3Mbpsでもユーザーは満足

――LTEは250kbpsから3Mbpsへと増速しましたが、3Mbpsという速度に不満は出ていないのでしょうか?

原田氏 もともと250kbpsでも満足される使い方をしているユーザーが多かったせいか、ユーザーから目立った不満などは出ていません。3MbpsあればとりあえずYoutubeなどの動画も見られますし、使い放題ということで、例えば音楽配信サービスなども安心して聞き放題で使っていただけます。当面は3Mbpsで行って、どうしても足りなくなってきたら増速を検討することになるかもしれません。

ただ、例えばLTEが150Mbpsと言っても、実際にはそんなに速度は出ません。ならば、しっかり近い速度が出るなら3Mbpsでもいいのではないか、3Mbpsを目安に安価にサービスを提供したほうがいいのではないか、という判断です。

安定して3Mbpsを提供できることに強みがあるという原田氏

MVNO他社とは直接の競合とはならない

――他社でも使い放題のプランを用意しているMVNOがいくつか出てきています。競合としてはどこを想定していますか?

原田氏 言ってみればすべてのMVNOが競合ですが、他社と違って使い放題を売りにしていることと、FONを持っていることが特色です。もともと弊社はWi-Fiの会社ですから、他社が「LTEが早くて使い放題」なら、弊社は「速度は控えめでもWi-Fiでカバー」というコンセプトで展開していますので、直接の競合にはならないのではないかと思っています。

――これまで販売はヨドバシカメラと共同で行ってきましたが、今後窓口の拡充などはお考えですか?

原田氏 販売についてはヨドバシカメラさんが店頭販売でしっかり説明なども対応してくださっているので、大きく拡充する予定は今の所ありませんが、ヨドバシカメラさんがない地域もありますから、携帯ショップなどと連携できればとは考えています。ヨドバシさんが店頭のSIMカウンターで、疑問や設定などにもしっかり対応してくださるので、非常に助かっています。MVNOはやはりまだ一般のユーザーには敷居が高いサービスなので、対人販売できるというのはユーザーにとって安心感が持てる、大きなメリットです。

我々はまだ知名度も低いですから、店頭でもっと認知度を高めていくこと、露出を増やして説明の機会を増やしていくことが喫緊の課題ですね。