会話が苦手。会話ができない原因と克服法5つ
人見知りで仕事の飲み会や面接の時に会話ができない……とお悩みではありませんか。何か話したいと思っても、「そもそも話題が思いつかない」なんてことも。そこで今回は、心理カウンセラーの服部希美さんに、会話ができない原因や心理・対処法を解説してもらいます。
「会社の飲み会やランチの時間の雑談がつらい」「営業トークがうまくできず、場が白けてしまう」「緊張し過ぎていつも面接がうまくいかない」など、仕事の場で会話ができなくて悩んでしまうことはありませんか?
また、「人見知りで、自分から話しかけられない」「いつも表面的な会話ばかりで、何でも話せるような仲の良い友達がつくれない……」など、プライベートでもうまく会話ができずに落ち込んでしまうことも。
仕事を円滑に進めたり、人と親密になったりするために「会話」はとても重要ですが、会話に苦手意識を持っている人は少なくないようです。
今日は会話が苦手な人の心理をひもとき、会話下手を克服する方法をお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。
会話が苦手な人の特徴・心理
まずは、会話が苦手だという人によく見られる特徴をご紹介します。
あなたはいくつ当てはまるでしょうか?
(1)相手の反応を気にし過ぎる
「間違ったことを言って恥をかかないだろうか」「こんなことを言って嫌われないだろうか」「相手を傷つけてしまわないだろうか」など、相手の反応を気にし過ぎるのは会話が苦手な人の特徴。
相手の反応を気にするあまり、何も話せなくなってしまい、会話に苦手意識を持つ人は多いです。
優しくて遠慮しやすい人に多い傾向ですね。
(2)自己開示が苦手
自分に自信がなく警戒心が強過ぎる人は、自己開示が苦手な傾向にあります。
でも、あなたが自分を隠してしまうと、相手もどれだけ踏み込んで良いのか分からず、会話が弾みにくくなってしまいます。
また、自分に対して心を開いてくれないと感じる人に対して心を開こうとしてくれる人は少ないため、会話が上っ面だけで終わってしまうことが多くなります。
こうしたことから会話が弾まず、苦手意識を抱いてしまうことも。
(3)うまく話そうというプレッシャーが強い
真面目で責任感が強い人ほど「会話を盛り上げなきゃ」「しっかり話さなきゃ」と自分にプレッシャーを掛けて空回ってしまいます。
緊張すると早口になったり、自分のことばかり話してしまったりする人は、会話にプレッシャーを感じ過ぎているのかもしれませんね。
(4)沈黙に耐えられない
会話が途切れた時に、沈黙に耐えきれず、無理に会話を続けようとする人もいます。
場が白けないようにという善意からであっても、不自然な会話になるぐらいであれば、沈黙はあまり気にせず、無理のない会話を心掛けた方がうまくいくことが多いですよ。
(5)リアクションが小さい
自分では興味を持って話を聞いているつもりが、周りから見るとあまり興味がなさそうに見えてしまうタイプは、相手に誤解されやすく会話が弾みにくくなることがあります。
自分の顔は直接見ることができないため、なかなか自覚しにくいと思いますが、心当たりのある人は、鏡で自分の表情をチェックしてみるといいですよ。
「会話下手」を克服するための対処法
会話が苦手な人でも、自分に合う対処法を実践すれば改善していくことが可能です。
ここで、会話下手を克服するポイントをご紹介しますので、あなたに合った方法をお試しくださいね。
(1)相手の話を「聞く」ことを意識する
「うまく話さなきゃ」「場を盛り上げなきゃ」という思いから、自分の話ばかりをしてしまう人がいますが、自分の話で盛り上げるよりも、相手の話をしっかり聞くことの方が相手に喜ばれやすいです。
相手に興味を持ち、今日はコンディションなのか、どんな物が好きで、どういうことがしたい人なのかをチェックすることで、話を引き出すことも楽になります。
(2)笑顔で相づちを打つ
話している時に、聞き手に良い反応を返してもらえるとうれしいですよね。
