エクササイズ、本当のところ

測定に使うアプリだが、Apple Watch OSに付属の「ワークアウト」以外実用的でない、というのが本音だ。iPhoneで実績のある運動測定アプリのいくつかは、すでにApple Watch対応を始めているが、いずれも機能拡張(App Extension)であってiPhone側にあるアプリ本体との連携がなければ動作しないため、Apple Watchだけを持ち出しても測定できない。iPhoneもセットで持ち出さなければならないのでは、せっかくのApple Watchの機動力は低下してしまう。特にiPhone 6 Plusユーザにとっては、厳しい仕様といえるだろう。 

測定精度にも留意しておきたい。Apple WatchにはGPSが内蔵されていないため、iPhoneで測定したときとは多少の誤差が生じてしまうのだ。だからApple Watchには「調整プロセス」という学習機能があり、走るペースや歩幅といった運動のたび変わりうる情報を補正してくれるのだが……実はこの機能、iPhoneを携帯したうえで累計20分程度運動しなければ動作しない(参考)。Apple Watchで運動量を測定するのならば、使いはじめはiPhoneもセットで持ち歩くことが鉄則だ。

iPhoneで定番の運動測定アプリ「Run Keeper」はいち早くApple Watchに対応したものの、単独動作しないためiPhoneを携帯したうえで走らなければならない……