音楽版のGeniusは、さらに機能が追加された。それが「Genius Mix」だ。iTunesの右ペインにある「Genius」に新たに「Genius Mix」が表示されるので、これを選択。すると、iTunes内のライブラリにあるGeniusの情報をもとに、おすすめの曲を集めた最大12個のプレイリストを作ってくれる。

Genius Mix。クリックして再生、もう一度クリックして停止。それ以外の機能は特にない。Geniusuの結果がアップデートされると、Genius Mixも更新されるようだ

ジャンルごとに作られるプレイリストのようで、たとえば「Rock Mix」「Jazz Mix」といった形で作成される。プレイリストに含まれる楽曲のジャケットが4つ並び、その中になんの曲が含まれるかは分からない。どんな曲がかかるか分からない楽しさがあり、ライブラリに埋もれた楽曲が再生されて音楽に再会する良さもありそうだ。

ただ、ジャンルごととはいえ、自分で設定したジャンルが反映されるわけでもなさそう。「Jazz Mix」でオリジナル・ラブ、フリッパーズギター、東京事変……、「Alternative & Punk Mix」でDOUBLE、フィンガー5、Utada、矢野顕子……と出てきたのにいたってはもう意味が分からない。とはいえ、Mix名との食い違いが気になっただけで、内容的には(Mix名ほど)違和感はない。

iPhoneでは「iPod」から「Genius」を選ぶことでGenius Mixが選択できる

ちなみに、筆者の環境ではiTunes 8から9へのアップデート後、一度「Store」→「Geniusをアップデート」を行わないとGenius Mixは表示されなかった。その後は、音楽の同期画面でプレイリストにGenius Mixが追加されたので、それを同期すれば、iPhone上でもGenius Mixを再生できる。

このほかiPhone OS 3.1では、iPhone 3GSで撮影したビデオ編集時に、別ファイルとして保存できるようになり、メールやSMS/MMSのビデオをカメラロールに保存できるようになった。さらに、Safariでフィッシング詐欺サイトアクセスすると警告が出るようになったほか、MobileMeからiPhoneに遠隔でパスコードロックをかけることも可能になっている。

iPhone OS 3.1は、使い勝手の向上とセキュリティの改善を中心にさらに使いやすくなっている。iPhone 3G利用時に日本語入力などで動作が緩慢になる現象は、アップデート直後は改善されているようだ。しかし、iPhone OS 3.0の時も同じ状況で、徐々に遅くなってきた。iPhone OS 3.1も使い込んでみないと分からないが、実際に改善されているとすれば大きなポイントだと言えそうだ。