素直な人の特徴とは? 恋愛傾向も紹介【心理コーディネーター監修】
素直な人は裏表のない性格が魅力的で男女問わず好かれやすい存在ではあるものの、素直であるがゆえに損することも。この記事では、素直な人の特徴や恋愛傾向、素直さを手に入れる方法について、心理コーディネーターの織田隼人さんに解説してもらいました。
素直な人というのは一般的には好かれやすいものです。
なぜなら、素直な人と話すと「私のことを斜めに見ずに、真っ直ぐ受け止めてくれる」と感じるからです。
一方、素直がゆえに騙されたり利用されたりするケースもあるもの。
今回は、そんな素直な人の特徴や恋愛傾向、素直さを手に入れる方法について見ていきましょう。
「素直」の意味とは?
素直な人について知る前に、「素直」の意味を確認しましょう。辞書には以下のように記載されています。
す‐なお〔‐なほ〕【素直】
[形動][文][ナリ]
1 ありのままで、飾り気のないさま。素朴。「―なる山家 (やまが) 育ちのたのもしき所見えて」〈露伴・風流仏〉
2 性質・態度などが、穏やかでひねくれていないさま。従順。「―な性格」「―に答える」
3 物の形などが、まっすぐで、ねじ曲がっていないさま。「―な髪の毛」
4 技芸などにくせのないさま。「―な字を書く」
5 物事が支障なく、すんなり進行するさま。
「餌食を―に与へざれば、痩せおとろへてぞありける」〈仮・伊曽保・下〉
[派生]すなおさ[名]
(『デジタル大辞泉』小学館)
上記の内容をまとめると、性格についていう時の「素直」とは「ありのままで穏やか。そしてひねくれていないさま」という意味です。
つまり「素直な人」とは、「自然体で落ち着いている、まっすぐな人」といえます。
ちなみに「素直だね」という場合は、たいていが褒め言葉として使われます。裏表のない性格であることや、相手の言葉をまっすぐ受け止められる、との意味が込められているのです。
素直の対義語は、かたくなで素直でないことを示す「偏屈」であり、こちらはマイナスの意味合いの言葉です。
素直がプラスの意味で、偏屈がマイナスの意味として使われているといえるでしょう。
ただし、素直が褒め言葉だからといって、素直ならすべてよし! というわけではありません。素直な人はだまされやすい人でもあるので、注意すべき点もあると覚えておくことが大切です。
素直な人の特徴【性格編】
まずは素直な人の性格における特徴を紹介します。
(1)裏表がない
「裏表がない」とは、言動と本心が一致している様子を指します。素直な人は思ったことをストレートに表現する傾向にあるので、裏表があまりないのです。
愛想良く振る舞っているのに、内心では相手を嫌っている……ということがほぼないので、安心して付き合える人といえるでしょう。
(2)人の言葉をすぐ信じる
素直な人は、人の言葉をすぐ信じるタイプといえます。ちょっとした冗談やまだ知り合って間もない相手が言ったことも、真に受けがち。
相手を信じるのは良いことですが、悪意のある言葉に振り回されたりだまされたりする可能性もあるため要注意です。
(3)固定観念にとらわれていない
素直な人は、固定観念にとらわれておらず、目の前の人や物事をフラットに見ているといえます。
「きっとこうに違いない」といった偏見がないので、良い部分を素直に「良い」と認められる柔軟さがあるでしょう。
素直な人の特徴【行動編】
続いて、素直な人の行動における特徴を見ていきましょう。
(1)行動を起こすのが早い
何かしなければならないとき、素直な人は自分の状況をきちんと受け止めるので早く行動を起こす傾向が強いです。
行動を起こすのが早いと、その分だけ人よりも早くさまざまな物事が進み、結果もたくさん残すことができます。
(2)嘘をつかない
素直な人は、曲がったことが苦手です。また、自分が人を信じやすいため、「嘘を信じてしまった相手の気持ち」がよく分かると考えられます。
そのため、相手を困らせるような嘘はめったにつかないでしょう。
(3)よく人を褒める
人を褒めようと思うと、気恥ずかしかったりプライドが邪魔をしたりしてできないこともあるもの。
しかし、素直な人は思ったことをストレートに言うので、「良いな」と思ったら褒め言葉としてすぐ相手に伝えられます。
素直な人の特徴【仕事編】
素直な人の仕事における特徴は以下の通りです。
(1)仕事を覚えるのが早い
仕事を覚えるときには、「守」「破」「離」の順番でやるとよいといわれています。
●守:言われた通りの教えを守って行う
●破:既存のやり方を破ってアレンジし、自分のやり方を取り入れる
●離:既存のやり方から離れ、完全に自分の考えを実行する
この手順のうち、素直な人は「守」の部分を素早く行うことができます。
