「告白」の意味とは。恋愛において告白なしで付き合うのはアリ?
好きな人とお付き合いする際、告白なしではじまる付き合いもありますが、告白は当たり前のように通る道ではないのでしょうか? また、そもそも恋愛における告白の意味って何なのでしょうか? この記事では、告白の意味と、告白が必要なのかどうかについて、恋愛コラムニストのひろたかおりさんに解説してもらいました。
お付き合いをはじめるときは、「必ず告白があるもの」と考える女性は多いと思います。
お互いに好意を打ち明け、確認することが交際のスタートとなる一方で、「わざわざ告白しなくても付き合える」と思う人にとっては思いを告げる機会は無駄な時間?
誰かを好きになったとき、お付き合いしたいとき、「告白」にはどんな意味があるのでしょうか。
また、告白しなくても交際できるケースにはどんなものがあるのか、恋愛コラムライターのひろたかおりがお話しします。
恋愛における「告白」の持つ意味って?
「告白」には、それによって相手に自分の気持ちを伝え、関係を進める意味が込められています。
そこから交際がはじまったり、また応えられないときは関係がストップしたり、2人のつながりに区切りをつけるのが告白です。
告白なくはじまる付き合いもありますが、恋愛における告白の意味を考えてみましょう。
(1)自分の気持ちを伝えられる
「告白する」のは、好意を寄せる人に自分の気持ちを伝えること。
「ずっと好きでした」「あなたを好きになりました」など、感情をはっきりと言葉にすることで相手に「好かれている」事実が伝わります。
「あなたのことをいいなと思っている」のように肝心な気持ちの部分をぼかして伝える人もいますが、これでは告白かどうかわからない、と思う人もいますよね。
「あなたが好き」は、自分の気持ちを決定づける大切な言葉です。それまでは自分のなかだけで抱えていた感情を、相手にも伝える機会が告白。
思いを口にすることで、恋愛感情を持つ相手にはっきりと「あなたのことが好きな自分」の存在を伝えられます。
(2)相手の気持ちを確認できる
「好きです」と言われたら、ほとんどの人が「俺も好きだった」「ごめん、応えられない」など、気持ちに対して返事を考えるでしょう。
それは、好意を伝えられたらそれで終わりではなく、「受け止めるかどうか」でそれからの2人の関係が変わるから。
自分も同じ気持ちならそこから交際がはじまるし、好きでないならそれ以上関係が進むのをストップするしかありません。
また、「恋人は無理だけど友だちなら」のように、別のつながりを考える場合もあります。
告白することで、自分をどう思っているか、今後どんな関係を築いていきたいか、相手の気持ちを確認できるのですね。
(3)お互いの関係性がはっきりする
たとえば“友だち以上恋人未満”のように、ほかの人より仲はいいけど2人の関係を決定づけるものがないときや、好意を寄せられている気はするけれど自信がなくて確かめたいときなど、告白することで2人の関係性がはっきりします。
明らかにお互いに好意を持っている雰囲気があったとしても、「好き」という言葉がなければ中途半端なつながりは変わりません。
また、遊ばれているかどうか不安なときも、告白すれば相手の出方でどう思われているかがわかります。
あいまいな関係が、告白することで次のステージに進めるのですね。
告白は必要? 告白なしではじまる付き合いとは
お付き合いをはじめるとき、告白は本当に必要なのでしょうか。
「もう付き合っているのも同然だし、わざわざ言わなくてもいいだろう」と思う人もいれば、「あいまいなつながりは不安だから、2人の関係にきちんとけじめをつけたい」と願う人もいるでしょう。
そもそも、「お付き合い(交際)している状態」というのは、2人がお互いのことを「恋人」と認識していることが必須。
愛情で結ばれた関係なのだと確認し合うのが告白です。
それでは、告白なしではじまるお付き合いにはどんなものがあるのでしょうか。
また、告白せずにはじまる交際が「なし」のケースとはどんなものなのか、見ていきます。
告白なしではじまる交際
お互いに好意をはっきりと打ち明けたことはないけれど、付き合っているといってもおかしくない状態は、「それは彼氏(彼女)とするもの」を2人が違和感なく行えているときです。
