留学は新しい文化や言語、人との出会いなど、様々な経験ができる素晴らしい機会ですが、スムーズな留学生活を送るためには「持ち物の準備」も大切です。
この記事では、「忘れてはいけない必需品」から「あると便利な物」まで、チェックリストとしても利用できるように分かりやすく表にまとめました。 さらに、留学の荷物を準備する際の注意点についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
留学に必要な持ち物リスト(必需品)
まずは、留学に絶対に必要な持ち物(必需品)をご紹介します。忘れないようにチェックしてください。
項目 | 詳細 |
---|---|
パスポートとコピー | 留学が決まったら、なるべく早くパスポートの申請をしておきましょう。すでにパスポートを持っている場合は、その有効期限を確認しましょう。国によってパスポートの有効期限のルールが異なるため、注意が必要です。
また、出発前に顔写真のページをコピーし、紛失時や緊急時に備えてスーツケースの中に入れておきましょう。 |
現地通貨 | 海外では多くの場所でクレジットカードが利用できますが、小規模な店ではカードが使えない場合もあります。そのため、3~5万円程度は現地通貨に替えて持参しておきましょう。 |
クレジットカード | 最低でもVISAとMaster Cardの2つは持っておくと安心です。JCBやアメックスも利用できますが、VISAやMaster Cardに比べると使える店舗は限られます。
クレジットカードの作成が難しい人は、国際デビットカードを作成すると良いでしょう。 |
入学関係の書類(入学許可書や各種書類) | 入学予定の学校の入学許可書や授業料の支払い証明など、入学関係書類のコピーを手荷物に入れましょう。
学生ビザを使って入国する場合は、学校に通うのが本当かどうかを確認するために、入国審査で提出を求められることもあります。 |
保険の保険証や証明書 | 入国審査で提示を求められることがあるため、海外留学保険の保険証や証明書は手荷物に入れておきましょう。
また、コピーをスーツケースに入れておく、日本の家族にもコピーを渡しておくなど、紛失時の備えをしておくことも大切です。 |
航空券のeチケットや予約確認書 | 航空券のeチケットや予約確認書も、印刷して手荷物に入れておくと安心です。 |
防犯道具 | スーツケースの防犯のために、ワイヤーロックやダイヤル錠を用意しておきましょう。渡航の際は施錠を忘れないでください。 |
留学先の国やビザの種類によって必要な持ち物
項目 | 詳細 |
---|---|
ビザ、もしくは発給の証明書 | ビザを必要とする国に入国する際は、ビザやそれに関連する発給証明書を必ず持参しましょう。
※ビザは発給されると同時にパスポートに貼り付けられることが多いです。 |
帰国便の情報が記載されたフライト予約確認書 | 国やビザの種類によっては、帰国便の予約が確認できないと入国が許可されないことがあります。
事前に確認し、必要に応じて出国便を予約のうえ、予約確認書を手荷物に入れておきましょう。 |
銀行残高の証明書 | カナダやアメリカ、イギリスなどへワーキングホリデービザで入国する際には、入国審査で銀行残高を求められることがあります。
英文残高証明書の発行は、銀行や信用金庫の窓口で可能です(有料)。必要性が不明な場合でも、念のために用意しておくと安心です。 |
留学に必要な持ち物リスト(電化製品)
続いては、電化製品や電化製品のアクセサリーで必要なものをご紹介します。ここからは必需品ではないため、自分に必要な物を選んで持参してください。
項目 | 詳細 |
---|---|
ノートパソコン・タブレット | 大学や語学学校などの課題作成の他、現地での情報収集、映画鑑賞などにも役立ちます。
留学の形態によっては、必須アイテムになるでしょう。 |
携帯電話(SIMフリー) | 携帯電話は、現地到着までにトラブルにあった時や、ホストファミリーや現地スタッフと空港で合流できない時などに役立ちます。
SIMフリー端末に現地のSIMカードを購入して挿入しても良いですし、日本のキャリアの海外対応プランを利用すれば、電話番号そのままで海外での利用も可能です。 |
イヤホン | 留学先の英語学習(リスニング)で必要になることがあります。勉強に集中したい場合は、ノイズキャンセリング機能が付帯したタイプがおすすめです。 |
電化製品の充電器 | 充電が必要な電化製品を持参する際には、充電器も忘れずに用意しましょう。 |
