惚れた弱みとは? つけこむ男女の心理と辛い時の対処法
惚れた弱みとは、「より強く惚れている方が弱みを持つ」という意味の言葉。惚れた弱みがあるのは悪いことではありませんが、相手がそれにつけこんでくるなら、まるで片思いのように感じて辛いかもしれません。今回は、惚れた弱みを持つ男女の心理と、それにつけこむ彼氏・彼女の特徴、対処法を解説します。
好きな人ができると「惚れた弱み」で冷静な判断ができなかったり、つい無理を聞いてしまう人も多いようです。
惚れた弱みは恋愛関係においてよく使われる言葉ですが、実際はどのような心理状態なのでしょうか。実体験のエピソードも交えて聞いてみました。
「惚れた弱み」とは?
そもそも「惚れた弱み」とはどんな言葉なのでしょうか? まずは、言葉の意味や使い方をおさらいしておきましょう。
言葉の意味と使い方
惚れた弱みとは、恋愛観家において使われる言葉。より強く惚れている方が弱みを持つという意味です。
好きだから何でも許してしまう、相手に逆らえないなど、辛いと感じることもあるはず。
「惚れた弱みで何でも許してしまう」「惚れた弱みにつけこんで、彼女は無理な要求をしてくる」といった使い方をします。
惚れた弱みと片思いの違い
惚れた弱みが辛いのは、相手が「惚れた弱みにつけこんでくる」時ではないでしょうか。何をしても嫌われないからと理不尽なわがままを言ってきたり、平気で浮気をしたり……。
そんな状態は、たとえ相手と恋人関係にあったとしても片思いのように感じてしまうでしょう。
惚れた弱みがあるのは悪いことではありません。人を好きになるのはすてきなこと。恋人は自分が愛されていることに幸せを感じていたり「愛してくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えてくれたりするならば、惚れた弱みがあっても辛くはありませんよね。
「片思いしてるみたいだ」と感じるならば、恋人ともっと幸せな関係性を築くためにも対処が必要かもしれません。
惚れた弱みでつい許してしまうこと
惚れた弱みとは具体的にどんなことなのか、読者のエピソードを基に見ていきましょう。
(1)多少のわがままを許す
・「わがままを許してしまう。しょうがないなっと思ってしまうから」(男性/34歳/情報・IT/技術職)
・「多少のわがままもそれがかわいさかなと思ってしまうこと」(男性/29歳/団体・公益法人・官公庁/その他)
・「他人から見たら単なるわがままだと思えるようなことを許容してしまう」(女性/35歳/小売店/販売職・サービス系)
・「多少のわがまま。夜の飲み会の迎えに来てほしいなど」(女性/34歳/医療・福祉/専門職)
わがままの度合いや内容にもよるのかと思いますが、ちょっとくらいなら許せてしまうという人が多いようです。男性も女性も、共にこうした面が見られるようですが、どちらも自覚したうえでそうしてしまうようですね。
わがままで自分勝手な性格を直す方法などについて、恋愛コラムニスト・ひかりさんに解説してもらいました。
(2)お金を使う
・「お金を払う。車で迎えに行く。長電話に付き合う」(男性/37歳/商社・卸/技術職)
・「何でもかんでもお金を出してしまう」(男性/36歳/ホテル・旅行・アミューズメント/技術職)
・「ほしいものをおねだりされて買ってしまう」(男性/37歳/その他/事務系専門職)
・「多めにお金を出したり、わがままを聞いてしまう」(女性/31歳/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「お金を貸したりしてしまうことだと思う」(女性/39歳/運輸・倉庫/事務系専門職)
相手に対して多くお金を支払ってしまったり、おねだりされたものを買ってしまうという意見も多く見られました。比較的男性に多いのかと思いきや、女性であっても意外と同様にお金を使ってしまう傾向があるようです。
カップルのデート代のお財布事情について、コラムニストの酒豪ガールさんに解説してもらいます。
(3)ドタキャンや遅刻を許す
・「デートや約束を破られたり、ドタキャンされても怒らず許しちゃうこと」(男性/39歳/電機/経営・コンサルタント系)
・「ドタキャンがあっても、遅れて来たときに許せる。そして後で一人でイライラする」(男性/35歳/団体・公益法人・官公庁/その他)
