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話が続かない原因とは? 相手別の対処法

いわゆる「話下手」と言われてしまうことも多く、人とのコミュニケーションが苦手だと悩んでいるのは自分だけと思うこともあるでしょう。しかし、決してそんなことはありません。あなたが思っているよりも、会話が続かないことを悩んでいる人はたくさんいます。

いつも会話の内容に困ってしまう。会話をうまく続けられずに気まずい雰囲気になってしまう……。こうなると、会話を楽しむこともままなりません。そこで今回はそんな悩みを解決できるよう、恋愛恐怖症・心の問題カウンセラーの堀江健一さんに対処法を聞いてみました。

そもそも話が続かない原因

会話をしていても、盛り上がらずに沈黙しては気まずくなってしまうもの。こんな経験をしてしまうと、会話をすることに抵抗を覚えることもあるかもしれません。どうして会話が続かないのでしょうか。

合理的思考が強すぎる

「話が続かない」と思っている場合でも、案外業務的なものや趣味のものでは支障がなく、雑談的な話題になってはじめて問題を意識するということも少なくありません。その理由として合理的な思考が強く、情緒的な感受性が鈍くなっていることがあげられます。そのため他人が雑談をする目的が理屈ではわからず、なんの話をしていいのか途方にくれてしまうのです。

その場合、先天的な脳の機能についても考える必要があるでしょう。理論的な思考は人一倍できるのに、人の気持ちや場の空気を読むのが先天的に苦手な人と後天的に苦手な方がいます。どちらも程度の範囲が軽度から重度まで幅があるものです。

先天的な場合、程度が重いとアスペルガー症候群が疑われます。これは性格であったり心理的な面であったり、このような内面的な部分には問題がなく、脳の機能が原因です。本人が改善しようと意識して社会的なコミュニケーションの取り方などを学習すると向上するとされています。

後天的な場合、幼いころの生育環境によるところが大きくなります。家族と情緒的な関わりを持つことが少なく、自分の気持ちや欲求を表現しても理解してもらえなかったため、感情を表現したり察したりする習慣が身につかず、自分の感情にも人の感情にも鈍感になっている可能性があります。

自分に自信が持てない

自分に自信がないと「自分の話はおもしろくないのではないか?」「相手は興味なんてないのではないか?」「正しく情報を伝えられているか?」と不安を抱くようになってしまいます。そのため、適切と思われる話題を恐る恐る口にすることになり、発話のたびに極度の緊張にさらされてしまうのです。さらに、会話をするためにも「おもしろく思ってくれているのだろうか?」と相手の顔色を分析することにも頭を使っているので、反応速度も遅れがちになってしまいます。

そうすると肝心の相手の返答にまで頭が追いつかず、話題を膨らませたり、次の話題を考えたりする余裕がなくなり、途中でオーバーヒートすることも。その理由としては、「いい子」で育ったがゆえに無意識で「自分はこうでなければいけない」と自己理想の水準が高くなってしまっていることが考えられます。

相手に壁を作っている

人と楽しい会話をするには、自分が相手を受け入れ、相手も自分を受け入れてくれるだろう、というある程度の信頼感が必要になるもの。しかし、もし人を信用できなかったら、無難な天気の話やニュースの話題しかできなくなってしまいます。つまり自己開示が困難になるのですね。相手が昨日こんなことがあった、このことをこんなふうに思ったということを話題にしても、こちらが自分の話をしなかったら、あの人は何を考えているのかわからないとなり話は続かなくなってしまうことでしょう。

人に否定されて傷ついた経験から恐怖心が芽生えてしまったことが考えられます。このような人は恐怖感を持っているため、人と対面したときに顔が強張ってしまうこともあり、余計に「何か怒っているのかな?」と誤解されてしまうこともあるようです。

相手別・話が続かないときの対処法

話をうまく続けることができない人は対応する相手によって適した対処法が異なります。これから、ひとつずつ専門家の考察についてご紹介していきます。

彼氏の場合

共通の興味を探す

合理的思考が強すぎる人には、知り合った初期の段階の会話では、なるべく自分と相手に共通する興味を探して会話をすることが仲を深める早道と思われます。相手はどんなことに興味があるのか、共通のものがわかるまでいろいろ質問を繰り返したりするのがいいでしょう。あるいは、自分の興味があることに関して「私はこのことに関心があるんだけど、あなたは興味ある?」と聞いてしまってもいいかも知れません。あまりディープな話題をひとりで話し続けないように注意してください。

