高校卒業後の進路の選択肢には、専門学校や大学への進学、就職など様々な道があります。しかし、中には「もっと広い世界を知りたい」と海外に行くことを考えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、「高校卒業後に海外に行きたい」と思っている方に向けて、大学を経由せずに海外留学を実現するための方法を解説します。世界へ一歩踏み出すための参考にしてみてください。
高校卒業後に海外に行きたい！を叶える方法
高校を卒業後に、大学に行かずに海外に行くためには、主に以下の3つの方法があります。
| 正規留学 | 海外の大学に正規生として入学し、専門知識や技術を学ぶ方法です。入学するためには、高い語学力が求められることが多いです。 |
| 語学留学 | 語学学校に通う方法です。1週間の短期留学から1年以上の長期留学まで選択可能です。英語が話せない場合でも、基礎から学ぶことができます。 |
| ワーキングホリデー | 18歳から30歳まで（出発時に31歳でも可）を対象に、日本と協定を結んでいる国で働きながら生活する制度です。働きながら語学学校に通うこともでき、異文化を体験しながら生活することができます。 |
それでは、一つひとつ、詳しく紹介していきます。
日本の大学に行かず正規留学
正規留学とは、海外の大学に正規生として入学し、現地の学生と同じ環境で学ぶことです。これは、日本の大学と同じように、専門的な知識やスキルを習得できる留学スタイルです。
正規留学を修了すると、大学卒業時には学士（学位）が授与されます。学士を取得することで、就職活動の際に有利になる可能性も高まります。
正規留学を実現する方法
正規留学を実現するための主な方法は、次の3つです。
(1) 現地の大学の入学試験を受ける
海外の大学に直接出願して入学試験を受け、基準を満たせば入学が可能です。一般的には、日本の大学入試よりも試験が簡単と言われていますが、これは語学力が十分にある場合に限ります。合格のためには、国や大学が求める語学力を備えていることが前提です。
(2) 2年制コミュニティカレッジから4年制大学へ編入
アメリカやカナダには、2年制のコミュニティカレッジに通い、その後4年制大学へ編入するという方法があります。この方法のメリットは、正規留学ほどの高い語学力がなくても始められる点です。語学力に自信がない場合、このルートから留学を始めるのも一つの選択肢です。
(3) 留学エージェントに相談する
正規留学を取り扱っている留学エージェントに相談することで、自分に合った大学やプログラムを見つけることができます。留学エージェントは無料で相談に応じてくれることが多く、留学準備や手続きなどをサポートしてくれます。「どの大学に入学すればいいか分からない」「正規留学の進め方が不安」という場合は、留学エージェントに相談するのがおすすめです。
正規留学の注意点
海外の大学の入学試験は、日本の大学よりも比較的受けやすいとされていますが、高度な語学力が求められることが前提です。たとえば、TOEICスコアで言うと、一般的には800点以上が望ましいとされています。
また、海外の大学は卒業基準が厳しいことで知られています。特に、異国で慣れない生活をしながら学業に取り組むことは、思った以上に大変です。授業ついていくのも容易ではなく、継続的な努力が必要です。焦らず、コツコツと取り組む姿勢が求められます。
詳しくは、以下の記事も参考にしてください。
大学行かずに語学留学
次に、日本の大学に進学せず、語学の習得を目的とした留学プログラムに参加する方法を紹介します。
語学留学は短期と長期が選べる
語学留学は、1週間程度の短期留学から1年以上の長期留学まで、自分の目的や生活スタイルに合わせて期間を選択できます。正規留学とは異なり、語学に自信がなくても参加できるのが大きなポイントです。
ただし、1年以上のプログラムに参加しても公的な学位や資格が授与されるわけではありません。そのため、語学留学の成果を就職や転職に活かすためには、TOEICやIELTSなどを受験して、スコアを取得しておくことが重要です。留学前にスコアを確認しておき、留学後のスコアと比較できるよう準備しておくと、成果が見えやすくなります。
留学期間の選び方や短期・長期留学のメリットやデメリットについては、以下の記事で詳しく解説していますので、期間選びに迷っている方は参考にしてみてください。
語学留学を実現する方法
語学学校の情報を自分で調べて留学することも可能ですが、留学エージェントに相談すると、希望に合ったプログラムを紹介してもらえるため安心です。
多くの留学エージェントでは現地でのサポートも充実しているので、語学に不安がある人や初めて留学する人には特におすすめです。
語学留学の注意点
英語をほとんど話せない場合、語学学校の初級クラスからスタートすることになります。ただし、初級クラスには日本人が多い傾向があるため、「日本語ばかり使ってしまい、英語を話す機会が少ない」という状況に陥る可能性があります。
そのため、留学中は意識的に英語でコミュニケーションをとる機会を増やすよう心がけましょう。また、事前に語学力をある程度高め、中級以上のクラスに入れるよう準備してから留学することもおすすめです。これにより、留学中の学びがより効果的なものになるでしょう。
大学行かずにワーキングホリデー
ワーキングホリデー制度を活用すれば、異文化に触れながら海外で働く経験を積むことができます。
日本は、以下の29ヶ国とワーキングホリデー協定を結んでおり、18歳から30歳（渡航時に31歳でもOK）までの人が利用可能です。ビザの手続きも比較的シンプルで、海外経験を積む第一歩としても人気があります。
アイスランド、アイルランド、アルゼンチン、イギリス、イタリア、エストニア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、韓国、スウェーデン、スペイン、スロバキア、台湾、チェコ、チリ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、香港、ポーランド、ポルトガル、ラトビア、リトアニア（五十音順）
ワーキングホリデーを実現する方法
ワーキングホリデーをするには、自分で情報を集めることもできますが、留学エージェントに相談することで、ビザの手続きや現地でのサポートがスムーズになります。
初めての海外経験や語学力に不安がある場合は、留学エージェントの利用を検討するとよいでしょう。留学エージェントを利用すれば、手続きのサポートだけでなく、現地での生活や仕事探しに関してもアドバイスをもらえます。
ワーキングホリデーの注意点
ワーキングホリデーでは、就業先によって必要な語学力が異なります。現地の言語を話せなくても働ける職場もあれば、TOEIC600点程度の英語力が求められる職場もあります。そのため、自分の語学力に合った仕事を選ぶことが重要です。
たとえば、現地の日本食レストランで働く場合、あまり英語を使わなくても働ける環境が多いと言われています。ですが、それでは英語力が向上しにくいので注意が必要です。語学力を伸ばしたい場合は、自分から積極的に現地の人と英語で話す機会を作ることが大切です。そうでないと、せっかくの海外経験を活かせないまま帰国することにもなりかねません。
こちらの記事では、留学前に準備することや、留学中にしておけば良かったことを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
高校卒業は、人生における大きな転機です。新しい道に進む中で、海外での経験や学びは貴重な財産となります。
専門的な知識やスキルを深めたい場合は正規留学、語学力を向上させたいなら語学留学、現地の文化や働きながらの生活を体験したいならワーキングホリデーが適しています。どのプログラムを選ぶにしても、まずは自分の留学の目的を明確にし、それに合った選択をすることが成功への第一歩です。