・「寝坊遅刻が多い、起こしてあげても寝てしまう。それでもつい許してしまう」(女性/36歳/建設・土木/事務系専門職)
・「ドタキャンされてもあんまり怒れないとか」(女性/22歳/医療・福祉/その他)
言い訳や相手の態度次第というところもあるのかもしれませんが、デートのドタキャンや遅刻などは、つい許してしまうという男女が多いようです。場合によっては、寝坊してしまうようなところもかわいく見えることすらあるのだとか……。
普通であれば大ゲンカに発展しかねないような出来事でも、惚れた弱みでつい許してしまうということは多々あるようです。男性であっても女性であっても、その条件に大きな違いはなく、わがままや遅刻程度であれば許せるという声も多く見られました。
男女がデートをドタキャンする心理と、ドタキャンされてしまったときの対応のコツを、心理コーディネーターの織田隼人さんに教えてもらいました。
▶次のページでは、惚れた弱みを持つ男性・女性の心理をご紹介します。
惚れた弱みを持つ男性・女性心理
では、惚れた弱みを持つ男性・女性にはどんな心理があるのでしょうか。読者の実体験を基に見ていきます。
(1)相手の間違いを否定できない
・「相手が間違っていることでも強く指摘できないなどかな」(男性/38歳/情報・IT/事務系専門職)
・「自分に正当性があっても相手の意見を尊重してしまう」(男性/37歳/医療・福祉/専門職)
・「その人がミスをしても許してしまえること」(男性/39歳/運輸・倉庫/その他)
・「相手に強く言えなくなってしまうことがありますね。それは良くないと思いますが」(女性/25歳/医療・福祉/専門職)
・「理不尽なことや、相手に非があっても関係を続けたいがために許してしまうこと」(女性/38歳/その他/その他)
・「感覚が麻痺して、間違っていることを言えない」(女性/35歳/その他/その他)
相手が明らかに間違ったことを言っていると思っても、それを指摘することができないというケースが多いようです。相手に対して強く意見を述べることで、関係が壊れてしまうことを恐れているのでしょうね。
(2)相手に決定権をゆだねる
・「何かを決めるときに相手の言うことを聞いてしまう」(男性/31歳/その他/販売職・サービス系)
・「相手の要望を応えすぎて、自分をないがしろにする」(男性/23歳/学校・教育関連/その他)
・「何でもかんでも言うことを聞いてしまう」(男性/36歳/ホテル・旅行・アミューズメント/技術職)
・「自分の立場が弱くなり、意見を言いづらくなる」(女性/26歳/その他/その他)
・「どんな場面においても自分に選択権がなくなってしまうこと。相手に任せて委ねてしまうので自分で何か決めることができなさそうだから」(女性/30歳/その他/販売職・サービス系)
・「先導権を取られて、何でも決められてしまう」(女性/35歳/その他/その他)
大切なことを決める際であっても、自分の思いや意見を相手に伝えることができず、なんでも相手任せになってしまうようです。決して相手が強く言ったり我を通すというわけではないのに、相手の機嫌を損ねたくないばかりに自分の意見を言い出せないでいるということですね。
(3)何でも我慢してしまう
・「いやなことがあっても我慢する癖がついてしまうこと」(男性/38歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「相手に合わせてしまい、相手のことを受け入れていつも我慢していること。我慢は精神的によくないので」(男性/35歳/医療・福祉/販売職・サービス系)
・「相手から別れを告げれられたくないから無理をする」(男性/30歳/その他/その他)
・「言いたいことがあっても、『ま、いいか』と我慢してしまう」(女性/27歳/その他/その他)
・「こちらが我慢しなければいけないことが増える」(女性/31歳/情報・IT/その他)
・「やはりギブ&テイクが成り立たない。何ごとも自分ばかりが我慢するようになる。で、相手がダメ男になる」(女性/37歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)
本当は言いたいことがあるにもかかわらず、惚れた弱みからそれを口にすることができず、ぐっと飲み込んでしまうケースも多いようです。こうした状況が繰り返されると、ストレスがたまってしまいそうですよね。
