米Microsoftは5月17日(現地時間)、コラボレーションツール「Teams」の個人向け機能の正式提供を開始した。すでに仕事でTeamsを使用しているユーザーは、個人用アカウントを直接追加可能。iOS版、Android版、デスクトップ版がリリースされており、Teamsの新規ユーザーはそれらを入手するか、またはWeb版からサインナップする。

Teamsはビジネス分野で急成長しているコラボレーションハブ・サービスだ。Microsoftはコンシューマ向けのコミュニケーションサービスとして「Skype」を提供しているが、新型コロナ禍における在宅勤務や在宅学習で、個人・家族ユーザーからもコラボレーション・ソリューションが求められるようになった。

Teamsはメッセージングハブとして機能し、家族、友達、コミュニティなどとの全てのチャットを1つの場所にまとめ、個人やグループのチャットを自由に移動しながら、自分の計画やスケジュールを把握できる。コミュニケーションだけではなく、グループチャットでのToDoリストの作成およびタスクの割り当て、投票(近日公開予定)、グループ通話のスケジュール設定と参加依頼の共有(iOS、Android)、ファイル共有(iOS、Android)などが可能。iOSおよびAndroidアプリでは、チャットのダッシュボードビューを選択して共有コンテンツにすばやくアクセスでき、パスワードのような重要な情報を安全に保管するデジタルセーフを利用できる。1つのアプリで自分の全てのチャット、ミートアップ、ファイル、タスクにアクセスできるオールインワンソリューションになっている。

新型コロナ禍のビデオチャットでは、"Zoom疲れ"と呼ばれてビデオ会議ツールを長く使用する影響が指摘されている。そこでMicrosoftは、Teamsの個人向け機能に友達や家族と同じ場所に集まっているような体験になるTogetherモードを用意した。通常のビデオ会議ツールに比べて、ツールに対する脳の負担が減少し、リラックスしながら会話を楽しめる。また、絵文字を使ったライブリアクションやGIFを使った表現も可能。ビデオ通話は、1対1の通話なら最長24時間まで無料で会話できる。グループ通話(3人以上)は、最大100人と最長60分間まで無料。なお、新型コロナ禍対策として、Microsoftは一時的に無料通話枠を変更しており、期間中は最大300人で最長24時間まで無料で利用できる。