相手の話に笑顔で相づちを打つことで「私はあなたの話を好意的に聞いていますよ」「安心して話してくださいね」というメッセージが伝わり、会話が弾むことも多いですよ。
(3)相手のテンポや使う言葉に合わせる
ゆっくり話す人にはゆっくりと会話したり、テンションが高い人にはテンションを高めたり、敬語で話す人には敬語で話したり……など、さりげなく相手の会話のテンポや特徴に合わせて話してみましょう。
相手に心を開いてもらいやすくなりますよ。
(4)会話を広げる問いかけを心掛ける
問いかけは「はい」「いいえ」で答えられるものより「それからどうしたの?」「どうやってやるのですか?」など、相手の会話を引き出せるようなものを選んでみましょう。
「相手の話に踏み込み過ぎると迷惑になるのではないか」と不安になる人もいるかもしれませんが、よほどナイーブな内容でなければ、自分に興味を持ってもらえるのはうれしいものです。
会話が続かず悩んでいる人は、日頃、自分がどんな問い掛けをしているのかチェックしてみましょう。
(5)話の腰を折ったり、相手を否定したりしない
会話の途中で割り込んだり、「それはダメでしょ」と相手を否定したり、「私もね」と途中で相手の話を奪ってしまう人がいます。
自覚も悪気もないことがほとんどなのですが、相手の話の腰を折らないよう最後まで聞くことを心掛けましょう。
あなたは本当に会話下手? 診断でチェックしてみましょう。
会話が続かない時におすすめの話題3つ
会話が苦手という自覚がある人は、あらかじめ「会話が続かなかった時に振る話題」をいくつか用意しておくといいでしょう。
おすすめの話題をご紹介しますので、状況に合うものを活用してみてくださいね。
(1)天気や季節やイベントの話
「最近、暖かくなってきましたね」「今年はお花見、行きましたか?」など、天気や季節のイベントの話は誰も傷つけることがないため、相手を選ばず使える話題です。
時事ニュースの話題も悪くないのですが、相手の価値観を否定することがないよう配慮が必要です。政治や宗教、ジェンダーなどの話題は避けた方が無難ですよ。
(2)相手の好きな話題を掘り下げる
ペットや子ども、洋服や趣味など、相手の大切にしているものを話題にしてみましょう。自分の好きな物の話をしている時、相手はとても良い気分になります。
そして、良い気分を引き出してくれた人に好印象を持つため、親密度がアップしやすいですよ。
ただ、野球やサッカーなど、どのチームを応援しているのかという話題に関しては、敵対しているチームを応援していると分かると不快感を表す人もいますから、注意しましょう。
(3)住んでいる場所
住んでいる場所の話も、万人に使える話題です。「○○さん、出身はどこですか?」「この辺にお住まいなんですか?」など、相手に質問してみましょう。
あなたがその地域について知っているのなら、地元トークを広げていけば良いですし、知らない土地だった場合はおすすめの場所や雰囲気を聞いていくことで話題が広がります。
住んでいる場所の話は、相手のことをよく知る良いきっかけになりますよ。
会話に悩むあなたは、人を大切にしたい人
会話に苦手意識がある人の中には「私は人が嫌いなのだろうか」と悩んでいる人も少なくありませんが、実はそうではありません。
人のことが大好きで大切に思うからこそ、余計な一言を言って傷つけてしまわないだろうか、嫌われたくないな、頑張って場を盛り上げなくてはと悩むのです。
そんなあなたの好意や善意、誠実さは、話が多少ぎこちなかったとしても、ちゃんと相手に伝わっていると思いますよ。
会話は悩みだすとギクシャクしてしまいがちですから、あまり考え過ぎず、注意点だけ頭の片隅に置いて、目の前の人との会話を楽しんでみてくださいね。
この記事があなたの参考になれば幸いです。
(服部希美)
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※この記事は2021年03月20日に公開されたものです