ポジティブな人の特徴。ネガティブから脱却するには

ポジティブな人の行動や考え方にはどのような特徴がある? なぜ恋愛も仕事も成功しやすいの? その理由とネガティブからポジティブに切り替える考え方のコツを、心理カウンセラーの高見綾さんに聞きました。

ポジティブな人は、元気で前向きに進んでいくイメージがあります。自分もポジティブになりたいと思っている人は多いのではないでしょうか。

ポジティブになることで、恋愛や仕事にどんなよい面があるのか気になりますよね。

今回は、ポジティブな人の特徴や、ポジティブな人が成功しやすい理由についてくわしく解説します。ポジティブになるための考え方についても触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

「ポジティブ」の意味とは?

そもそも「ポジティブ」とはどのような意味なのでしょうか。辞書には以下のように記載されています。

ポジティブ【positive】
1.[名]写真で、肉眼で見た被写体と同じ明暗や色相で写っている画像。陽画。ポジ。⇔ネガティブ。
2.[形動]積極的であるさま。「―な生き方」「―に考える」⇔ネガティブ。
(『デジタル大辞泉』小学館)

人の性格についていう時の「ポジティブ」は2の意味です。つまり「ポジティブな人」とは「積極的な性格の人」を指します。

ポジティブな人の心理

ポジティブな言動の背景には、どのような心理があるのでしょうか。

悩んでいる時間がもったいない

一度悩み始めると、そこから前へ進めずクヨクヨ考え続けてしまう時もあるでしょう。

しかし、ポジティブな人は「悩んで立ち止まっている時間がもったいない」と考えます。クヨクヨする時間があるなら、成功をつかむために行動したいと思うタイプなのです。

失敗も貴重な経験として大事にしたい

失敗をネガティブにとらえる人もいますが、ポジティブな人は「このやり方ではうまくいかないということが分かって勉強になった」と前向きにとらえます。

つまり、失敗も貴重な経験として大事にしようとするのです。

過去にとらわれたくない

過去の失敗やトラウマにとらわれて「どうせまた失敗する」「自分には無理なんだ」と悲観的になってしまう人がいます。

しかし、ポジティブな人な過去のネガティブな出来事にとらわれません。「過去によって現在や未来が制限される」とは考えたくないのでしょう。

ポジティブな人の特徴

そもそも、ポジティブな人とはどのような人なのでしょうか。ポジティブな人に共通する特徴を挙げてみました。

行動力がある

ポジティブな人は、自分が求めている目標を達成するために、まず行動する傾向が強いです。

ネガティブな人は、やる前から失敗を恐れて行動できなくなってしまうことがありますが、ポジティブな人はまずやってみようとします。うまくいかないことがあっても、思い悩んで立ち止まることはなく改善を繰り返していきます。

視野が広い

ポジティブな人は、好奇心旺盛でいろいろなことに興味があるため、物事を幅広く見ることができます。

細かいことに固執しすぎず、全体を見てどう行動していけばよくなるのかを前向きに考えることができます。

明るい

笑顔でいることが多く、何をしていても楽しそうな雰囲気があり人から好かれやすいです。

ときには悩んだり落ち込んだりすることがあっても、ちゃんと立ち直ります。物怖じしない傾向があり、初対面の人とも明るく気さくに接することができます。

根拠のない自信がある

ポジティブな人は、はじめてのことに取り組むときでも、「私はできる」と思っていることが多いです。

ネガティブな人は、「できない理由」を探しますが、ポジティブな人は「できる理由」を探します。最初に「できる」「やってみないとわからない」と思うからこそ、どうやったらできるようになるのかを一生懸命考えていくのです。

切り替えが早い

自己肯定感が高いので、うまくいかないことがあっても、自分にダメ出しをしてネガティブになることがあまりありません。

うまくいかなかった箇所をみつけて、前向きに改善し実力をつけていくことに集中します。悩むときはしっかり悩み、答えが出たらパッと行動に移していく切り替えの早さがあります。

恋愛上手でモテる

ポジティブな人は悩んでいる時間が短い分心に余裕があるので、恋愛を楽しみながら積極的にアプローチできます。

また、ポジティブな人の言動は周囲の心の明るくするので基本的に好かれます。

そのため、恋愛上手でモテる人が多いでしょう。

▶次のページでは、ポジティブな人とネガティブな人の違い、ポジティブな人が成功しやすい理由について解説します。

ポジティブな人とネガティブな人の違い

ポジティブな人とネガティブな人には、考え方や言動に下記のような違いがあります。

ネガティブな決めつけをしないか

ネガティブな人は、行動に移す前から「自分にはできない」「こんなの無理だ」と決めつけて悲観的に考える傾向があります。そのせいでモチベーションも下がりがち。

一方、ポジティブな人はそういった決めつけをしません。できない理由を考えるのではなく、やり切るには何が必要か、建設的に考えるでしょう。

ストレスがたまりにくいか

ネガティブな人は、ちょっとしたことでいちいち「もうダメだ」「なんでこんな目にあわないといけないんだ」とショックを受けるため、ストレスがたまりやすいでしょう。

しかしポジティブな人は前述したように建設的な考え方ができるため、小さなことで悲観的にならず、ストレスがたまりにくいと考えられます。

「でも」「だって」が口癖になっていないか

ネガティブな人は「でも」「だって」という言葉を使いがちです。例えば、「でも失敗したらどうしよう……」「だってやったことないし」など。これらはポジティブな人があまり使わない言葉です。

