男性が「本当に愛している女性」にだけする行動
「最近彼の態度に不安を感じる、私は愛されているのだろうか」といったものから「誰と付き合っても愛されている実感がない」といった悩みまで、愛されることへの飢餓感を感じる女性が増えています。その背景にはどんな原因や心理があるのでしょうか。今回は分析だけではなく、不安な心と折り合いをつけるための対処法までを探っていきたいと思います。
「愛されてる実感」を持てないのはなぜ?
恋愛相談で多いご相談は男女別に特徴があり、男性で多いのは「嫉妬の感情を抑えられない」というもので、女性は「愛されているか不安」というものです。男性は根底に「誰かに奪われたくない」という独占欲があり、一方の女性は「守られていたい=独占されていたい」と願っているのです。ではこの「独占されたい」と願う女性の気持ちはどこからくるのでしょうか。
女性が「愛されてる実感」がほしい理由
「彼に愛されている実感がほしい」という願望が女性に多いことは前述しましたが、なぜ女性に多いのかということには生物学的な理由があります。それは、出産の役割を担うのが女性だからです。人間は一生に多くの子どもを産むことはできません。それ故に産まれた命は独り立ちできるまで大切に育てていかなければ種が途絶えてしまいます。
また、出産自体も命がけです。つまり、愛された先に宿るであろう命には生涯寄り添ってもらわなければ自分も子どもも、さらにいえば種の保存という意味でも危機的状態となるのです。愛されている実感がほしいという欲求は母性本能に近いものであるといえます。
「愛されてる実感」が持てない理由とは
過去に数人の男性と付き合ったことがある場合「○○さんには愛されている実感があったが△△さんには感じなかった」という場合は△△さん側に問題があったと考えてよいでしょう。しかし、誰と付き合っても愛されている実感がなくて常に不安、という場合は女性側に理由があることが多いです。
幼児期(おおよそ2歳くらいまでの時期)に、親から無条件で愛された経験を持てなかった、あるいは希薄であったという成育歴に加え、産まれつきの気質が神経質・不安症的気質であった場合に思春期以降の恋愛で「愛される実感」に執着するようになりやすいです。
現代は共働き家庭も多く、親が子どもの幼児期に育児に専念できる環境が少なくなっているという社会的背景も、恋愛不安を抱える女性が増加している理由のひとつであると考えられます。
彼の態度からわかる本音とは?
ここからは、彼の態度から自分への愛情に対しておおよその目安をつけてみましょう。もちろん項目に当てはまるから愛している、愛していない、ということではありません。あくまでも目安ということで読んでください。
男性が愛している女性にとる行動
まずは、男性が「愛している女性」にとる行動についてです。
(1)大切な人に紹介してくれる
家族や親友など大切な人に「彼女だよ」と紹介するということは、自分が彼氏として社会的、道義的な責任をとるという決意表明です。
(2)成育歴を話す
愛する人には承認欲求が強くなります。「自分のすべてを知ってほしい」という感覚です。彼にとってマイナスであるような過去のことを話してくれたときは愛されていると思ってよいでしょう。
(3)身体の心配をしてくれる
一番大切なものは愛する彼女の存在そのものです。体調を崩したときの対応だけでなく、彼女のコンディションが悪いときに無理にデートに連れだしたり、身体の関係を求めたりしないといった配慮をしてくれるかということもポイントとなります。
(4)家に入れてくれる
家は個人のパーソナルスペースの最たるものです。家に入れてくれるだけでなく、鍵も渡
してくれるということは、彼のパーソナルスペースに彼女に見られて困るものはないとい
うこと。安心してよいでしょう。
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女性が「愛されてない」と勘違いしがちな男性の行動
次に、女性が「愛されていない」と勘違いしがちな男性の行動についてです。
(1)結婚の話をしなくなった
付き合いはじめたころは結婚を想像させるような話をしていたのに今はしなくなった、という場合は愛が冷めたと思ってしまいがちですが、実際は結婚を具体的に考えはじめたからこそ安易に言えなくなっている、という可能性もあります。
(2)連絡頻度が減った
連絡頻度が減ると心配になる人は多いですが、彼の中に安心感が構築されてきたため、ひんぱんな連絡は不要になったという場合もあります。ただ、彼だけに安心感が構築されても彼女が不満なのは問題ですので、そこはすり合わせていく必要があります。
(3)デートのときにお金を使わなくなった
最初は外出デートが多く、記念日のプレゼントも豪華だったのに最近は家デートが多いしケチにもなった、と落ち込むのは早とちりの可能性があります。特に、男性も30歳を過ぎると付き合っている女性とは結婚を意識するようになります。結婚資金をしっかりと貯めたいと思いはじめた可能性も充分にあります。
「愛されてる実感」が持てないときの対処法
不安を解消するためには自己肯定感を上げることが大切です。では具体的に何をすれば効果があるのか。以下に5つ挙げます。
彼に尽くさない
自分がそれをすることで満足したり満ち足りた気持ちになったりするなら彼にしてもよいです。でも、「自分は辛いけど彼が望むから」と思うことはやらないこと。自己犠牲の精神にはいずれ破たんがきます。
彼を信じる
自分の言動を常に彼に疑われていたら辛いですよね。それと同様、彼女に信じてもらえないことは彼にとっても辛いことです。お互いされて嫌なことは自分もしないこと。
自分から別れを言わない
不安なときに切りだす別れ話は構ってほしい心理からくることがほとんどです。別れという切り札も、使いすぎると狼少年のように愛想を尽かされます。不安なときこそ自分から別れを言ってはダメです。
ネガティブワードを言わない
嫌だ、大嫌い、ムカつく、等のネガティブワードを言わないように心がけてください。難しい場合は1日の終わりだけでも「ありがとう」「楽しかった」といったポジティブワードで終わるようにするところからはじめてみましょう。
達成感を持つ
自分ひとりで「これを達成した」という自己満足ができるものを見つけてやってみましょう。仕事でも趣味でも構いません。他人と一緒に、ではなくひとりで感じられるものがオススメです。
不安からの解放は自分自身を受け入れ、愛すること
今あなたは自分のことが好きですか? 愛されている実感がなく不安が強い理由は、自分自身を愛せていない可能性があります。少しずつでも構いません。自分の成育歴・気質、現在の環境と向き合ってみましょう。変えるべきものを変え、受け入れるものを受け入れて自分を認めていけるようになると、必ず愛する人を信じることができるようになります。
(小日向るり子)
※画像はイメージです
※この記事は2019年03月06日に公開されたものです