変圧器・変換プラグ | コンセントの形や電圧が日本と異なる国に行く際には、変換プラグが必要です。家電販売店で渡航先の国と現地で使いたい電化製品を伝えて購入しておきましょう。
なお、海外の電圧にも対応できるようになっている家電製品は、変圧器が不要なことが多いです。この場合は、コンセントの変換プラグを持参してください。 |
延長コード | ホームステイ先や寮では、「コンセントの数が少ない」「コンセントの位置が不便」ということも考えられます。コンセントの数や位置が分からない場合は、複数のコンセントをさせるタイプの延長コードを持参しておきましょう。 |
ドライヤー | 使い慣れたドライヤーを使用したい(変圧器・変換プラグの持参が必要)場合は持参しましょう。
こだわりがない場合は、荷物を減らすために現地で購入するのがおすすめです。 |
留学に必要な持ち物リスト(日用品)
次は、常備薬や歯ブラシなど日常生活で必要なものをご紹介します。
項目 | 詳細 |
---|---|
常備薬 | 海外で体調不良になった時のために、日本で普段服用している胃腸薬や風邪薬、酔い止め、鎮痛剤などを持参しておくと安心です。
薬は元々の容器に入れた状態で持参するようにしましょう。処方薬の場合は、英文による医師の診断書が必要な国もあります。この点も、事前に確認しておいてください。 |
爪切りや耳かき | 爪切りを持参する場合は、利用する航空会社によっては機内持ち込みが禁止の場合もあるため注意が必要です。必ず、事前に確認しておきましょう。
なお、海外では、爪切りは購入できますが、耳かきは販売されていません(綿棒を使用するため)。また、爪切りは日本の物と比べると「切りにくい」と感じることが多いため、できるだけ持参をおすすめします。 |
歯ブラシなど洗面用具 | 歯ブラシと歯磨き粉、シャンプー、リンスなどは、こだわりがなければ現地での購入で十分です。
ただし、到着直後にすぐ購入できない可能性も考慮し、2~3日分の洗面用具を持参することをおすすめします。 |
メガネ、コンタクトレンズ・クリーナー・保存液 | コンタクトレンズやメガネを使用している方は、忘れずに持参しましょう。
ただし、コンタクトレンズ・クリーナー・保存液は現地でも購入できるため、大量に持参する必要はありません。 |
カミソリ(シェーバー) | カミソリの種類によっては、機内持ち込みが禁止されている場合があります。必ず、事前に航空会社に確認しておきましょう。
例えば、JALの場合、T字剃刀や、刃体の長さが4cm以下の化粧用の小さな(眉毛用)剃刀であれば機内持ち込みできます。電気カミソリも持ち込み可能になっています。 |
日焼け止め | 日焼け止めは、こだわりがなければ現地購入でも構いません。ただし、肌に合うものが見つからないこともありますので、心配な方は持参すると安心です。特に、顔用は持参した方が良いかもしれません。
オーストラリアなどの紫外線が強い国へ留学する場合は、できるだけSPF値の高い日焼け止めを選んでください。 |
タオル | 現地でも購入できますが、到着直後すぐに使えるように、バスタオルとフェイスタオルを2セットくらい持参しておきましょう。
ホームステイの場合はホストが貸してくれますが、初日に自分から聞けない方も多いようです。持参する場合は、かさばらないガーゼタオルがおすすめです。 |
留学に必要な持ち物リスト(衣類)
続いては、衣類で必要なものをご紹介します。留学先や季節によって必要な衣類が変わるため、快適に過ごすためには事前に確認が必要です。
注意点としては、日本と違って毎日洗濯をしない国が多いです。「洗濯は週に1回」という国も珍しくありません。そのため、少なくとも1週間分の衣類は持参することをおすすめします。
項目 | 詳細 |
---|---|
下着 | 現地でも購入できますが、すぐに買い物に行けないことも考慮して、1週間分は持参しましょう。
複数枚でローテーションした方が、劣化スピードも抑えられますよ。 |
Tシャツやトレーナー | 毎回洗濯する場合は1週間分、毎回洗濯しない場合は3~4枚程度持参しましょう。
デザインがシンプルで合わせやすい色にしておくと、着回しがしやすいのでおすすめです。 |
部屋着 | 部屋着も、少なくてもワンセットは持参しましょう。 |
羽織りもの(パーカーやカーディガンなど) | 海外では冷房が強いことが多いです。そのため、暑い地域に行く場合でもパーカーやカーディガンなどの羽織ものの持参をおすすめします。
