気品とは? 気品が漂う女性の特徴と身に付け方

気品とは、内面の美しさが上品な印象となって醸し出されるもの。気品のある人には、具体的にどんな特徴があるのでしょうか? この記事では、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんに、気品のある女性の特徴と周囲に与える印象、上品さを身につける方法について教えてもらいます。

美しい女性は振る舞いに「気品」があるといわれます。では、この気品とは一体なんのことなのでしょうか?

今回は、気品の意味や気品のある女性の特徴を紐解き、気品ある女性になる方法を探ります。

「気品」の意味

まずは、気品の意味や気品ある人の特徴について、『運命を味方につける プリンセスマナー』の著者でもあるマナーコンサルタントの西出ひろ子先生に聞いてみました。

「気品」という言葉を広辞苑で調べると、

どことなく感じられる上品さ。けだかい品位。品格。「―のある物腰」
(『広辞苑 第六版』P.699より引用)

とあります。このように気品とは、着飾ったり外面を取り繕うものではなく、内面の美しさが自然と外面に漂うことを指します。

気品がある人の特徴

続いては、気品がある人の特徴を具体的に見ていきましょう。

(1)目がほほ笑んでいる

「笑顔」と「ほほ笑み」は若干異なります。口を開けて笑う明朗なイメージのある「笑顔」に対し、「ほほ笑み」は口を開けずに「目」で表現するもの。気品のある人は目でほほ笑んでいます。

目がほほ笑んでいるのは心からほほ笑んでいる証拠。無理につくったものではない心からのほほ笑みであるので、口角も自然に上がりますし、気品も漂うのです。

(2)相手ファーストの心を持っている

気品のある人は、自分のことよりも周囲を優先する心を持っています。常に360度周囲に気を配ることを自然に行い、思いやりのある行動を取ります。

(3)体の動きがしなやか

気品のある人は姿勢がよく、指や足もきれいにそろえています。また、姿勢だけでなく指の動かし方や歩き方も美しいです。

それらの動作には固さがなく、自然なしなやかさが備わっています。

(4)言葉に思いやりがあり、聞き上手

気品のある人は丁寧な言葉を用いて会話をします。ネガティブな言葉や悪口は言いません。

また、自分のことよりも相手を優先させるため、相手の話を聞き、相手を思いやる言葉をかけます。

(5)頑固とは異なる「凛とした考え」を持っている

気品のある人は常に平常心を保っており穏やかです。しかしその中にも、確固たる考えや生きる姿勢、つまり「凛とした生き方」を持っています。

それは「頑固さ」とは異なるものです。

▶次のページでは「気品漂う女性が周囲に与える印象」を紹介します

気品漂う女性が周囲に与える印象

次に、気品ある女性がまわりに与える印象について見ていきます。

(1)優雅さ

歩き方などの立ち居振る舞いが美しいため、優雅な印象を与えます。

(2)清潔

気品のある女性は、その心の清さが外面にも現れています。たとえば髪の毛や肌が痛んでなく透明感がありますし、装いも清潔です。

(3)余裕

相手を思いやる心が気品を生み出し、また妬みや嫉妬をしないため、心に余裕がある人だと周囲に思われます。同時に、時間とお金にも余裕があるのだという印象も与えます。

(4)安心感

気品のある人は、人を押しのけて「自分が自分が」「我先に」といった行動を取りません。それが「安心してお付き合いができる人」という印象を与えます。

(5)憧れ

まわりの女性は「私もあの人みたいになりたい」といった憧れの気持ちを抱きます。

▶次のページでは「気品を身に付けるコツ」を紹介します

気品を身に付けるコツ

気品を身に付けるために、以下のことを意識してみましょう。

(1)姿勢よくゆっくり歩く

(2)ゆっくりとしたスピードで話すことを心がける

(3)ネガティブ、マイナスな印象を与える言葉を使わない

(4)「ありがとう」と感謝の言葉を1日に30回以上言う

(5)1日に最低20回は誰かを褒める

(6)批評批判をせず悪口を言わない

(7)指をきれいにそろえる

(8)足をきれいにそろえる

(9)心をほほ笑ませる

(10)周囲へ意識を持ち、配慮する

(11)植物を育てる

(12)アロマオイルで心身を癒し整える

また、番外として次のことも心がけるといいでしょう(番外ですが、私がもっとも伝えたい大切なことでもあります……)。

気品のある人は、Time(時間)、Place(場所)、Person(人・相手)、Position(立場)、Occasion(場合)に応じ装いや、また用いられている素材についても気を配っているといわれます。

ただし、TPPPO®︎を意識したからといって、気品が生まれるとは限りません。たとえばマザーテレサは、ノーベル平和賞の授賞式の際、正装ではなく、普段と同じ白い木綿のサリーと皮製のサンダルという身なりで出席しました。だからといって、彼女に気品がなかったとはいえないですよね。

私は「気品はマナーから生まれる」と思っています。マナーは見た目の型ではなく、相手の立場で考える「思いやりの心」です。気品はこの心から生まれます。ですから、決して見た目だけ、外面だけを取り繕うことではないのです。気品を身に付けたいのであれば、まずは自分の心と向き合い、心を磨くことで自然と身についていくと思います。

どんな環境であろうとも自分の心次第で、自分の人生を変えることができるのです。エレガンスという言葉の語源は、ラテン語の「elire(選ぶ)」です。気品ある女性は、自らその生き方を選んでいるからエレガントなのでしょう。

気品を身に付けるためにも内面を磨こう

気品のある女性は、優雅さや清潔といったイメージをまわりに与え、また心に余裕があると思われます。そしてそれが人に安心感を与えるようです。気品を備えることで、女性として大きくランクアップできるといえますね。

ただ、西出先生が挙げたように、外見だけ意識するのでは気品は生まれません。

「見せかけの気品」にならないためにも、相手の立場で考える「思いやりの心」を持つよう意識するなど、内面を磨く努力も心がけるのが大事のようです。

(文:西出ひろ子、構成:中田ボンベ/dcp)

※画像はイメージです

※この記事は2018年09月20日に公開されたものです

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