人望が厚い人の特徴9つ。人望がない人との違いとは

「人望が厚い」とは、「信頼できる人物として、人々から慕い仰がれること」という意味。類語には「名望」「信望」などがあります。では、そんな人望が厚い人の性格における特徴とは? 心理カウンセラーの高見綾さんが解説します。

人望が厚い人は、みんなから頼られて人気がありますよね。職場でもプライベートにおいても、人望が厚い人になりたいと思ったことはありませんか?

今回は、「人望が厚い人」の特徴やそのような人になるコツについて紹介します。日ごろからどのようなことに気をつけていけば人望が厚い人になれるのでしょうか。

「人望が厚い」の意味とは? 類語・対義語も紹介

まずは「人望が厚い」の意味を確認しましょう。言葉の意味をつかむため、類語・対義語も紹介します。

意味

「人望」を辞書で調べると、以下のように記載されています。

じん‐ぼう〔‐バウ〕【人望】
信頼できる人物として、人々から慕い仰がれること。「―を集める」「―を失う」
(『デジタル大辞泉』小学館)

つまり「人望が厚い」とは、「信頼できる人物として多くの人から慕われているさま」といえます。

類語

「人望」の類語には以下があります。

  • 名望(めいぼう)
  • 声望(せいぼう)
  • 信望(しんぼう)
  • 徳望(とくぼう)
  • 信用(しんよう)

これを踏まえると、「人望が厚い」の言い換え表現としては以下が考えられるでしょう。

  • 名望を集める
  • 声望の高い
  • 信望の厚い
  • 徳望が高い

対義語

「人望が厚い」の対義語としては、以下が当てはまると考えられます。

  • 人望が薄い
  • 信頼の薄い
  • 信望の薄い

「人望が厚い人」の特徴とは

では、人望が厚い人にはどのような特徴があるのでしょうか。紹介します。

部下や仲間を守る

人望が厚い

人望が厚い人は相手が年下であっても態度を変えることはありません。

どの人に対しても誠実に対応しますが、特に自分の部下や仲間はしっかりと守ります。部下がまちがいを起こせば自分が責任を負い、仲間が困っていたら親身になって手を差し伸べます。

まわりの人からすると、自分たちを裏切ることなく、何かあったら味方になってくれるという信頼感を抱かせてくれるのが特徴です。

誠実に対応する

人望が厚い

仕事でもプライベートでも、誠実に対応します。引き受けた約束はしっかりと守ります

もしできないことであれば、理由を添えてはっきりと断ることもできるので、そうしたうそをつかない姿勢が安心感を持たれます。

真摯に仕事に取り組む

人望が厚い

引き受けた仕事はていねいに最後まで責任を持って仕上げるため、「安心して任せられる」と思ってもらえます。仕事に一生懸命に取り組み、誰よりも努力を惜しみません

苦手なことがあれば人にお願いするなど、自分で全部を抱えることもありません。まわりの人への気使いも細やかなので、人を動かすのも上手です。

自分がまちがっていれば、素直に謝ることができる

人望が厚い

自分がミスをしたときや勘ちがいからトラブルに発展したときなどは、自分の非を認めて素直に謝ることができます。プライドからミスを隠したり、問題から逃げたりすることはしません。

きちんと向き合うだけの心の強さや誠実さを持っています。なぜミスをしてしまったのかを冷静に分析し、次からは同じまちがいを起こさないように対策を考えることができます。

行動で示す

言動に一貫性があります。有言実行で、自分がやると言ったことは必ず行動に移します初めて取り組むことや、みんながどうやっていいかわからないようなことは、まずは自分が率先して動くことでお手本を示していく傾向があります。

