RAPIROのデザインについて

--:それでは、続いてRAPIROについていろいろとお聞かせ願いたいと思います。まずデザインについてですが、何か参考にしたものはありますか? 個人的には、「Zガンダム」の百式っぽい感じとか、懐かしの「イデオン」ぽい感じもするし、「初代トランスフォーマー(G1)」のコンボイ司令官とかにも似ているような気がします(画像6)

石渡氏:ガンダムとかトランスフォーマーとかは研究しまして、何かに似過ぎるということはないようにはしました。

画像6。RAPIROの顔のアップ。何かに似ているような、でもオリジナル

--:RAPIROのこの位のサイズとこのデザイン性の高さは、子どもたちも食いつきそうですよね。現状、どうしてもホビーロボットはあまりアニメのロボット的なデザインをしていなくて、あれはあれでメカニカル感があってカッコいいという子どもたちもいると思いますけど、やっぱりアニメのロボットが動くと食いつき方が全然違いますので、アニメ的なデザインの外装をまとっているRAPIROは興味を引くんじゃないかと思います

石渡氏:デザイン性の点からいいますと、今までのホビーロボットだと、よほどロボットを作りたいというコアな子以外にはあまり興味を持ってもらえなかったですよね。もちろん、既存のメーカーさんもカッコいいとかかわいいデザインのロボットを作りたいとは思っているんでしょうけど、社内にデザイナーを抱えているわけではないので、それほどデザインに費用をかけられないんですね。ちゃんと外装パーツのあるホビーロボットというと、京商の「マノイ」ぐらいですよね。でも、RAPIROならもっと興味を持ってくれる子がいるんじゃないかというか、持ってもらえるようなデザインにしています。

--:RAPIROのデザインなら、女性にも興味を持ってもらえそうです。RAPIROはカッコよさと同時に柔らかさやおしゃれな感じとかもあって、実際、数人の女性に見てもらったら、かわいいという反応でした。それが即、女性がRAPIROを買う、というところまではいかないかも知れませんが、普通の女性がかわいいと思うようなホビーロボットはあまりなかったと思いますので、RAPIROはデザイン的にも革命的といえるかも知れません

石渡氏:RAPIROは少なくとも置いておくだけでもいいというデザインにはしました。そこは割と重要なのかなと思います。

--:組み立ても比較的簡単でしょうから、女性が買って組み立てるのも可能なのではないでしょうか

石渡氏:そうですね。パーツ数を減らしましたので、ほかのヒト型のホビーロボットに比べれば組み立ては簡単な方だとは思います。ただ、さすがに「老若男女問わず誰でも簡単に組み立てられる」とまではいかないかも知れませんが。

--:ちなみに、既存のホビーロボットでは、デザイン的に気に入っているものはありますか?

石渡氏:個人的には、「マノイAT」が一番カッコいいと思います。

--:マノイはATも兄弟機の「PF」も外装がきっちりと用意されているから、かわいかったりカッコよかったりしますよね。ただ、ATでも15万円弱、PFだと20万円弱とマノイは高価なのが難点ですね

石渡氏:マノイは発売を開始した当初、サーボがまだ高くて、結局価格改定がされないまま今に至っていますね。とはいっても、ホビーロボットはなかなか経営判断的に難しいわけでして、新デザインでより安い機体を販売したからといって売れるという保証もないですし、それで結局そのまま現在に至っているんだと思います。

--:個人的で細かい話なのですが、頭の左右の穴が60mmバルカン砲みたいに見えます(笑)。これは何でしょう?(画像7)

石渡氏:ねじ穴ですね。狙ったわけじゃないんですけど、ガンダム好きの人たちには受けてますね(笑)。

画像7。バルカン穴ではなく、ねじ穴

--:なるほど。これで内側にライフリングが施してあれば、さらにバルカン穴に見えるのですが(笑)。ちなみに、デザインは1人で起こされたかと思いますが、何日ぐらいかかっているのでしょう

石渡氏:2012年の12月頃にスタートして、今年の3月ぐらいにデータが揃いましたから、3カ月強ぐらいでしょうか。組み立てたのは4月頃ですね。

--:ボツデザインとかもあるんですよね?

石渡氏:ありますよ。知りたい人はFacebookのRAPIROのページでデザインの変遷を見てもらえると良いと思います(画像8)。

画像8。FacebookのRAPIROのページ