「ほかの男性の影を匂わせる」テクニックの意外な落とし穴
次のデートに誘われなかった、フェードアウトされた……。そんな女性たちの「デートの失敗談」をラブホの上野さんが分析する連載です。このデートのどこがダメだったのかを、紳士的かつ論理的に解説します。
今回の失敗デート
「相手に告白させるにはほかの男性の影を匂わせるのが効果的」と聞いたことがあるので、気になる人との初デート中、わざとほかの男性とも並行してデートしていることを匂わせて、やきもちを焼かせる作戦を決行。しかし、なぜかその後フェードアウトされました。
ダメポイント:時と場合を選ばずにテクニックを使ったこと
ほかの男性の影を匂わせてやきもちを焼かせる、という作戦は非常に効果的なテクニックで御座いますが、このテクニックは時と場合を選ぶのもまたまちがいないでしょう。
具体的にいえば、すでに何回もデートをして恋人みたいな関係になっているものの、彼から告白がなかなかなく関係をはっきりとさせたい、というような状況においてのみ、このテクニックは有効で御座います。
それ以外の場合においては、このテクニックは効果的に働かないばかりか、逆効果になることも多いでしょう。
特に初回のデートでは、このテクニックは逆効果にしかなりません。
やきもちを焼くためには「この女性を失いたくない」と男性に思ってもらわなくてはならないのですが、初回のデートの時点では好感度が高くないので「失いたくない」とは強く思わないのです。
そのため、初回のデートでほかの男性の影を匂わさされた男性はやきもちを焼くどころか、「この子は俺とデートしたくないんだな」と感じてしまうことでしょう。
そもそも、よくよく考えてみると「ほかの男性の影を匂わせる」というのは、女性が男性の誘いを断る際にもよく使う方法で御座います。
そのため加減と場合を考えないと、男性を振り向かせるどころか、男性を遠ざけるテクニックになってしまうのはまちがいありません。
ですので、今回の男性の場合「フェードアウトした」というよりも「空気を読んで身を引いた」可能性が高いでしょう。
「ほかの男性の影を匂わせる」テクニックを使う場合の注意点
「ほかの男性の影を匂わせる」というテクニックは非常に高度なテクニックでしょう。
なぜならば、このテクニックは普通のテクニックとはちがい「一歩引く」テクニックだからです。
通常のテクニックは自分から一歩進み、相手との距離を縮めますが、このテクニックはその逆。
女性が男性から一歩引き距離をとるので、男性が追ってくれなければ関係は終了。
成功すれば非常に効果的なテクニックであるのはまちがいありませんが、効果的に使うには極めて困難なテクニックでもあるといえるでしょう。
このテクニックを成功させるためにはどうすればいいのでしょうか?
それはズバリ「一歩進んで、一歩引く」ということが重要になってきます。
たとえばこんな状況を考えてみましょう。
女「実は〇〇くんからデートに誘われてるんだよね」(一歩引く)
これは典型的な「ほかの男の影の匂わせ」で御座います。しかしこれだけでは男性が追ってこなければ話が終わってしまうでしょう。
それでは、先ほど申し上げた「一歩進んで、一歩引く」というテクニックを試した場合、どうなるでしょうか?
女「△△くん(デート相手)が彼氏だったら楽しいのに(笑)」(一歩進む)
男「え?」
女「でも、実は○○くんからもデートに誘われているんだよね」(一歩引く)
このように一歩進んで一歩引いた場合、ニュアンスがまったく異なってくるでしょう。
一歩進んで一歩下がっているので、男性と女性の距離はプラスマイナス0で変わっておりませんが、最後にほかの男性の影を匂わせることに成功しています。
ほかの男性の影を匂わせるというテクニックは揺さぶりのテクニック。そして揺さぶりはその振れ幅が大きければ大きいほど効果が大きいのです。
ですので、まずは一歩進み、そして男性が喜んだタイミングで一歩引くといいでしょう。
いきなり一歩引いてしまうと、そのままグダグダで終わってしまうことも多いのですが、このように「一歩進んで、一歩引く」というテクニックを使えば、男性との距離を遠ざけずにやきもちを焼かせることができるのです。
(文:ラブホの上野さん、イラスト:タテノカズヒロ)
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※この記事は2019年08月25日に公開されたものです