ポジティブな人は、「やってみよう」「きっとできる」など前向きな言葉を使い、自分だけでなく周囲にもプラスの影響を与えます。

恋愛でも仕事でも! ポジティブな人が成功しやすい理由

ポジティブな人は、恋愛でも仕事でもうまくいきやすいといわれていますが、それはなぜなのでしょうか。ポジティブな人が成功しやすい理由について考えてみました。

視野が広いのでいろいろな方向で考えられる

客観的に、今自分に何が求められているのかを考え適切に行動することができます。自分の意見をきちんと持っていますが、全体の動向を踏まえた上で、今は意見を主張するべきときかどうかを見極めることもできます。

恋愛においても、よくない流れのときは事前に察知して、関係が悪化する前に軌道修正を試みていくことができます。

まわりに人が集まってくるので味方をつくりやすい

ポジティブな人の笑顔と明るさに惹かれる人は多く、自然と人が集まってきます。すると、味方になってくれる人や応援してくれる人などができ、仕事もやりやすくなります。

ポジティブな人のまわりにはポジティブな人が集まる傾向があるため、会話の内容も前向きなものになり情報も集まりやすいです。恋愛においても、困ったときに相談に乗ってくれる人がいるだけで精神的に助かることは多いものです。

失敗を糧に成長していく力がある

失敗したりうまくいかなかったりしても、それをバネに成長していきます。逆境は大きく成長できるチャンスだと考えているので、どんどん挑戦し着実に前進していきます。

恋愛では、たとえフラれてしまったとしても「私にはもっといい人がいる」と前向きに考えられます。

ストレスや悩みが減る

ネガティブな人は考え方が複雑ですが、ポジティブな人はシンプルです。

自分のネガティブな感情を受け入れるのが上手なので、自分をひどく責めたり、悪いことを考え続けてぐるぐる悩むんだりすることも少ないです。そのため、ストレスや悩みが減って精神的に楽な状態でいられます。

▶次のページでは、ポジティブになるための考え方を紹介します。

ポジティブになるための考え方

ここまでポジティブな人の特徴や成功する理由について説明してきました。では、ポジティブになるためにはどうしたらよいのでしょうか。

自分は運がいいと思い込む

ポジティブな人は、自分は運がいいと思っています。根拠はなくてもいいので「運がいい」前提に考え方を変えてみましょう。

そして、日々運がいいと思った出来事を集めてみましょう。たとえば、「楽しみにしていたデートの日が快晴だった」ことも運のいい出来事のひとつです。証拠が集まると、ますます自分は運がいいという自信がつくのでオススメです。

人と比べない

私たちが人と比べるとき、相手のよいところ(得意なところ)と自分の悪いところ(苦手なところ)を比べるものです。人と比べる時点で、最初から勝ち目がないのです。

自分は自分だからと認めてあげると、人と分けて考えることができ落ち込むことが減ります。

最後にポジティブな言葉を使う

ときには愚痴や文句を言いたくなるときもあるもの。そんなときは、最後にポジティブな言葉を使って締めくくるようにしましょう。

「今日は仕事で嫌なことがあったな~。もうクタクタだよ~。」と口から出てしまったら、続けて「でも私、がんばったよね。お疲れさま!」と前向きな言葉を使います。

最後がネガティブになるかポジティブになるかで、心証はかなり変わります。最後をポジティブな発言で終わらせることによって、自分の気分もよくなり心によいイメージが残ります。

また、「すいません」「ごめんなさい」が口癖の人は、「ありがとう」に言い換えるようにしてみましょう。

ピンチをチャンスだと捉える

ピンチが訪れたときに、「私って運がない」と思うか、それとも「これはよくなるチャンスだ」と思うかで、その後の流れが大きく変わります。

「これはいいことに変わるぞ!」「大きく成長できるチャンス!」と思えると、「私に何ができるだろう?」という発想になり、前向きに行動していけるようになります。

自分ができること以外は考えない

ずっと悩んでいても答えが出ないようなことは、自分の中に答えがないことが多いので、一旦考えるのをやめるのがオススメです。

すると、心に余裕ができて精神的に楽になります。

また、他人のことなど、自分ががんばってできる範囲を超えたことについては、割り切って、考えないのもひとつの方法です。

ポジティブな考え方を取り入れて、成功体験を積み重ねよう

私たちは、ポジティブな感情もネガティブな感情も持っています。ポジティブな人は、ネガティブな感情を抑えつけたり我慢したりしているわけではなく、受け入れるのが上手なのです。

悲しみやつらさなどをしっかりと受け止めることができるからこそ、前向きに考えていくことができるのです。ポジティブな人は、運をつかみ着実に成功していく傾向があります。

自分にできるところからポジティブな考え方を取り入れてみて、仕事も恋愛も成功体験を積み重ねていきましょう。

(高見綾)

※画像はイメージです

※この記事は2019年05月01日に公開されたものです

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