ジェラシーの意味とは? ジェラシーを感じる心理や対処法

ジェラシーとはどんな意味かを紹介。また、ジェラシーを抱く心理やメリット・デメリット、なくしたい時の対処法を心理カウンセラーの秋カヲリさんが解説します。恋愛や仕事の場面でジェラシーを感じた時の上手な向き合い方を身につけていきましょう。

あなたは、ジェラシーとは何かを説明できますか?

恋人や片思いの相手、同僚、女友達など、他人にジェラシーを感じると苦しくなりますよね。ジェラシーを感じるなら、それだけ関心や執着心を持っている証拠です。

今回は、ジェラシーの意味や、抱くメリット・デメリットとなくしたい時の対処法を詳しく解説します。

ジェラシーとは?

まずはジェラシーとは何かを簡単に解説していきます。

ジェラシーの意味

辞書の広辞苑では、以下のように意味が解説されています。

ジェラシー【jealousy】
ねたみ。嫉妬。やきもち。

『広辞苑 第七版』(岩波書店)より

こうして言い換えると、言葉の意味は分かりやすいですよね。

恋愛に対して感じることもあれば、職場で自分より優れている人に感じることもある、複雑なねたみの気持ちを「ジェラシー」とも表現できるのです。

参考記事はこちら▼

嫉妬って結局何? 男女の違いに触れながら、心理コーディネーターの織田隼人さんが解説します。

言葉の使い方

ジェラシーは、ねたみや嫉妬と同様、「感じる」「抱く」といった動詞につなげて使うことができます。

例文

・彼が他の女性と話す姿を見て、ジェラシーを感じる。

・彼女の提案が採用されたことに、ジェラシーを抱いた。

ジェラシーを感じる瞬間・心理とは?

ジェラシーは「どういう時に」「なぜ感じるのか」が分かっていれば対処しやすくなります。

ジェラシーを感じやすい場面を理由とともに解説します。

(1)相手がうらやましい時

相手が自分の求めるものを持っている時、うらやましさから強いねたましさを感じてジェラシーになることがあります。

ジェラシーは自分の願望を映す鏡でもあるのです。

例えば、自分の好きな人と仲良くしている相手、自分がやりたい仕事をしている友人、自分のコンプレックスを強みにしている知り合いなどにはジェラシーを感じやすいでしょう。

自分が欲しいものであればあるほど悔しく、「なんで自分は持っていないのに、あの人は持っているんだろう」と歯がゆく思うものです。

(2)自分の立場が脅かされている時

人は自分の立場が脅かされると脅威を感じて、対抗心からジェラシーを抱くことがあります。

自分の恋人と仲良くしている人を見たらやきもちを焼いたりしますよね。

自分に自信がなかったり不安を感じていたりすると恐怖心が強くなるので、ジェラシーも強くなります。

余裕がなくなってイライラして、相手に当たったり不機嫌になったりすることもあるでしょう。反対に言えば、自信や余裕があればそこまでジェラシーは感じないのです。

(3)相手を下に見ている時

自分より仕事ができないと思っていた同僚が先に昇進するなど、自分より下だと思っていた相手が思わぬ活躍をすると「なんであの人が?」と不満を感じ、そのもやもやがジェラシーにつながるケースもあります。

これは「自分より下にいたあの人が上り詰めなければ、自分があの場所にいたはずなのに」と思っているのが原因です。

参考記事はこちら▼

なぜ人は人を見下すのか。その心理を徹底解説します。

あなたのジェラシーは? 嫉妬深さ診断

ジェラシーを感じる心理に、共感できる場面はあったでしょうか? 自分はジェラシーを燃やすタイプか気になったら診断で客観的に判断してみましょう。

参考記事はこちら▼

あなたの「嫉妬深さ度」を10の質問で診断します。

▶次のページでは、ジェラシーのメリット・デメリットを解説します。

ジェラシーのメリット・デメリット

ジェラシーを感じるといいことも悪いことも起きます。ここではまず、ジェラシーを感じることでのメリットを解説します。

(1)やる気が出る

ジェラシーを感じた時に「自分も負けないようにもっと頑張ろう!」と、向上心に変えてやる気スイッチを押すことができれば、仕事や恋愛などに意欲的に取り組むきっかけになり、自分の成長につながります。