無理に相手の期待に応えない

自分に自信が持てない人は、「自分は相手の期待に応えなければいけない」というような無意識の思い込みがプレッシャーになっていることも。別に相手の期待に応えなくてもいい、と考え方を変えていく必要があります。

緊張しすぎない

相手が緊張していると自分にも緊張が伝染してしまうことがあるもの。少し大げさなくらい相手の話に反応して楽しそうにしていると、相手の緊張もほぐれて、くつろいだ楽しい会話になるはずです。

もし、あなたの緊張が強くなってしまったら「バカだって思われたっていいじゃないか!」と開き直り、思ったことを口にするよう意識してみましょう。多くの男性は、天然なところがある女性のほうが安心して好意を感じる傾向があります。話が途切れて沈黙の間ができることを非常に恐れる傾向もあるので、あらかじめ話のネタを仕込んで、シュミレーションしておくのも安心に繋がるでしょう。

積極的に会話を盛り上げる

相手に壁を作ってしまっている人にとっては、どちらかと言うと相手が気分よく自分の話をしてくれていたほうが楽なもの。そのため、あまり自分ばかり話してしまっていると気にせず、女性側が積極的におしゃべりしていいと思います。

もし、あなた(女性側)が自己開示するのが苦手であれば、相手に気持ちよく会話を続けてもらうために、上手な聞き役に徹してもいいかもしれません。相手の話題を掘り下げるような質問をして会話を盛り上げましょう。

しかし、全体的に言えるのは、知り合って最初のうちはこれらの方法で対処できるかもしれませんが、関係が深くなるにつれ、相手ともっと向き合わなければならない場面が出てくることもあるでしょう。

友だちの場合

女性同士というのは気心が知れている反面、どこかライバル心が出てしまい、張り合う気持ちがあったりするものです。また、人の心の状態はその場その場で変わります。「父親のような説教モード」「母親のような世話好きモード」「理性的な冷静モード」「無邪気な子どもモード」「従順な子どもモード」にわけることができるでしょう。

相手が無邪気な子どもモードで「このパンケーキすごくおいしいね!」とはしゃいでいるときに、自分が父親モードで「糖分は太るから控えたほうがいいよ」と指摘してしまえば、言っていることは正しくても会話は滞ってしまうでしょう。つまり、相手がどのようなモードなのかを察知して、自分もそれに合わせるというのがベストだということ。最初は難しく高度に感じるかもしれませんが、会話が上手な人は無意識に行っていると考えられています。

職場の同僚の場合

職場の同僚も利害関係や派閥的なものがあり、素直に心を開けない場合もあることでしょう。公の場でもあることから、話題にも気を使うだろうと思われます。お昼休みが苦痛というケースも多いようです。

さらに、相手が複数になるとそれぞれの距離感や親しさもちがってくるので複雑ですよね。複数の場合は誰かしら中心になる人物がいるものなので、誰かに座を仕切ってもらってもいいでしょう。社内でもある程度気心が知れている相手だと、一番盛り上がるのは会社の愚痴や社内の人のうわさ話にちがいありません。悪口のような話には加わりたくないと遠巻きにする人がいることも事実です。そのような場面では、ちょっとうなずいてやりすごすのが無難かもしれません。

女性だとファッションやコスメなどの話題は鉄板ネタです。ですが、生活水準がちがえばブランド自慢しているように思われるので注意しなければなりません。また、既婚者の子どもの話なども、未婚者にとってはあまりにステージがちがう話になるので、話題が偏ってしまわないように配慮したほうがいいでしょう。自分のコメントを言う場合も、無意識に上から目線のような意見ばかり言ってしまっていないか注意が必要です。

相手別・場面別に対応することで話を続けられる

心の奥底には強い恐怖心や不安感が潜んでいて、人と話すのが苦手だというマイナスな自己評価につながってしまっています。人との話をスムーズにするためには、彼氏といるとき、友だちといるとき、職場仲間といるときと、状況に合わせてシフトすることが重要です。どの状況であっても、会話を途切れさせてはいけないとこだわりすぎずに、少しずつその場に慣れていくのが話上手になるための一歩かもしれません。

(文:堀江健一、構成:小村由編)

※画像はイメージです。

※この記事は2014年08月28日に公開されたものです

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