いじられキャラな人の特徴とは? いじめとの違いと抜け出し方

いじられキャラとして扱われるのが辛く、抜け出したいと思うあなたへ。心理カウンセラーの秋カヲリさんがその方法を教えてくれます。「いじり」と「いじめ」の境界線を知り、しっかり対処していきましょう。

「よくいじられるけど、本当は得意ではないし辛い」という方、多いのではないでしょうか。特に女性はNOと言えない場合も多く、一方的ないじりを受け入れてしまいがち。

今回は、「いじられキャラから抜け出したい」という方に、いじられキャラから抜け出す方法と、逆手に取っていじられキャラをうまく生かす方法を解説します。

いじられキャラな人の特徴

いじられやすい人には共通した特徴があります。いくつか例を見ていきましょう。

(1)天然

いじられる人には天然な人が多いです。天然な人は、少し変わっていたり抜けていたりするので、周りの人からするとツッコミどころがたくさんあるのです。

良くも悪くも注目を集めるので、いじられることが多いでしょう。

(2)素直

素直で純粋な人もいじられキャラになりがちです。基本的に相手の言うことをそのまま信じるので、嘘をつかれたりからかわれたりすることも。

過保護な家庭で愛されて育った人に多く、悪く言えば騙されやすい性格です。

(3)寛容

いじられるのは、「いじっても怒らない寛容な人」だと判断されているからです。

寛容な人は心が広く一人一人の個性を尊重するので、自分と違う人のことも受け入れられます。そのおおらかさが相手に安心感を与え、いじられる余地を作るのです。

(4)お人好し

お人好しな人は、相手の言う通りに行動する受動的な性格である傾向が強いです。

ですので、断ったり否定したりすることがほとんどなく、都合良く扱われてしまいがち。「お人好しだからいじっても大丈夫だろう」と思われやすいです。

(5)ムードメーカー

いじられキャラな人は基本的に、ムードメーカータイプである場合も多いでしょう。

いつも笑顔で空気を明るくするため、周りからすると「いじりやすい」とも言えるのかもしれません。

(6)友達が多い

いじられキャラな人は誰にでも笑顔で接するので、友達が多い傾向にもあります。

「話しかけたら笑顔で返事をしてくれる」というイメージを持たれている可能性があります。

(7)ノリがいい

ノリが良く、いつも周りを笑わせたり、空気を明るくしたりするタイプの人は、いじられキャラになりやすいと言えます。

こうしてみると、周りから好かれているからこそいじられキャラ扱いをされているとも考えられそうです。

(8)あまり怒らない

「こんなことを言ったら怒らせてしまうかもしれない」というタイプの人はいじりにくいと感じる人が多いもの。

温厚なキャラクターで、周りから何を言われてもあまり怒らないタイプの人は、いじられキャラになりやすいかもしれません。

優しく温厚な性格であるが故に、いじられキャラに徹してしまう可能性も。

(9)愛されキャラ

ここまでの特徴を見ても分かるかもしれませんが、愛されキャラな人はいじられやすいと言えます。

「愛のあるいじり」という言葉があるように、その人のおもしろさを生かしたい、いじることであなたとの接点を持ちたいという気持ちが相手にはあるのかもしれません。

いじられがちな人の心理

いじられることを「嫌だ」と思っていても、なかなか抜け出せないのには、あなた自身にも何らかの心理が働いています。心の声に耳を傾けてみましょう。

(1)誰からも嫌われたくない

「誰からも嫌われたくない」という思いが強いと、相手の意見を優先して自分の意見を言わなくなり、一方的にいじられるキャラになりやすいです。

そうやって流されているうちに、だんだんと自分の意思が無くなっていき、よく考えずに相手の言っていることに従うようになってしまいます。

(2)自信が無い

いじられても何も言えないのは、自分に自信が無いからです。本当は嫌だと思っていても「嫌だ」と言えず、また同じようなことをされても笑って受け入れてしまうので、さらに自信が無くなっていきます。

特に、幼少期に否定されて育った人は自信が持てず、不本意ないじられキャラになりがちです。

(3)他人を信じられない

他人から否定されたり裏切られたりした経験があり、その時の悲しみから他人を信じられなくなる人がいます。

そして自分の本心を隠すようになり、相手の言いなりに動く思考停止状態に陥って、いじられキャラになることがあります。

(4)自己肯定感が低い

自己肯定感が低い人は、自分自身が「ありのままの自分」を認めていないので、他人から認められようとして「相手にとって都合が良い自分」を演じます。

認められたい、好かれたいという思いから相手に依存するようになると、いじられキャラになりやすいです。

「いじり」と「いじめ」の境界線は?