男性も女性も、惚れた弱みから相手に言いたいことを言えず、自分ばかり我慢してしまう傾向にあるようです。相手との関係性にもよりますが、決して相手が言わせないようにしているわけではなく、自ら言葉を飲み込んでしまうことが多いようですね。
人気コラムニストのウイさんに、彼女が大好き彼氏の心理や付き合い方について教えてもらいました。
▶次のページでは、惚れた弱みにつけこむ彼氏・彼女の特徴をご紹介します。
惚れた弱みにつけこむ彼氏・彼女の特徴
恋人から先に惚れられていたり、恋人が愛情表現が強いタイプだったりする場合、つい惚れた弱みにつけこんでしまう人がいます。
惚れた弱みにつけこむ彼氏・彼女にはどのような特徴があるのでしょうか。当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
(1)わがままを言う
最初はちょっとしたわがままから始まります。例えば「私はあそこのスーパーに売ってるプリンしか食べたくないの!」のような感じ。
そうした小さなわがままを「かわいいなあ」と許しているうちに、どんどん要求がエスカレートしてくることがあります。
そのうち「○○じゃなきゃダメ、○○したら嫌」など、あなたに対して理不尽なわがままを言うようになるかもしれません。あなたはどんなわがままも聞いてくれると安心しきっているのです。
(2)愛情表現をしない
恋人関係とは双方の愛情表現があって安心できるものですが、中には自分は「惚れられた側」だからと愛情表現を怠る人もいます。
「好き」と言ってくれなかったり、約束を平気で破ったり、なかなか連絡を返してくれなかったりと、雑に扱われているような感じがするなら、惚れた弱みにつけこまれているかもしれません。
恋愛ライターの大西みきさんが、「好き」と言わない人の心理&好きって言ってほしい時の対処法を解説します。
(3)浮気をしてもいいと思っている
最終的には、「自分は浮気をしても許される」と思う人もいます。実際に、惚れた弱みで相手が浮気をしても別れられず、関係がずるずる続いてしまっている人もいるのではないでしょうか。
浮気をしてもあなたには嫌われるはずがない、きっとまた許してもらえるといった気持ちになり、浮気を繰り返す人もいます。
浮気の意味合いについて、不倫とのちがいも合わせて、恋愛コラムニストのひろたかおりさんに解説してもらいました。
▶次のページでは、惚れた弱みで辛い時の対処法をご紹介します。
惚れた弱みで辛い時の対処法
では惚れた弱みがあって辛い時、どんなふうに対処したらいいのでしょうか。
(1)NOと言う勇気を持つ
まずは、恋人のわがままに対して「NO」と言う勇気を持ちましょう。恋人のことを溺愛するのはとてもすてきなことですが、あなたも同じように愛されるべき存在です。
そう自信が持てたら、理不尽なわがままにははっきりとNOが言えるようになるかもしれません。いくら好きでも、全てのわがままを聞いてあげることはできないのだと恋人に理解してもらいましょう。
「ノー」と言えない人によくある心理と、その改善策をまとめてみました!
(2)浮気をしたら別れると伝える
浮気をしたら別れるとはっきり伝えておくことも大切です。あらかじめこのように言っておくことで、恋人があなたの愛情を試すように浮気することがなくなります。
「どんなに愛していても、自分を裏切る人とは一緒にいられない」と自分の中で決めておくのもいいかもしれません。
(3)仕事や趣味に打ち込む
恋人の優先順位が高くなりすぎているならば、仕事や趣味に打ち込んで、少し優先順位を下げるのも1つの手段です。
恋人のことだけに傾倒していると、そのうち「自分には恋人しかいない、何が何でも一緒にいたい」というこだわりが消えなくなってしまいます。
最悪相手から嫌われたり、別れたりしても自分にはこれがある。というものをつくっておくだけで、気持ちが楽になるかもしれませんよ。
惚れた弱みにつけこまれないで!
好きな人の言うことなら、つい喜んで聞いてしまったり、ちょっとした無理やわがままも許してしまうという男女は意外と多いのかもしれません。
惚れた弱みだといいつつ、相手を優先しすぎてしまうと、お互いのバランスが崩れてしまう場合もあるので、あまり無理しすぎないようにしたいものです。
(ファナティック)
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※この記事は2017年02月17日に公開されたものです