夜ジョギングの違いとは。朝にジョギングをするメリットと注意点

「ダイエットのためにジョギングをしたい」と思っても、朝と夜どちらの時間に行うか、迷う人もいるのではないでしょうか? そこで今回は、トレーナーの岡本慶太さんに、朝のジョギングならではの効果や注意点のほか、正しいジョギングの方法について解説してもらいました。

朝のジョギングはどんな効果を得られる?

朝にジョギングをすることで、具体的にどんな効果やメリットが得られるのでしょうか?

朝のジョギングならではのメリット

体脂肪の燃焼効果

朝にジョギングをすることで、体脂肪の燃焼効果が期待できます。エネルギーが消費されるのは、糖質、脂質、たんぱく質の順番。朝は胃が空っぽの状態のため、脂肪が燃えやすくなっています。つまり、夜よりも朝ジョギングをしたほうが、ダイエット効果が期待できるということになります。

体内時計のリセット

私たちの体内時計は、夜更かしをしたり、朝ギリギリまで眠っていたりすると、次第にずれが生じてしまい、日中の眠気やだるさにつながります。朝にジョギングをして朝日を浴びることによって、この体内時計をリセットすることができます。体内時計がリセットされることで、身体本来のリズムが整い、1日を快適に過ごせるようになるのです。

ストレス抑制

朝日を浴びると「セロトニン」が分泌されます。セロトニンは、ストレスを抑えてくれる成分のため、朝にジョギングをすることでメンタルの維持にも役立ちます。気持ちが前向きになり「今日も1日がんばろう!」と思えたら、仕事の効率もアップしそうですよね。

夜ジョギングよりも時間のコントロールが利きやすい

「夜にジョギングをしよう!」と目標を立てても、仕事で疲れていたり、急な接待やお誘いがあったりすると、予定が崩れてしまうことも。「明日からやろう」と思ってもついつい先延ばしに……という経験は誰でもあるはずです。急な予定が入りにくい朝のジョギングは、夜にジョギングをするよりも時間のコントロールが利きやすい点もメリット。まずは30分早く起きて、日光を浴びる習慣をつけることからはじめてみるといいかもしれませんね。1日を気持ちいいスタートからはじめられると、毎日がとても充実したものになるはずです。

朝にジョギングをする際の注意点

体に負担をかけないためにも、朝にジョギングをする際の注意点を把握しておきましょう。

体に負担をかけないためのポイント

走る前の注意点

朝は血糖値が低いため、起きてすぐに運動をはじめるとフラフラしてしまうことがあります。まずは顔を洗い、歯磨きをしてから走りはじめるなど、目覚めて15分後くらいにスタートできるといいですね。おなかが空いてどうしようもないときは、ヨーグルトやバナナなど、消化のよい物を食べましょう。朝食をしっかり食べてしまうと、ジョギング中におなかが痛くなってしまうことがあるので要注意です。

また、睡眠時は汗をかいていて血がドロドロになっているため、コップ一杯の水を飲んでからジョギングをするといいでしょう。冬は室内と室外の気温の差が激しいので、十分暖かい格好をしてから外に出てください。まだ体が起きていないので、ストレッチを行ってから走り出すと、ケガの予防にもなります。特に、ももの裏は肉離れを起こしやすいため、入念にストレッチを行いましょう。

ジョギング中の注意点

早朝の暗い時間から走る場合は、交通事故に遭わないように、反射バンドやライトを点けましょう。また、シューズ選びも重要です。靴は軽さだけを求めず、かかとが硬くてサイズがぴったりの物を選ぶこと。靴ひもをしっかり結んでから走るようにしましょう。

走り終わった後にすべきこと

せっかく健康的な生活リズムを手に入れようとしても、走ったせいで疲れて仕事に集中できない……となっては本末転倒です。疲労を残さないためにも、走り終わったあとのクールダウンとストレッチは欠かさず、朝食もしっかり食べましょう。

体への負担が増すNG行為

「明日からジョギングをするぞ!」と意気込み、格好いいウェアやシューズを購入。すると、ついつい張り切りすぎてしまい、ペース配分を間違えて無理をしたり、疲れすぎてもう嫌になってしまったりする可能性があります。また、運動をしばらくしていなかった人や、太り気味の人の場合、ひざや腰に負担がかかってケガにつながるおそれもあります。まずは、無理をしないことが大切です。急に「何キロ」「何分」などと目標を立てるのではなく、ウォーキングからはじめて、朝のおいしい空気を感じるところからはじめてみましょう。

朝のジョギングを続けるために

最後に、朝のジョギングを継続するためのポイントをご紹介します。

効果をしっかり得ながら継続するためのポイント

食前・食後どちらが効果的?

食後にジョギングをすると、まだ胃の中の物を消化しきれていないため、走っているときに脇腹が痛くなる経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか? そのため、朝のジョギングは食前がおすすめです。さらに、カフェインには脂肪燃焼効果が期待されるため、コーヒーを一杯飲んでからジョギングするのもいいでしょう。

どれくらいの速度で、何分程度走るのが目安?

ジョギングは、隣の人と話しながら走れるくらいの、ゆっくりとした速度が目安です。最初の3分はウォーキングしながら筋肉をほぐし、その日の体の調子を見極めてから走りはじめます。最初は20分程度、慣れてきたら段々増やして40分くらいなど、時間を延ばしていきましょう。朝のジョギングはサラッと汗をかいて、気持ちのいい朝を迎えることが目的のひとつ。「絶対◯キロ走る!」と無理な目標を立てないようにすることも大切です。

三日坊主にならないために

週に1回長く走るよりも、週に3回、短い時間走るほうが効果的です。まずはジョギングの習慣をつけるのが大切。無理はしないようにしてください。朝のジョギングは、充実した毎日を過ごしたり、健康的な身体を手に入れたりすることにつながります。その効果を実感するためにも、できるだけ長く続けられるようにしましょう。

1日を朝のジョギングからスタートしよう

朝にジョギングをする効果や注意点についてご紹介してきました。早朝のジョギングには、さまざまなメリットがあります。明日からいつもより少し早起きをして、気持ちのいい1日をスタートしてみませんか?

(文:岡本慶太、構成:Hatsumi)

※画像はイメージです

※この記事は2018年06月06日に公開されたものです

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