「めんどくさい人」はどうかわせばいい? 特徴・心理・対処法を解説

職場や友人関係で、「関わりたくないめんどくさい人」はいませんか? そのような人との上手な付き合い方や離れる方法が分かれば、少し楽になりそうですよね。心理カウンセラーの高見綾さんに、めんどくさい人の特徴や心理、対処法を解説してもらいます。

あなたの周りに「めんどくさい人」っていませんか? 付き合い方に困る人はどこにでもいるものですが、職場にいる場合にはどう対処していいか悩んでしまうものですよね。

今回は、そんな「めんどくさい人」の特徴や心理について解説します。また、関係性を保ちながら上手にかわす付き合い方についても紹介したいと思います。

めんどくさいと思われる人の特徴

では、めんどくさいと思われる人にはどのような特徴があるのか。性格と言動をそれぞれご紹介します。

性格の特徴

(1)他人に自分の機嫌を取ってもらおうとする

感情のコントロールが苦手なため、自分の気分がアップダウンしているのを、周りの人になんとかしてもらおうとします

「どうせ私なんてダメよね」と言うことで、「そんなことないよ」と返してもらおうとするなど、すねやすく素直じゃないところも特徴です。

(2)世話好き

良かれと思って自分の知っていることを教えてあげようとするなど、お世話好きです。中には知りたがりで、プライベートに干渉してくるようなタイプの人もいます。

気になることや納得できないことがあると、しつこく理由を聞いてくるなど、納得できるまで追及してくるような面も。

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お節介を働く人の心理や対処法については、こちらの記事もチェック。

(3)マイペースで相手のことを考えない

相手が忙しくしているような場面でも、どうでもいいようなことを話しかけてきて、なかなかおしゃべりが止まらないなど、マイペースに行動します。

自分に一番興味があるので、相手にあまり関心を持っていないことが多いです。

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他人に関心がない人の特徴やその心理を紹介します。

言動の特徴

(1)愚痴や自己卑下が多い

誰かの愚痴や自己卑下が多いです。「どうせ」「でも」「だって」が口癖で、なかなか話が終わりません。

落ち込んでは「そんなことないよ」と周りの人に言ってもらおうとするなど、その人のケアをしなければいけないような空気感を出しています。

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謙虚と自己卑下の違いや自己卑下してしまう心理、その癖を直す方法を紹介します。

(2)揚げ足を取ろうとしてくる

分からないことがあって質問をしただけなのに、その質問に回答するだけでは終わらず、ねちっこく絡んできます。

言い間違いなど、通常は流す程度のことでもわざわざ訂正してきたり、他にも納得がいかないことがあると、仕事の仕方などについて説いてきたりします。あたかも相手側に非があるかのようなニュアンスで話してくるのが特徴です。

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揚げ足取りをする人の特徴や心理、職場・友人・恋人別の対処法を紹介します。

(3)話が長い

本人に悪気はないのですが、とにかくおしゃべりが好きです。

親切心からあれもこれもと教えてくれて話が終わらないこともありますし、単純におしゃべりしたいだけのこともあります。相手が忙しそうにしていてもお構いなしです。

【診断】あなたはめんどくさい人だと思われてる?

ここまで特徴を紹介しましたが、あなたや周囲の人に当てはまる部分はあったでしょうか。

自分がめんどうな人かどうか気になる場合は、以下の診断もあわせてチェックしてみては?

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あなたは大丈夫? 周囲から「めんどうな人」と思われていないか、診断でチェックしてみましょう。

めんどくさい人の心理

なぜ「めんどくさい」と思われる言動を取ってしまうのでしょうか? その心理をお伝えします。

(1)構ってほしい

自分に自信がないため、人と自分を比べて劣等感を抱き自己卑下をしがちです。現状に対する不満足を、自分の力で変えていくことができないと思っているので、自然と周りに対して文句が出ます

愛情不足がゆえに他人から「愛してもらいたい」思いが強く、構ってもらうことによって自分を満たそうとします。

(2)自分が正しいと思っている

揚げ足を取ろうとしてくるタイプの人は、本人にはその自覚がないことが多く、「自分は親切に指摘して直してあげている」と思っています。自分が正しいと思っているので、他のやり方や考え方を受け入れられません。

逆にいえば、自分が否定されることをとても恐れているので、自分の正しさを主張しようとしてしまうのです。

(3)自分のことしか考えていない

話の長いタイプの人は、基本的には自分が話したいから話しているのであって、あまり相手の事情を考えていません。親切心からいろいろと教えてくれる人もいますが、本人に悪気はないものの、相手が嫌がっていることに気付いていません。

女性と仲良くなりたくて、ぐいぐい距離を縮めようとする男性もいますが、自分のことしか見ていないので、相手のペースに合わせるなど、相手に配慮する姿勢がないことが多いです。