基本の仕事の進め方を真似てやってみるという「守」の部分をしっかりやるので、仕事を覚えるのが早いといえます。
(2)まわりからアドバイスをもらいやすい
素直な人はいろいろな意見を聞くので、まわりからアドバイスをもらいやすいです。
困っていたらアドバイスをして助けてくれる人も出てきやすいですし、困る前に「こうしたらイイと思うよ」と前もってアドバイスしてくれる人もまわりに現れやすいです。
(3)感謝が多く信頼を得られる
素直な人は人の手助けなどを真っ直ぐに受け入れることができるので、「ありがとうございます」といった感謝の言葉や気持ちをしっかりと示す傾向があります。
そのため、感謝された人はさらに素直な人を手助けしようと動きます。
(4)自分の失敗は素直に認める
素直な人は自分自身のミスや失敗について、自分が悪いと認めることができます。
そのため、今後の対策を考えられたり、まわりからアドバイスをもらえたりすることで、徐々に失敗も減っていきます。
▶次のページでは、素直な人の恋愛傾向や好かれる理由を紹介します。
素直な人の恋愛傾向
続いて、素直な人の恋愛傾向を見ていきましょう。
(1)相手の好意に素直に反応できる
恋愛というのは、お互いの好意にうまく反応し合うと、そこから恋が生まれて付き合いに発展します。
素直な人は相手の好意を真っ直ぐに受け止めることができ、そしてその好意によい反応を返せるので恋がスムーズに進むことが多いです。
(2)決定的な別れが起こりづらい
カップルがケンカしたときなどにムキになってお互いに非を認められない状態だと、別れに発展することが多くなります。
しかし、素直な人は自分がまちがっている部分があれば、その点を認めて謝罪することができるので、決定的な別れに発展する前にケンカを鎮めることができるケースが多いです。
(3)話し上手で聞き上手
素直な人は人の話をさえぎるのではなく、しっかりと相手の話を受け止めるので、聞き上手であることが多いです。
聞き上手な人は相手の話をうまく盛り上げることもできるので、話し上手にもつながります。
素直な人は、たとえばおもしろい話があったときに「すごい! おもしろい!」とわかりやすく反応するので、相手は気持ちよくしゃべり続けることができます。
(4)感情が表に出やすい
素直な人は感情が表に出やすいので、楽しいことがしっかり相手に伝わります。
一方、嫌なことも相手に伝わるので、相手はそれをしないように行動することができ、結果的にお互いに気持ちのいい状況を作り出すことができます。
また、恋愛は感情の盛り上がりによって加速するので、感情が表に出やすいことは恋を加速させる効果もあります。
(5)からかわれやすい
これは素直な女性の恋愛傾向です。
男性はかわいい女性をちょっとからかって、相手の反応を見るのが好きなところがあります。
そして、女性からおもしろい反応を返されるとその人に対してなぜか好意を抱いていきます。
素直な人はからかわれやすく、リアクションがいいので、その分好かれやすい性質でもあるといえます。
あなたの「素直な人度」を診断でチェックしてみましょう。
素直な人はモテる? 好かれる理由
素直な人の中には、モテる人も少なくありません。では、それはなぜなのでしょうか。
(1)ストレートに愛情表現してくれるから
素直な人は、思ったことをストレートに表現します。この特徴は恋愛でも変わらず、好きな人や恋人へはストレートに愛情表現するでしょう。
素直に愛情表現された側は、うれしいですし安心するもの。そのため、素直な人にひかれるのだと考えられます。
(2)信頼できそうだから
前述したように、素直な人は曲がったことが苦手で嘘をよしとしません。そのため、恋人をだましたり浮気したりもしないはず。
こういった性格が、周囲からの「信頼できそう」「安心して付き合えそう」という評価につながっているのでしょう。
(3)一緒にいて癒やされるから
恋愛に癒やしを求める人もいます。そのような人は、一緒にいて落ち着く人にひかれるもの。
素直な人は、穏やかで自然体な傾向にあるため、落ち着いていて癒やされる恋を求める人に好かれるでしょう。
(4)自分まで純粋になれそうだから
恋人からは、多少なりとも影響を受けるものです。
「素直な人と付き合うと、自分まで素直で純粋になれそう」。そう感じて、「素直な人と一緒にいたい」と考える人もいるようです。
(5)幸せな結婚生活を送れそうだから
恋人を選ぶ時に、結婚生活のことまで考える人もいます。
素直な人は、穏やかで嘘をつきたがりません。そんな性格に「結婚したら幸せな生活を送れそう」と感じて、ひかれる人もいるでしょう。
▶次のページでは、素直な人の短所を紹介します。
素直な人にも短所はある?