過度な「いじり」は「いじめ」とも判断できます。ここからは、「いじり」と「いじめ」の境界線について考えてみましょう。

どこからが「いじめ」なのか?

度を越えた一方的な「いじり」は「いじめ」になります。相手があなたに不本意な行動を強制したら、それはもう「いじめ」です。

特に「対立を避けて相手に従う人」は自ら望まない行動を取ってしまうことが多いですが、そのような強要は立派な「いじめ」ですので、従う必要は全くありません。

いじられキャラって悪いことばかり?

ただし、いじられキャラというのは、悪いことばかりではありません。愛のある「いじり」で、あなたが嫌だと思わないのであれば、それは「愛されキャラ」だともいえます。

いじられキャラから抜け出す方法

「いじられることが辛い」と思っているなら、今すぐいじられキャラを卒業しましょう。方法を3つ紹介します。

(1)断る

本当の友情があるなら、断るくらいで関係は壊れません。「いじめ」に近い「いじり」をする人は、あなたが言いなりになって当たり前だと思っています。

まずは、嫌なことは断り、押し付けられないようにしましょう。いじってくる相手は、あなたがいじられて困っているとは気付いていないかもしれないので、意思を示すことが大切です。

断る勇気が出ない場合は、その関係が本当にあなたにとって重要なのか考えみてください。不要だと判断する場合は、距離を取るなどの方法で対処しましょう。

(2)人を傷つけるリスクを背負う

いじられキャラを脱するには、断ったり嫌だと言ったり意思を表明する必要があるので、「もしかしたら相手に嫌な思いをさせるかも」と加害恐怖を感じ、不安に思うかもしれません。

しかし、この恐怖は優しさのようで、結局は「相手に嫌われたくない」という自己防衛感情です。自己愛からくる加害恐怖は捨てましょう。

(3)全員に好かれようとしない

自分の意思を強く持たない人は、行動指針となる好き嫌いの基準が不明瞭な場合が多く、全ての人に好かれようとします。

そもそもあなたが辛い思いまでして付き合うべき人などいませんし、自分が嫌いな人間から好かれる必要もありません。あなたを一方的にいじる人に好かれても無益なだけです。

そう思えたら断れるようになり、いじられキャラから脱することもできるでしょう。

いじられキャラをうまく利用する方法

ただ、前述したようにいじられキャラは、愛されキャラだともいえます。いじられキャラをポジティブに捉えて、うまく利用しようと思うなら、以下の方法を試してみてください。

(1)明るいキャラを演じる

明るいキャラを演じて受け入れるのも一つの方法です。明るいキャラを演じているうちに、だんだん本当に明るい性格が形成されていき、負担を感じなくなる場合もあります。

ただし、無理に明るいキャラを演じるのは禁物! ストレスなく、あなたらしくいられることが大切です。

(2)初対面で親近感を与える

いじられキャラは、安定感があり親しみやすいのが特徴です。

初対面の相手にも、あなたがいじられることで醸し出す和やかな雰囲気を見せることで、「おおらかで、楽しそうな人だな」という印象を与え、好感度を上げることができます。

断る勇気を持てば、不本意ないじられキャラから卒業できる

いじられキャラにはメリットもデメリットもありますが、判断基準は「自分が嫌か、嫌じゃないか」です。いじられて嫌だと思うなら、まずは断る勇気を持ちましょう。それで途切れてしまう関係は、あなたの優しさの搾取だったということです。

あなたの意思を尊重した先に残った人間関係が、あなたの人生を明るく照らしてくれる大切な存在です。

(秋カヲリ)

※画像はイメージです

※この記事は2020年09月19日に公開されたものです

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