新築で家を購入したばかりだけれど、住んでみると色々と不満が出てきた。いま売却をした場合、価値はどれくらいになるのだろう…。
このようなやむを得ない事情で、購入したての家の売却を検討することはあり得ます。ほかにも、離婚やローンの返済が困難になったなど、急な事情で売却せざるを得ない場合もあるでしょう。
このとき「買ったばかりの家だから、購入時と同じくらいで売れるはず…」と思っている方は要注意です。
実は戸建ての家の場合、一度居住してしまうと価値が大きく下がるため、売ると損をする可能性が高いと言われています。
この記事では、買ったばかりの家を売ると損をしやすい理由や、売却で後悔しないための7つの対策を紹介します。あわせて、長く住み続けられる家の探し方や、買ったばかりの家を売るときのよくある疑問も取り上げます。
とくに、初めての不動産売却で不安に感じている方に役立つ内容になっています。ぜひ参考にして、スムーズに売却を進めてください。
買ったばかりの家だけでなく、家全体の価格相場が知りたい人、詳しく比較したい人は以下の記事を参考にしてください。【最新】不動産一括査定サイトおすすめランキング20選!利用者アンケート・口コミ評判から人気サイトを徹底比較
一括査定サービス利用者が選んだおすすめサービスTOP3
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なお、不動産一括査定サービスは、それぞれ対応するエリアや提携する不動産会社が異なるため、1つだけでなく複数のサービスを利用することをおすすめします。
次の記事ではより多くのサービスを含めたランキングや「査定結果の満足度TOP3」や「親族・友達におすすめしたいTOP3」などカテゴリ別にもランキングを紹介しています。さらに詳しく知りたい方は読んでみてください。
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- 買ったばかりの家を売ると損をしやすい理由は、一度居住すると「新築プレミアム」がなくなって市場価値が急落するからです。また、5年以内に売却すると5年を超えて売却した時よりも約2倍の高い税率が適用されます。
- 購入したばかりの家を売る必要が出てしまった場合には、できるだけ早く売り始める、一括査定で相場を調べる、ローンを完済できる価格設定にする、家が綺麗な状態で内覧に挑む、などのポイントを抑えて売却活動を進めていきましょう。
- また、できる限り買った家をすぐに売却しなくて済むよう、将来を考えた立地環境で探す、家の購入を焦らない、間取り変更が容易な家にする、信頼できる施工会社が建てた家にする、といった点をおさえておくことも重要です。
買ったばかりの家を売ると損をしやすい理由
買ったばかりの家を売る場合、大きく3つの理由から損をしやすいとされています。
- 中古の家になると価値は急激に下がる
- 家を売って利益が出ても税率が高い
- 家を売る理由次第では買主が見つからない
それぞれ、詳しく解説していきます。
中古の家になると価値は急激に下がる
家の価値は、新築時がもっとも高くなり、入居した直後から価値が大きく下がっていきます。
なぜこのような現象が起きるのかというと、新築の家には、日本人の「新築信仰」による「新築プレミアム」の価格がプラスされているためです。
いったん、人が住んで新築プレミアムがなくなってしまうと、購入した金額よりも大幅に売り値が下がることになります。よって、中古の家の場合は、新築ほど資産価値が下がりません。
家を売って利益が出ても税率が高い
家の売却で利益が出た場合、譲渡所得税と呼ばれる所得税・住民税から成る税金を支払う必要があります。家の所有期間が5年未満で売却した場合、5年を超える場合よりも税率が倍近く高くなるため、損をしやすくなります。
所有期間 | 所得税率(復興特別所得税を含む) | 住民税率 |
5年をオーバーしている長期譲渡所得 | 15.315% | 5% |
5年未満の短期譲渡所得 | 30.63% | 9% |
所得税には、所得税額に対して2.1%課税される復興特別所得税も含まれています。所得税や復興特別所得税は確定申告時に、住民税は給与天引きであれば翌年6月~翌々年5月に納付が必要です。
家を売る理由次第では買主が見つかりにくい
住居に重大な欠陥が見つかったなど、ネガティブな理由で家を売ろうとする場合、買主が見つかりにくくなります。買主が見つからないと、売り値を下げざるを得ないため、損をしやすくなります。