▶次のページでは、めんどくさい人への対処法を紹介します。

めんどくさい人を上手にかわす対処法

では、そんな「めんどくさい人」をうまくかわすにはどうすればいいのか、方法をお伝えします。

(1)話す時間を区切る

話の長いタイプの人やねちっこく絡んでくる人に、聞きたいことがあって質問しに行くときには、「急ぎの件で」「今からすぐ〇〇しなくちゃいけなくて」と時間に制限があることを最初に伝えておくといいでしょう。

それでも話が長くなったときには、「ありがとうございます。そろそろ……」と切り出します。このとき、相手の様子をうかがって恐る恐る言い出さないことが大切です。相手の様子をうかがうと、また話が続いてしまうので、スパッと罪悪感なく区切りを付けることで、相手もさっと引いてくれます。

(2)聞き流す

単に話したいから話しているというタイプの人は、自分が気持ちよくしゃべることが一番大切なので、相手の反応には実はそれほど興味を持っていません。「へ~そうなんですか」「どうなんでしょうね」と適度に相づちを打っていると、そのうち納得して自己完結してくれます。

あまり真面目に話を聞こうとする必要はありません。気になる発言があっても、サラッと流して話題を広げないことが大切です。

(3)ユーモアを交えてけむに巻く

ぐいぐい距離を縮めてきたり、プライベートに干渉してきたりするタイプの人には、質問されても真面目に答える必要はありません。

「休みの日は何してるの? 彼氏いるの?」と聞かれても、「休みの日は忙しすぎて記憶がないです」など、ユーモアを交えてけむに巻きましょう。「この人に聞いても、真面目に答えてくれないな」と思わせられたらOKです。

(4)感情的な反応をしない

愚痴や自己卑下の多い人に対しては、日頃から感情的な反応をしないことが大切です。そういう人は、しっかり反応してくれて自分を受け入れてくれる人が誰なのかを、観察して選んでいます。

落ち込んでいるからといって、心配しすぎて同調したりすると、反応してくれたことがうれしくてまたいろいろと話しかけてくることになります。相手の期待している反応をしないで「ふーん」「そうなんだ」とサラッと流しておきましょう

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不平不満が多い人の特徴・心理や、愚痴の多い同僚への賢い対処法について紹介します。

(5)開示する個人情報を選んでおく

プライベートに干渉してくるタイプの人に個人情報を開示すると、踏み込まれるきっかけになる恐れがあります。かといって、全く何も教えないというのも感じが悪いので、知らせても問題のないような情報は開示し、それ以外は開示しないというように線引きをしておくといいですね。

住所や仕事、家族、お金のことなどはあまり言わない方がいいですが、個人的な趣味や好きなものに関しては、いい話題のネタになるので、話してもいいのではないでしょうか

(6)自分から面倒事に首を突っ込まない

めんどくさい人は、何かと周りの人を振り回すような言動をします。それに対して、何とかしようと自分から構いに行ったり、気になるからという理由で面倒事に首を突っ込んでしまったりする人は、巻き込まれやすくなります。

「どうしたらいいと思う?」と相手から求められたときにだけ対応するスタンスを取っておくと、程よい距離を保つことができます。

▶次のページでは、めんどくさい人と思われないようにするにはどうすればいいか解説します。

めんどくさい人と思われないようにするには

では、自分が周りから「めんどくさい人」と思われないためには、どうすればいいのでしょうか。

(1)相手の気持ちを考える

めんどくさい人の特徴として、「世話好き」「話が長い」などを挙げました。これらの言動に共通するのは、相手の気持ちを分かっていないこと。

相手が今どんな状況で、何をされたらどう感じるか想像してみれば、不要なお節介を焼いたり長話で困らせたりしないでしょう。

何かをする前に、自分の言動が相手の気持ちへどのような影響を与えるか考えれば、めんどくさい人とは思われないはずです。

(2)自分で自分の機嫌を取る

めんどくさい人は、自分の機嫌を自分で取れず、他の人になんとかしてもらおうとする傾向があります。そのため、自分を卑下したりすねたりして迷惑をかけてしまうのです。

こうならないようにするには、自分で自分の機嫌を取れるようになりましょう。

ネガティブな気持ちになりそうな時、気分転換する方法を見つけておき、いったん1人で気持ちを整理してみてください。

(3)ネガティブなことばかり話さない

自分を卑下したり愚痴を言ったりしてばかりだと、周りが「『そんなことないよ』って言ってあげなきゃ」「愚痴を聞いてあげなきゃ」と身構えて疲れてしまいます。

このようなことが積み重なると、めんどくさい人として認定されかねません。嫌なことがあっても、ネガティブなことばかり話さないよう気をつけましょう。

めんどくさい人にはあなたの都合に合わせた対応をしてもOK!

職場に一人や二人くらいはめんどくさい人がいるものです。めんどくさい人は、自分のことしか見えていないことが多く、素直な自己表現ができないのが特徴です。

愚痴や自己卑下が多くても、あまり同調する必要はありません。感情的に反応せず、淡々と対応しましょう。相手に気を使いすぎると疲れてしまいますので、自分の都合も大切にしながら、適度に距離を保って付き合うようにしましょう。

(高見綾)

※画像はイメージです

※この記事は2020年03月19日に公開されたものです

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