特に、タイ・フィリピン・マレーシアなどの東南アジアは冷房が強いため、注意してください。 |
防寒具(ヒートテックやダウンジャケットなど) | 冬のカナダやアメリカ、北欧などの寒い地域に留学するなら、防寒具は必須です。
ヒートテックなどの温かい肌着は、かさばらないのでおすすめ。手袋や帽子、マフラーも、寒い地域には持参したいですね。 |
帽子やサングラス | 暑い国に留学するなら、サングラスや帽子を持参することをおすすめします。 |
靴 | 履き慣れたスニーカーを持参しておくと、スポーツする時や外出で長時間歩く場合に重宝します。
ヒールの高い靴を持参する場合は、ピンヒールでは歩きにくい街もあるため、太めのヒールにしておくと安心です。 |
バッグ | 通学用のリュックと外出用のバッグ、少なくとも2種類用意しておくと、便利です。 |
室内履き(サンダルやスリッパなど) | 海外では、室内でも靴を履いて過ごす国が多いです。サンダルやスリッパなどの室内履きを持参しましょう。 |
留学に必要な持ち物リスト(女性)
続いて、女性ならではの必要な持ち物をご紹介します。
項目 | 詳細 |
---|---|
化粧品やスキンケア用品 | 使い慣れた化粧品やスキンケア用品を使用したい場合は、滞在中の使用量を考えて持参しましょう。
海外では肌が乾燥することが多いので、いつもよりもしっとりした仕上がりになる化粧品がおすすめです。 |
生理用品 | 日本製の生理用品はクオリティが高く使い心地が良いと言われています。生理用品はかさばりますが、スペースが許せば持参しておきたい持ち物です。
特に、敏感肌の方は海外製品を使用するとかぶれやすいので、日本製品の持参をおすすめします。 |
水着 | 海外には日本にはないようなデザインの水着もあるため、現地での購入もおすすめです。
ただし、生地が薄い、ワイヤーが入っていない、ボディラインが強調されるようなものも多いです。心配な方は持参しておくと良いでしょう。 |
その他、持っていくと便利な持ち物
その他に、持っていくと便利な持ち物をご紹介します。
項目 | 詳細 |
---|---|
国際運転免許証 | 渡航前に国際運転免許証を発行しておくと、現地で車やバイクに乗る場合に便利です。
また、海外での身分証明書の代わりにもなります。 |
証明写真 | 入学時や、パスポートを紛失した場合に証明写真が必要になることがあります。自宅に余っている証明写真があれば、持参すると良いでしょう。 |
日本食 | 日本食は現地でも購入できますが、価格が高い場合が多いです。フリーズドライの味噌汁や梅干し、ふりかけなど、好きな日本食があれば持参すると良いでしょう。
海外に行くと日本食が恋しくなることも多いため、スペースが許せば、多めに用意することをおすすめします。 |
筆記用具 | 日本製の文房具はクオリティが高くて使いやすいと言われています。そのため、普段使用する筆記用具は、日本から使い慣れたものを持って行くのがおすすめです。
また、飛行機の中で入国審査カードなどの記入があるため、手荷物にボールペンを1本入れておきましょう。 |
到着時の緊急連絡先やホストファミリープロフィール | 入国審査時に滞在場所を聞かれることもあるため、到着時の緊急連絡先やホストファミリーのプロフィールは分かるようにしておきましょう。 |
洗濯ネット | 海外の洗濯機・乾燥機はパワーが強く、衣類が傷みやすいです。ダメージを予防するためにも、洗濯ネットの利用がおすすめ。
また、ホームステイや学生寮を利用する場合も、他の人の洗濯と区別しやすくなります。下着を見られたくない場合にも活用できますよ。 |
折りたたみ傘 | 折りたたみ傘は海外でも購入できますが、日本製の方が耐久性が高いので、スーツケースに余裕があれば持参をおすすめします。 |
ポケットティッシュ | 日本製のティッシュは高品質だと言われています。海外製は、日本よりも品質が落ちるうえに料金も高いため、荷物に余裕があれば持参しましょう。
荷物の隙間にクッション材として入れるのも良いですよ。 |
虫除けスプレー | 日本に存在しない虫が生息している地域の場合は、現地にてその国に合った虫除けスプレーをした方が効果が高いです。
ただし、敏感肌の人は、日本から虫除けスプレーを持参しておくと安心できるでしょう。 |
耳栓 | 日本では騒音レベルに感じる音でも、海外の人は気にしない事もあるなど、音に対する感じ方は国によって異なります。
そのため、騒音に備えて高性能な耳栓を持参しておくと、勉強に集中したい時や睡眠時に便利です。 |