売却にネガティブに働く売却理由の代表例は、次の通りです。
- 水漏れ、雨漏り、シロアリ被害などの物理的な問題がある
- 殺人や自殺者が出ている、あるいは自然死などが起きている
- 夜の騒音や異臭、振動などの立地や周辺の環境に問題がある
家の欠陥や不具合、問題は「瑕疵(かし)」と呼ばれます。家を売る人がこうした「瑕疵」の事実を隠していた場合、買主から損害賠償や契約解除の訴えをされる可能性もあります。
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買ったばかりの家を売って後悔しない7つの対策
では、購入したばかりの家を売却する際に、損をしない方法はないのでしょうか。
結論から言えば、できるだけ損をしないようにするためのポイントは存在します。ここでは、主な7つの対策方法を紹介します。
- 家はできるだけ早く売り始める
- 売る家は一括査定で相場を調べる
- 営業力があり信頼できる不動産業者と契約する
- ローンを完済できる価格設定をする
- 家は綺麗な状態で内覧に挑む
- 住み替えローンの利用を検討する
- 家を売って損をしても確定申告で節税をする
それぞれの対策について詳しく見ていきましょう。
家はできるだけ早く売り始める
家の価値は築年数が経過するごとに下がるため、売却が避けられないのであれば、できるだけ早く売り始めることをおすすめします。
なお、一度も住まず、建築工事完了から1年以内であれば「新築」として売れるため、高額での売却も期待できるでしょう。短期間でも人が住んだ場合は、中古物件として扱われますが、築浅物件かつ立地や周囲の環境次第では、高めに売れる傾向にあります。
いずれにしても、「家はできるだけ早く売り始めるのがよい」ということを覚えておきましょう。
複数の不動産会社から査定を受ける
家を売り出す前には、不動産会社に査定を依頼して、査定結果をもとに売り出し価格を決めるのが一般的です。高く売却するためには、売り出し価格の設定が重要です。安すぎると損をしてしまいますが、相場よりも高すぎると買い手が見つかりにくくなります。
素人には査定結果が妥当かどうかを判断しにくいため、一社だけでなく複数の不動産会社から査定を受けて、比較するようにしましょう。
複数の会社に査定を依頼するのは大変そう…。そもそも、どこに依頼すればいいの?
そのような場合に便利なのが、不動産一括査定サイトです。不動産一括査定サイトを利用すれば、ネット上で複数の不動産業者に査定依頼を出せるので、効率的に査定結果を比較できます。
不動産一括査定サイトは、24時間いつでも査定を申し込めるため、残業で遅くなった夜やすきま時間でも査定依頼を出せます。
業者によって査定結果は100万円以上違う場合もあるため、一括査定を活用して、複数社を比較し相場を把握しましょう。
おすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」
- 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
- 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
- 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい
営業力があり信頼できる不動産業者と契約する
業者に査定依頼し、その結果を見て、売却活動を行ってくれる不動産業者と契約します。この時の注意点は、査定結果だけで売却の依頼先を決定しないことです。
なぜなら、査定価格で実際に家が売れるとは限らないからです。業者は、顧客を確保するために、あえて高額の査定を出す可能性もあります。
そのため、査定結果の根拠を納得できるように説明できるのか、実際に話してみて信頼できる担当者なのか、事前にしっかりと確認しておきましょう。そうしなければ、買ったばかりの家を高く売れないリスクもあります。
また、明確な販売戦略があるのかどうかも確認しましょう。売主の要望を無視して、売却プランを押し付けようとする業者は避けたほうが賢明です。
業者の免許番号を確認して、信頼度をチェックすることもおすすめします。不動産業者が国土交通大臣や都道府県知事から受ける宅建業の免許には、「()第○号」という番号があります。カッコ内の数字が免許の更新回数であり、更新回数が多いほど長く営業しているため、信頼できる業者だと判断できるでしょう。
