンル」や「気分」、「栄養素」、「調理時間」、「食材」の5項目ごとにカードが用意され、希望のカードを選んでいくだけで該当レシピが提案される(画面は開発中のもの)

  • 「500キロカロリー以下」「合びき肉」「里いも」のカードから提案されたレシピ(画面は開発中のもの)