素直な人はいい面も多いですが、長所の裏には必ず短所もあります。
どのようなところに気をつけていけばいいのか見ていきましょう。
(1)だまされやすい
素直な人は人の言うことを正直にそのまま受け取る傾向が強いので、だまされやすい部分を持っています。
だまされないためには「自分はだまされやすいから本当かどうか確認しないといけない」という気持ちを持って相手の話を聞くとよいでしょう。
(2)思ったことをそのまま口にしてしまう
素直な人は自分の気持ちを素直に言うことが多いので、相手を傷つけるような言葉もつい思ったまま言ってしまうことがあります。
思ったことをそのまま伝えるのは、時と場合によってはマイナスになることもありますので、話す前に少し考える癖をつけておくとよいでしょう。
(3)嘘がつけない
素直な人は嘘をつくことが苦手なので、苦労をする場面も多いです。
恋愛や人間関係においては「やさしい嘘」や「うまくその場を乗り切るための嘘」も必要なことがあります。
「この嘘は自分のためではなくみんなのためなのだ」と考えて嘘をつく罪悪感をうまく乗り越えるようにするとよいかもしれません。
▶次のページでは、素直になれない原因や素直な人になるコツを紹介します。
素直になれないのはなぜ?
素直になりたくても素直になれないのはなぜなのでしょうか?
(1)批判を受けるのが怖い
素直になれない原因としてまず挙げられるのが、「批判を受けるのが怖い」ということでしょう。
例えば仕事でミスをした時、素直な人はすぐ失敗を認めて謝るでしょう。しかし、批判を受けるのが怖いと思っている人は、つい何かのせいにしてしまうことがあるかもしれません。
「怒られたくない」「厳しい言葉をかけられるのは嫌だ」という気持ちが、素直になる邪魔をするのです。
(2)プライドが高い
プライドが高い人も、なかなか素直になれない傾向があります。
例えば、「自分はできる人間だ」という思いが強すぎると、自分の至らない部分を認めたくない気持ちも強くなり、周囲からのアドバイスを聞き入れられなくなるかもしれません。
また、「強い自分」であろうとするあまり、弱い部分を見せたくなくて周りに相談できなくなる人もいるでしょう。
(3)過去にだまされたことがある
前述したように、素直すぎて相手の言葉を鵜呑みにし、だまされてしまう人がいます。
だまされてひどい目に遭ったことがトラウマとなり、用心しすぎるあまり素直さを失ってしまうケースもあるようです。
周囲から好かれる素直な人になるには
「素直さ」というのはいつからでも取り入れることができます。
自分がちょっとひねくれてきているかも、と思ったときこそ下記を意識してみるとよいかもしれません。
(1)「ありがとう」という言葉をたくさん使う
人間は先に行動したら、あとから思考がついてくる生き物です。
素直な人は素直だから「ありがとう」という言葉をよく使うのですが、「ありがとう」という言葉をたくさん使うようにすることで、自分の言葉をきっかけに自分自身が相手の行動に感謝する気持ちが芽生えてきて、そして素直な気持ちも増えていきます。
(2)おもしろがって相手の話を聞く
素直な人は人の話を素直に受け入れることが多いです。
素直になるには、先に相手の話をおもしろがって聞くという姿勢を持つことで、深掘りしたい気持ちもわいてきて、相手の話を真っ直ぐに聞き入れることができるようになります。
まずは相手の話を楽しんだり、興味を持ったりするようにすると結果的に素直になっていきます。
(3)失敗は認めるようにする
自分のミスや失敗は認めて、そして謝罪するようにするといいでしょう。
「この点は自分が悪かったです。ごめんなさい」と最初はまず言葉だけでも伝えるようにしましょう。
まず言葉に表して自分の失敗を認めると、自分自身が反省して次もっとよくするにはどうすればいいかを考える気持ちになっていき、結果的に失敗の繰り返しは減りますし、ミスを認める素直な気持ちも増えていきます。
(4)感情をしっかり出してみる
楽しいときには「楽しい!」と言い、悲しいときには「悲しい!」と言ってみましょう。
感情を素直に伝えることができるようになると、その感情を自分自身でも認めることができてどんどん素直さが増していきます。
ただし、怒っているときについては注意が必要です。
怒りの気持ちというのは素直な気持ちでないことが多く、実は悲しみの気持ちを隠すために怒っていたり、自分を認めてほしい気持ちを伝えるのが怖くて怒っていたりすることが多いです。
自分の感情をしっかり認めつつ、怒ったときだけは本当の自分の感情は何なのかをあらかじめ確認し、そして深いところの感情を相手に示すといいでしょう。
素直な人のいい部分を見習おう
「素直」というのはいい部分も注意すべき部分もあります。
だまされるようなことには注意しつつも、いい意味での素直さはしっかりと維持していくと人間関係もよくなって、恋も仕事もうまくいくことが増えます。
だまされないために客観的な自分は残しつつ、ふだんは素直な気持ちでいろいろな人と接していくようにしましょう。
(織田隼人)
※画像はイメージです
※この記事は2019年06月30日に公開されたものです