また、国土交通省の「ネガティブ情報等検索システム」から、行政処分を受けたことのある業者なのか、チェック可能です。営業力があり信頼できる不動産業者と契約することで、買ったばかりの家を安く売ってしまい後悔するリスクを避けられます。
ローンを完済できる価格設定をする
ローンを組んで買った家の場合、金融機関によって「抵当権」が設定されます。「抵当権」は、支払いが滞った際、家を差し押さえて裁判所を通して競売にかけ、お金を回収する目的のために設定されています。
住宅ローンを完済するまでは、「抵当権」を消すことができず、抵当権が設定されたままで買主を見つけることはまず不可能です。しかし、残りの住宅ローンの支払いは、買主から代金を受け取る時でも問題ありませんので、家を売る際、ローンを完済できる価格設定にしましょう。
家は綺麗な状態で内覧に挑む
家を売る際、購入希望者がその家を内覧することが一般的です。家を綺麗な状態にしておけば、好印象を与えられ、すぐに売却できる可能性がアップするでしょう。
- 洗面所
- キッチン
- トイレ
- バスルーム など
こうした水回りは、内覧時にチェックされるポイントのため、念入りな清掃が欠かせません。
さらに内覧で印象を良くするためには、部屋を明るくすることもおすすめです。点灯しない照明器具がある際は、交換しておきましょう。部屋の中全体を白基調にすれば、清潔で明るい印象になります。
室内を明るく見せるだけではなく、消臭することも大切です。特にタバコやペットの臭いには、気をつけましょう。
また、物を減らすことによって部屋が広く見えます。内覧前に、レンタル倉庫に一時的に物を移動させたり、不要な物は処分したりすることもおすすめです。
より積極的に物件の魅力をアピールしたいのであれば、ホームステージングも効果的です。家具の配置を工夫したり小物を使ったりして素敵な家を演出する方法で、不動産会社がサービスを提供している場合もあります。
リフォームは控える
徹底して掃除するだけではなく、リフォームすれば高額査定になるかもと考えがちですが、リフォームした分、高く売却できるとは限りません。リフォームした場合、「自分の好きなようにカスタマイズしたい」という購入希望者に敬遠されてしまうリスクもあります。
よって、内覧前はリフォームではなく、部屋の中の整理・整頓やクリーニング程度にとどめることがおすすめです。リフォームをするのであれば、不動産会社の担当者に相談してからのほうが良いでしょう。
住み替えローンの利用を検討する
「家を売って買い替えを行う」というケースでは、売却で返済しきれなかったローン残債を買い替える不動産購入費のローンに上乗せできる「住み替えローン」を利用するという選択肢もあります。
しかし「住み替えローン」は、新しく購入する物件の価格以上にローンを借りることになるため、審査がより厳しく、収入や信用度の高い人以外は実現不可能な場合もあります。「住み替えローン」の利用を検討する場合は、事前に銀行に相談しておきましょう。
家を売って損をしても確定申告で節税をする
家を売却して損失が出た場合に利用できる税金の特例がいくつかあります。その一つが、損失額を給与などの課税所得から差し引くことで、所得税や住民税を減額できる「損益通算」です。
さらに、家を売却した年の所得税や住民税の額よりも損失損のほうが大きい場合は、翌年以降の所得からも繰り越して差し引ける「繰越控除」もあります。繰越控除のタイプは、次の2つです。
繰越控除のタイプ | 条件 |
マイホームの買い換えの場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例 | 所有期間が5年を超える家を売る 床面積50㎡以上の家を住宅ローンを組んで買い換える 合計所得金額が3,000万円以内 など |
特定居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例 | 売った家について、売却の前日に返済期間10年以上の住宅ローンの残高がある 家の売却価格がその住宅ローン残高を下回っている など |
このような特例を利用する場合は、売却した翌年の確定申告が必要です。
