距離が近い人の心理6つ。距離が近い人への対処法も紹介
男性でも女性でも、職場でもプライベートでも、距離が近い人っていますよね。何か対策はあるのでしょうか? 今回は、心理カウンセラーの高見綾さんに、距離が近い人の特徴や心理、うまく対処する方法を教えてもらいました。
なぜか物理的に距離の近い人っていますよね。何気ない会話をしていたら、相手の顔が近くにあって、ぎょっとしたことのある人もいるでしょう。
そこで今回は、距離が近い人の特徴や心理について詳しく解説します。また、距離が近い人にどのように対処すれば良いのかも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
距離が近いってどういうこと?
私たちは、それぞれが心理的な縄張りのようなものを持っています。「パーソナルスペース」といって、他人が入ってくると不快に感じる範囲です。一般的に「距離が近い」というのは、このパーソナルスペースが狭いということを表します。
パーソナルスペースの広さには個人差があり、また相手との関係性によっても左右されます。親しい間柄であれば近くても気になることはなく、むしろ親密感を抱けますが、それほど親しくないのにぐっと近づかれると、やや不快に感じてしまうものです。
あなたのパーソナルスペースはどうなっている? 10の質問から、自分では気づいていない他人との距離感を探ってみましょう。
距離が近い人の特徴
では、距離が近い人にはどういった特徴があるのでしょうか。代表的なものを挙げてみました。
(1)明るくて好奇心旺盛
まず、興味の対象が、自分ではなく他人や外の世界に向いている人が多いです。
そのため、明るく外交的な性格をしており、興味のあることに対しては何でもすぐに行動を起こすようなフットワークの軽さがあります。自分の好きなものに周りを巻き込むのも得意です。
(2)人見知りしない
初対面の相手であっても気さくに話し掛け、打ち解けやすいのも特徴です。
オープンマインドなので、相手から好意があると勘違いされるケースも少なくありません。大勢とワイワイするのが好きな人が多いです。
(3)スキンシップが多い
距離が近い人は、背中や肩にポンと軽く手を触れたり、ハグをするなど、自然なスキンシップを取ることが多いです。
もともとスキンシップの多い家庭環境で育ってきていたりすると、相手にタッチすることに抵抗が無くなり、人との距離が近くなるケースが多いようです。
(4)寂しがり屋
距離が近い人の中には、寂しがり屋で、誰かと一緒にいるのが好きという人も多いです。
一緒に食事をしたり遊んだりして、人と深く関わりたいと思っています。人懐っこい性格をしている人も多いですね。
(5)恋愛に積極的
距離が近い人は、恋愛においても積極的で、気になった異性がいれば自分からアプローチをしていくのも特徴の1つ。
男女分け隔てなく仲良くなりやすいので、恋愛に発展しやすい傾向があります。
(6)身体的な理由がある
これは例外ですが、「声が聞き取りにくいから」「目が悪くてよく見えないから」といった理由で距離が近いケースもあります。
▶次のページでは、距離が近い人の心理について解説します。
距離が近い人の心理
距離が近いと、「どういうつもりでこんなに近くにいるんだろう」と不思議に思いますよね。次は、距離が近い人の心理について解説します。
(1)相手に興味がある
距離が近い人は、基本的に社交的な性格をしています。
人に対する警戒心もほとんど無いので、相手がどんな人なのか興味があり、知りたいと思っています。特に深い意味はなく、「話してみたいな」と思ったから自然と距離が近くなっているケースが多いです。
(2)相手に好感を抱いている
同僚として、または友人として、相手に好感を抱いていることもあります。
もっと親密になりたいという気持ちを抑えきれなくて、無意識のうちに距離を詰めているのです。
(3)恋愛感情がある
他の人に対しては適正な距離を保っているのに、特定の異性にだけ近いということであれば、恋愛感情を抱いている可能性が高いです。
とはいえ、ただの下心というケースもありますので、見極めは必要です。
(4)誰とでもうまくやっていけると思っている
距離が近い人には、人間関係において慎重になるといった感覚はあまりありません。
人見知りもしないので、誰とでもそれなりにうまくやっていけると思っています。相手との間に壁をつくらないので、自然と距離が近くなるのです。
(5)距離が近いと安心する
きょうだいが多かったり、距離が近いことが普通の家庭環境で育ってきていたりする人は、その距離が安心できるという感覚を持っている場合があります。
離れていると違和感があるので、自然と詰めるケースがあるようです。
(6)人恋しい
距離が近い人の中には、寂しがり屋でいつも人の存在を感じていたいと思っている人もいます。
人恋しくて、誰かと話したい、一緒にいたいと思うあまり、距離が近くなるようです。
▶次のページでは、距離が近い人を苦手に思う理由と距離が近い人への対処法を紹介します。
距離が近い人を苦手に思う理由
パーソナルスペースは、自分を守るために必要なものです。親しくない人がパーソナルスペースに入ってくると「危ないよ」「傷つく危険性があるよ」というアラームが鳴り、防衛本能が働きます。
それ故、相手のことが嫌いなわけではなくとも、距離が近い人に対して「苦手だな」といった気持ちになるのです。
距離が近い人への対処法
距離が近い人がいると、対応に困ってしまう時もありますよね。そこで、上手に対処する方法を紹介します。
(1)こちらから距離を取る
ぐいぐい近づいてこられて嫌な気持ちになったら、こちらから一歩離れて適切な距離を取るようにしましょう。
また、物理的な距離と心理的な距離は比例するので、心理的にあまり近づき過ぎないようにするのもポイントです。プライベートな質問をされて答えたくない時は、かわしてみましょう。
(2)相手側の手でかばんを持つ
並んで歩いている時に、肩や腕が当たってしまうほど近くて嫌に思った時は、かばんを相手側の手で持つようにすると、物理的に距離ができます。
心理的な面でも、間に物があることで近づきづらくなりますよ。
(3)その場から離れる
会社の飲み会などで、距離が近い人がいて嫌だったら、ずっと我慢している必要はありません。
「ちょっとトイレ行ってきますね」と一声掛けて席を立ち、戻る時に別の席に移動しましょう。
(4)相手の正面に体を寄せる
距離が近い人が隣に座っている場合は、座り直すようなしぐさをしつつ、椅子の向きが相手の正面になるよう少し傾けましょう。
特に男性が不快に感じるパーソナルスペースは、前方が広く、横は狭くなっていることが多いので、正面にいたら近づきにくくなります。
(5)「もう少し離れましょう」と伝える
もし直接伝えることができる相手であれば、「もう少し離れましょう」「私はこれくらいの距離の方がありがたいです」と優しい口調で伝えてみましょう。
近い距離の方が安心するという人には、はっきりと伝えた方が分かってもらえます。
距離が近い人にうまく対処しよう
心地良い距離は人によって違いますし、関係性によっても変わります。親しくない相手からぐいぐい近づいて来られると、嫌な気持ちにもなるものです。
とはいえ、距離が近い人は明るくて好奇心旺盛だったり、オープンマインドで初対面の相手にも気さくに話し掛けたりと、良い人である場合も多く、無意識のうちに近くなっていることがほとんど。
それでも、もし嫌だなと思ったら、我慢せずに自分から適切な距離を取るようにしましょう。上手に対処して付き合っていきたいですね。
(高見綾)
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※画像はイメージです
※この記事は2020年12月14日に公開されたものです