ジェラシーは捉え方によってプラスにもマイナスにもなるのです。

(2)かわいいやきもちで愛される

恋愛のシーンでジェラシーを感じた時に、それをかわいらしいやきもちとして表現すれば愛情の証だと感じられて愛されポイントになります。

ジェラシーを感じたら相手を攻撃的に責めたりせず、「そんなことされたら不安だしさみしいよ」と素直に自分の不安を伝えるようにしましょうね。

ジェラシーがもたらすデメリット

続いて、デメリットも見ていきましょう。

(1)不平不満が多くなると評価が下がる

ジェラシーを感じた時、周りに不平不満などの愚痴ばかりこぼしていると「あの人は扱いにくいなあ」と面倒がられてしまい、自分の評価を下げるリスクがあるので要注意です。

どんなにジェラシーを感じても、特定の人・ものへの悪口や不満を言いふらさないようにしましょう。

(2)強すぎるやきもち・束縛だと引かれる

恋愛のシーンでジェラシーが強すぎると、過剰に束縛したりやきもちを焼きすぎたりして、恋人に引かれてしまうことも少なくありません。

「私以外の女と話さないで!」「どこで何しているか必ず報告して」「そんなことするなんて浮気じゃない?」など、独りよがりな言葉をぶつけると信頼関係を損なってしまいます。

どんなに嫉妬しても、思いやりは忘れずに!

▶次のページでは、ジェラシーをデメリットに感じた時の対処法を解説します。

ジェラシーを感じた時の対処法

ジェラシーを感じたら、どうやってなくすのがいいのでしょうか? おすすめの対処法を3つご紹介します。

(1)自分の現状を受け入れる

ジェラシーで苦しくなるのは、今の自分を受け入れられていないから。

「本当はこうだったはずなのに」「もっと~できるのに」「~のせいでこうなったんだ」と現実を受け入れないから、理想と現実のギャップが大きくなってしまって不満を感じるのです。

ジェラシーを感じたら「自分は今うらやましいと感じているんだな」と解釈しましょう。

その上で、どうしたら成長してジェラシーを感じない理想の状態になれるかを考えてみてください。

(2)競争せずオリジナルの道を選ぶ

他人と比べて競争していると、必ず自分より上の人がいるのでジェラシーがなくなりません。

たとえ最初の目標を達成しても、さらに上の相手を見つけて悔しくなるでしょう。

同じ軸での競争から降りて、自分独自のオリジナルの道で頑張った方が楽になります。売り上げを伸ばすのが難しければリピーター数を増やすなど、自分の長所を生かせる場で活躍しましょう。

そもそも、自分の評価と相手の評価は別物で、連動していません。他人の成功はあなたの成功と無関係ですし、誰かが失敗したからといってあなたが繰り上げることもありません。

他人と比較しそうになったら「自分は自分、人は人。自分らしく努力すればいいんだ」と言い聞かせるのが大切です。

(3)ジェラシーを感じる対象を拒絶しない

強いジェラシーを感じる人やものがあると距離を置きたくなりますが、近くにいた方が自分も成功する確率が上がります。ねたましい気持ちをぐっと抑えて、相手から学ぶものがないか考えましょう。

周りの状況や環境を変えようとするより、自分が自信を持てるように変わる方が早いし確実です。

ジェラシーを感じた相手の足を引っ張ろうとせず、応援しながら自分も切磋琢磨できる関係を目指しましょう。

ジェラシーは成功の種。エネルギーにして成長しよう

ジェラシーは悪いものだと思われがちですが、向上心があるからこその感情です。

悔しさをバネにすることで飛躍的な成長へとつながります。

自分が嫉妬していることを素直に認めて、どうしたらジェラシーをエネルギーにできるか考えましょう。

努力につなげれば、あなたの人生がより良いものになるはずです。

(秋カヲリ)

※画像はイメージです

※この記事は2020年10月24日に公開されたものです

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