買ったばかりの家だけでなく、家全体の価格相場が知りたい人、詳しく比較したい人は以下の記事を参考にしてください。【最新】不動産一括査定サイトおすすめランキング20選!利用者アンケート・口コミ評判から人気サイトを徹底比較
長く住み続ける家の探し方
買ったばかりの家を売る理由を活用して、長く住み続ける家の探し方も把握しておきましょう。
子どもの将来まで考えた立地環境で探す
長く住み続ける家を見つけるためには、自身のライフスタイルだけではなく、子どもの将来まで考えた立地環境で探す必要があります。
- 立地的に通勤・通学に支障はないか
- 買い出しなど日常生活で不便はないか
- 保育園が付近にあるなど、育児しやすい環境か
- 子どもを進学させたい学校が通いやすい範囲にあるか
こうした要素をひとつひとつピックアップして、住む家を見つけましょう。
そもそも家を買うのを焦らない
「親に見習って、持ち家を所有すべきだ」と、若い頃に焦って家を購入してしまうと、転勤や親の介護などで移動しにくくなる可能性があります。そのため、親の家を相続する可能性があるならば、焦って家を買わずに賃貸で暮らすこともおすすめです。
どうしても持ち家を購入したい場合は、ある程度将来を見通せるようになってからのほうが良いでしょう。不測の事態は、いつ起こるとも限りません。
間取りの変更が容易な家にする
買った家に住み続ける家族の人数は、年月とともに変わります。そのため、可動式の家具などで可変性の高い間取りの家ならば、長く住み続けやすいでしょう。
長く住み続ける予定がある場合は、先々を見据えてリフォームすることも悪い選択肢ではありません。耐震や健康リスクを下げる断熱、水漏れ・雨漏り対策も考えておきましょう。
信頼できる施工会社が建てた家にする
大手の施工会社が建てた家を選ぶことは、長く住み続ける際のメリットになります。なぜなら、アフターフォローやメンテナンスがしっかりとしていることが多いからです。
ハウスメーカーや工務店選びをおろそかにすると、「担当者からすぐに返信がない」「壁に亀裂が入った」などの問題も生じる恐れもあります。信頼できる施工会社が建てた家であれば、このようなリスクを避けられます。
買ったばかりの家を売るときのよくある疑問
買ったばかりの家を売却する際、次のような疑問点がよくあります。
- どのような場合なら売るときの方が高くなる?
- 売らずに賃貸にした方がお得?
- 仲介ではなく買取で売却するメリットは?
それぞれの回答を見ていきますので、家の売却に失敗したくない人は、参考にしてください。
まとめ
買ったばかりの家を売る際、中古の家になると価値が急激に下がる、家を売って利益が出ても税率が高い、家を売る理由次第では買主が見つからない、などのリスクがあります。
買ったばかりの家を売って後悔しないためには、できるだけ早く売り始める、信頼できる不動産業者と契約する、住み替えローンの利用を検討するなどの対策が重要です。不動産業者を効率よく探すなら、本記事で紹介した「すまいステップ」などの不動産一括査定サイトを利用すると良いでしょう。
長く住み続ける家を見つけるためには、子どもの将来まで考えた立地環境で探すことが大切です。そもそも家を買うことを焦らず、間取りの変更が容易な家にしたり、信頼できる施工会社が建てた家を選んだりすることも無視できません。買ったばかりの家を売る場合に備えた対策をできるだけ講じて、損するリスクを防ぎましょう。
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なお、不動産一括査定サービスは、それぞれ対応するエリアや提携する不動産会社が異なるため、1つだけでなく複数のサービスを利用することをおすすめします。
次の記事ではより多くのサービスを含めたランキングや「査定結果の満足度TOP3」や「親族・友達におすすめしたいTOP3」などカテゴリ別にもランキングを紹介しています。さらに詳しく知りたい方は読んでみてください。
「【2024年最新】不動産一括査定サイトの口コミ・人気ランキング10選!おすすめのサービスを徹底比較」
売買・賃貸不動産会社、不動産管理会社勤務を通算8年経験し、現在、宅地建物取引士業と併せてWEBライター業に携わっている。専門・得意分野は不動産全般、起業など。間取り図、特に、随所に工夫がうかがえるマンションの間取り図が大好き。
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