家族や友だちの写真 | ホストファミリーや友人との会話の際に役立ちます。スマホ内のデータでも構いませんが、写真の方が見せやすいのでおすすめです。 |
フォーマルな服 | ホームパーティーやインターンシップなど、フォーマルな場に対応するための服(ワンピースやスーツなど)を用意しておくと、いざという時に困りません。 |
ホストファミリーへのお土産
ホストファミリーへのお土産として高価な和小物などを用意する方もいるようですが、高価な物でなくて構いません。
例えば、100円均一で買えるような和を感じられるグッズや、アイデア商品でも喜ばれます。また、地元のご当地キャラクターの商品や絵葉書などは、話も弾むのでおすすめですよ。
高価な物や、安くても大量のお土産は、気を遣わせてしまうこともあるので注意しましょう。
留学の荷物を準備する際の注意点
最後に、留学の荷物を準備する際の注意点を5つご紹介します。
- 渡航先の持ち込み禁止物を確認する
- 飛行機会社の預け入れ荷物&手荷物の規定を確認する
- 高価な物は持って行かない
- 荷物はなるべく減らす(必要最低限にする)
- 圧縮袋を利用する
渡航先の持ち込み禁止物を確認する
留学する前に、渡航先の持ち込み禁止物について確認しましょう。
武器や薬物、多量のマッチ、ライター、ガスボンベなどの危険物はどの国や航空会社でも禁止されています。殺虫剤やクラッカーも燃焼や爆発の危険性を持っているため、危険物に該当します。
また、一部の国では、特定の文化や宗教に関連するアイテムが制限されていることもあります。例えば、イスラム教の国では豚肉及び豚肉の加工品、アルコールが禁止されている国が多いです。違反した場合は罰則を科される可能性もあるため、渡航先の情報はしっかりと確認しておきましょう。
飛行機会社の預け入れ荷物&手荷物の規定を確認する
各航空会社には、預け入れ荷物と手荷物に関する独自の規定があります。これに違反すると、余計な費用が発生する場合もあるので注意が必要です。
特に、手荷物のサイズと重量は厳しく制限されている場合が多く、オーバーサイズやオーバーウェイトの場合は高額な料金がかかることがあります。
JALとANAの規定
以下にJALとANAの荷物の規定の一部を紹介しますので、参考にしてください。
利用クラス | 預け入れ手荷物許容量 | 機内持ち込み手荷物許容量 |
プレミアムエコノミー エコノミー |
個数:2個 重量:23kg/個 3辺合計:203cm以内(JAL)、158cm(ANA) |
個数:1個+身の回り品 重量:10kg/個 3辺合計:115cm以内 |
※3辺の合計は、キャスターやハンドルの長さも含みます
※身の回り品とは、「ハンドバッグ、カメラ、傘、お土産品」などのことです
※詳しくは、公式サイトで確認してください
高価な物は持っていかない
留学先で高価な物を持っていると、盗難リスクが高まります。
特に、宝石や高級時計、ブランドバッグなどは目立つため、狙われやすいアイテムです。
保険に加入していても、盗難に合うのは気分の良いものではありません。手続きは大変ですし、保険が全ての損害をカバーしない場合もあるため、高価な物は留学に持っていかないのが賢明です。
荷物はなるべく減らす(必要最低限にする)
あれもこれもとパッキングすると、あっという間にスーツケースは一杯になってしまうため、本当に必要な物を厳選して持っていくようにしましょう。
多すぎる荷物は移動が大変ですし、超過手荷物料金が発生することもあるので注意してください。
持参するものは必要最低限に抑え、後から必要に応じて現地で購入するのがおすすめです。
圧縮袋を利用する
衣類やタオルを圧縮袋に入れて荷造りすると、スーツケースのスペースをかなり節約できます。
圧縮袋は100均でも購入できますが、破れたり、壊れたりしてしまうことも多いので、少し高くても丈夫な物を選びましょう。
まとめ
今回は、留学に必要な物をご紹介しました。留学に必要な持ち物は、生活必需品以外は留学先によって変わります。荷物を減らすためにも、自分にとって必要なものを厳選して持参するようにしましょう。
荷物の準備に迷ったり、荷物が多くて減らす必要がある場合には、「現地では購入できない物かどうか」を持参する基準にすると良いでしょう。また、現地で購入できる消耗品(シャンプーなど)については、大量に持参せずに、買い物に行けるまでの間に使用する分だけを持参するようにすれば、荷物はかなり減らせます。
留学エージェントを利用する方は、留学先に合った持ち物を担当者に相談してみるのもおすすめです。