・人間関係のなかで最優先して会う
・「カップル限定」とされている場所・イベントに行く
・お互いの親友や親など、大切な人に紹介する
・「付き合っているよね?」といわれても否定しない
など、2人の関係を決定づける言葉がなくても恋人としての態度や行動をお互いに隠さないことが、「付き合っている」といえます。
どんなに仕事で疲れていても女性と一時間でも会えるなら飛んでいく、または多忙な男性のために女性が毎日お弁当を作って持っていくなど、「愛情が理由」の行動をお互いに受け入れているとき、それは恋人と同じです。
逆に、男性が恋人と思っていても女性がそうでない場合、男性の実家に行き両親に会わされることに女性は抵抗を感じます。
「それは彼女がするものでしょう」と思えば、どんなに仲がよくても交際しているということにはなりません。
また、親密度の高いつながりでまわりからカップルという目で見られても、嫌な気がしなかったり否定する気が起こらなかったり、受け入れられたりするのも「付き合っている」という自覚があるから。
「2人が」「違和感なく」関係を受け止めている状態が、告白なしでもはじめられる交際といえます。
告白して気持ちを確かめなくても、お互いに尊重し合うことを当たり前とし、存在を大切にする意思が見えるのですね。
告白なしの交際が「なし」の場合
一方で、気をつけたいのは体のつながりがあるとき。
「キスやハグやセックスがあるから恋人」と思う人は多いですが、付き合っているならそれだけに重点を置いているのではなく、逆に「キスやハグやセックスがないときも愛情を感じられるつながり」を実感できるのが恋人です。
常に愛情がベースにある態度や行動が見えるのが付き合っている状態であって、たとえばどちらかの都合よく存在させられている場合は、告白せずに交際と呼ぶのは「なし」になります。
告白をしない交際で「なし」になるのは、ズバリ「片方だけが相手に愛情を持っている」関係で、加えて「相手がそれを利用している」ときです。
セックスはするけれど会えばホテルに行くだけでデートらしいことは避けられたり、「会いたい」「側にいてほしい」など好意をにおわす発言はあるけれどまわりには恋人として紹介されなかったり、相手の都合のいいときだけ求められるような関係は、愛情がベースにあるとはいえません。
お互いにそんな扱いを受け止めているならいいですが、たとえば女性だけが男性に好意を持っていて、「求められるから付き合っているんだ」と勘違いしてしまうと、「彼氏なんだから、私の誕生日をお祝いしてくれるはず」と思っていたのに連絡のひとつもなかった、なんて悲しいこともあります。
告白をせずにセックスのような「本来は恋人同士がするもの」を共有するときは、相手がどんなつもりなのかを確認することが重要です。
好意があって求めてくるのか、それとも遊びたくて都合のいい相手にしたいのか、それを見極めないと好きなほうだけが関係に苦しみます。
「私のこと、好き?」とはっきり尋ねてみて、言葉を濁すようなら深いつながりを持つのは避けるのが賢明です。
女性の好意を利用したがる男性には、まず「あなたはどうしたいの?」と意思を確認しましょう。
「告白」は、2人の関係を決める大切な機会
男女問わず、「いい大人なんだから付き合うのにわざわざ告白は必要ないでしょ」という意見はたまに耳にします。
「告白するのはかっこ悪い」「いちいち言わないとわからないのは面倒くさい」など、愛情を打ち明けることに抵抗を覚えるのは、「告白は恥ずかしいものだから、そんな場面は避けたい」心理があるのかもしれません。
ですが、お付き合いは2人の心が揃っていないと順調には進みません。
なんとなく「付き合っているのかな?」と思いながら過ごしても、2人の絆は深くはならないのですね。
お互いに愛情があるなら、2人の関係を幸せなものに育てていきたい。
その意思を確認するのが告白です。
好きな気持ちを伝えることは、あいまいで中途半端なつながりに区切りをつける、一方的に好意を利用されるつながりを拒否するなど、自分の気持ちをしっかり相手に届ける大切な機会。
大人だからこそ、2人の関係に誠意を見せる姿勢を持ちたいですね。
(ひろたかおり)
※画像はイメージです
※この記事は2019年09月30日に公開されたものです