米Appleは現地8日、開発者会議「WWDC15」で、モバイル決済サービスの「Apple Pay」の対応クレジットカード、サービスを拡充すると発表した。今秋より、小売店のポイント還元プログラムに対応し、小売店発行のクレジットカードも利用可能になる。また、今年7月から英国でもApple Payが使えるようになる。日本での対応時期は依然として未定。

iOSデバイスほかApple WatchもApple Payが利用可能

Apple PayはiPhoneやApple Watchを使って、実際の店舗やアプリ内での支払いが行える決済サービス。今秋より、クレジットカードサービスを提供するDiscoverをサポートし、大手銀行が発行した主要カードネットワークのすべてで利用可能なクレジットカード、デビットカードが使えるようになる。これは米国内でのクレジットカードによる取引の98%に相当するという。

また、今秋提供のiOS 9から小売店発行のクレジットカードの利用も可能になり、小売店のポイント還元プログラムにも対応する。一連の対応に伴い、従来、クーポン、ギフト券、搭乗券などを保管してきた「Passbook」アプリは、「Wallet」に名称を変更する。ユーザーが保有する小売店のポイントと小売店発行のカードは「Wallet」アプリに登録しておき、支払い時にシームレスに使用できるとしている。

Apple Payを使ったポイント還元プログラムは、Walgreens Balance Rewardsプログラムのユーザーが利用ができるようになる。今後はCoca-Cola、Dunkin' Donutsなどが対応していく。

なお、Apple Payの対応店舗も拡大しており、サービスを開始した昨年10月には20万カ所だったが、7月には100万カ所以上に増えるとしている。今年新たに対応した店舗として、Baskin Robbins、Best Buy、Forever 21、Levi’sなど数多くの店舗を同社は挙げている。Apple Payで決済可能なアプリには、Best Buy、Delta Air Lines’、Dunkin’Donuts、Gilt、Kickstarterなどを挙げている。