仮に失敗したとしても気にせずどんどん行動して、みんなを引っ張っていく力の持ち主です。

相手の立場に立てる

人望が厚い人は、人の話をよく聞く上に、相手の立場に立って物を考えることができるので、自然と人が集まってくることが多いです。

「この人なら分かってくれる」という安心感が、人を引きつけるのでしょう。

周囲から尊敬される

自分の意見や考えがしっかりあって、理想を掲げて行動を惜しまないところがあるので、まわりに「この人についていきたい」と思わせるような魅力を持っています。

自然体で飾らない人柄や誰に対しても誠実な姿勢などから、尊敬やあこがれの気持ちを持たれることが多いです。

大きな仕事を任されやすい

職場においても「この人は信頼できる」「安心して任せられる」と思われるので、責任ある大きな仕事を任されます。

そんな時でもプレッシャーに負けずベストを尽くすので、職場でも高く評価されているでしょう。

仮に失敗しても、それを次に生かそうという前向きな姿勢を忘れません。

周りに助けてくれる人がたくさんいる

人望が厚い人は、何かトラブルがあって困った時に、「今までよくしてもらっているから」「あの○○さんだから」という理由で、助けてくれる人がたくさん現れるのが特徴。

これまで誰かを助けてきた分、いざという時に自分が助けてもらえるのです。

▶次のページでは、「人望がない人」の特徴と「人望が厚い人」になるコツを紹介します。

「人望がない人」の特徴

人望が厚い

人望が厚い人と人望がない人の違いを理解するため、今度は人望がない人の特徴を見ていきましょう。

保身に走る

人望が厚い上司は、部下が問題を起こしてしまった場合であっても自分が責任を取って矢面に立ち、部下を守ります。自分の保身に走るのではなく、部下のことや会社など全体の利益を優先することができます。

ところが人望がない上司の場合は、部下のミスをそのまま放置して守らないばかりか、自分のミスを部下のせいにして逃げてしまうこともあります。まわりの人よりも自分の利益を優先してしまうのです。

言っていることとやっていることが違う

人望が厚い人は、言われたことをやるだけではなく、自分の信念を持って率先して行動で示していく人です。人としてのあり方に一貫性があるので信頼されます。

一方で、人望がない人は、あれこれ口では言うものの行動がともなっていなかったり、言っていることとやっていることがバラバラだったりして一貫性がないことが多いです。

いい加減なところがある

人望が厚い人は、何事にも一生懸命で、仕事に真摯に取り組みます。誰よりも努力を惜しまないので、尊敬や信頼につながります。どの人に対しても誠実なのが特徴です。

人望がない人はどこかいい加減に済ませてしまうところがあり、そのせいで相手に不信感を与えることも。

その上、「今回は納期が短かったから」「これは私の専門分野ではないから」などと言い訳して逃げる人もいるようです。

裏表がある

人望がある人は、誰に対しても誠実で裏表がありません。だからこそ、相手に安心感を与えて信用されるのです。

一方、人望がない人は相手によって態度を変える二面性がある場合も。例えば、自分にとって仲良くするメリットがある相手にだけ愛想良く振る舞い、役職が下の相手にはつらく当たるなどです。

「人望が厚い人」になるには?

人望が厚い

人望が厚いかどうかは、まわりの人が決めるものなので、今日努力したからといってすぐに変われるわけではないですが、地道に積み重ねていくことで、まわりからの評価は確実に変化していきます。

人望が厚い人は、相手の立場に立って物を考えられることが大きな特徴なので、まずは目の前の人を大切にすることからはじめてみましょう。

仕事であれば、相手の立場に立って、相手が理解しやすいような話し方を意識してみます。すると、メールの書き方や、プレゼンの仕方、上司への報告の仕方なども、結論から先に言う、わかりやすい言葉を使うなど、おのずと工夫できるところがたくさんあることに気づくはずです。

悩んでいる人がいれば、相手の話は目を見て最後までしっかりと聞き、相手の気持ちを理解するように心がけましょう。たとえ問題が解決しなかったとしても、私たちは自分のために一生懸命聞いてくれた人の存在がいることをうれしく思うものです。

そして、年上、年下関係なく、どの人に対しても思いやりを持って接するようにしましょう。特に目下の人や後輩などに敬意を払うようにすると、バランスが取れてちょうどよくなると思います。自分の利益よりも全体の利益を考えていけるように、視点を高く持って意識を変えていきましょう。

全体のために自分にできることは何があるかと考えていくと、人望が厚い人に近づいていけるはずです。また、基本的なことですが、誠実に対応することや、目の前の仕事に心を込めてていねいに取り組むことも大切です。

人望が厚い人は、思いやりのある人。相手の立場に立って物を考える癖をつけよう

人望が厚い

人望が厚い人とない人とでは、人への接し方や行動に大きなちがいがあります。

人望が厚い人は、どの人に対しても思いやりがあり、それを積極的に行動で示していけるのが特徴です。

あなたのまわりにいる人望が厚い人をモデルにして、その人の考え方や習慣をインストールするようにしてみましょう。相手の立場に立って物を考えていく毎日の地道な積み重ねにより、まわりからの評価は確実に変化していくでしょう。

(高見綾)

※画像はイメージです

※この記事は2019年06月28日に公開されたものです

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