家を買うときは値引き交渉を検討しよう!住宅購入の相場や家のタイプ別のコツを紹介

車を購入するときには値切って買うことも多いですが、更に高額な家を買うときは同様に値切ることができるのだろうか、もし値切ることができるのであれば、どのくらいできるのか知りたいですよね?結論として、家も値引き交渉することができます。

こだわりを持った家や譲れない立地がある場合に、「予算オーバーになってしまうことがあってその家を諦めてしまう。」そんなケースも少なくないでしょう。そこでどうしても欲しい家があるのであれば、そんなときには値引き交渉をしてみましょう。

この記事では、値引きの相場やタイプ別の値引き、値引き交渉時のテクニックなど値引きについて徹底解説していきます。家の値引きについてよく知り、この記事を参考にして安く買うための交渉成立を目指してみてください。

すぐわかる!この記事3つのポイント!
  • 家の購入時には値引き交渉が可能であり、特に中古住宅の場合は平均10%の値引きが一般的です。新築住宅は3%程度の値引きが見込まれることが多いです。
  • 値引き交渉にはタイミングが重要であり、販売開始後長期間売れ残っている物件、決算期年度末建物完成直後のタイミングが交渉しやすいとされています。
  • 値引きが難しい場合は、オプションの無償追加キャンペーン利用などを活用して、実質的に低コストでの購入を目指す方法も有効。
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※LIFULL HOME'S 住まいの窓口来場者(390組)を対象とした調査(集計期間:2019年4月~2020年3月)より

目次

家の値引き相場

家の値引きは住宅の種類によって変わります。新築の注文住宅・建売住宅と中古住宅ではそれぞれ変わる理由があります。新築住宅(注文住宅・建売住宅)の場合は、できても値引率は3%程度というところが多いでしょう。

新築住宅を購入するときは直接分譲会社から購入するため、仲介手数料は支払う必要がありません。仲介手数料は物件価格の3%+6万円で計算することができますが、この3%を分譲会社は仲介会社へ支払う必要もありませんので、値引率の相場は3%程度というわけです。

中古住宅は売却価格通りに購入することは少なく、交渉をして購入することが一般的です。東日本流通機構の2021年首都圏不動産流通市場によると、中古住宅売り出し価格よりも売却価格は低くなっており、値引率は10%が相場になっています。

“参考:東日本流通機構:「築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2020年)」”

タイプ別の家の値切りについて

ここでは、家のタイプの値切りについて説明して行きます。家のタイプによって家の値段を下げる手立ては違います。

注文住宅では、建売や中古住宅のような大幅な値切りは難しいです。建売での値切りや中古住宅の値切り、それぞれのタイプに合った方法について知ることが値切りへの第一歩となります。

注文住宅

注文住宅はハウスメーカーや工務店と契約をし、一から間取りや外観・設備などを選び作り上げていきます。

デザイン性や耐震性・使う材料の材質や家の広さなど選ぶ物によって値段は上下するものです。出来上がった状態での値引き交渉は難しいです。もし、値引きができたとしても質の低下で利益を補うことになります。

また、建築中の値引きですが、もしできたとしても値引き分の費用を取り戻すために、工務店の場合は材料費を減らすために安い部材や部品を使うこともあるでしょう。

ハウスメーカーの場合は部材が規格で決まっていることが多いため、工期の短縮や下請けへの利益を減らすなどをすることもあります。そのようなことになる可能性がありますので、建築中の値引き交渉もおすすめしません。

契約直前が一番値引きされやすいタイミングです。仕様が定まっていて確実に契約を見込める場合には、値引きに応じてくれる可能性が高いといえます。

建売住宅

建売住宅は注文住宅と違いハウスメーカーや工務店で仕様を決めて家を建てるものです。

建ってしまっている場合は、値引き交渉をしても質を下げることはできないので安心して交渉ができます。交渉しやすい時期を狙うことで値引きに繋がることがあります。

中古住宅

中古住宅は売り出し価格で購入することが少なく、買主より価格交渉が入ることが一般的です。

よって売主側も値引き交渉されることを想定して価格をつけています。

ですが、買主側がその分を想定しての強引な値引きは禁物です。売買の決定権は売主にあるので、多少の値引きなら応じて買える可能性があったのに、その行為によって売主側が売るのを嫌がることに繋がるケースもあるからです。

そういった事にならないように、購入を考えている中古住宅の近隣エリアの相場を調べてみましょう。近隣エリアの類似物件を調べ、調べた価格と売却価格の差を見ることで値引きできる目安を探ることができます。

相場を調べる方法は、主に以下が挙げられます。

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※画像引用元:HOME'S住まいの窓口公式サイト

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値引き交渉しやすいタイミング

では、値引き交渉するならしやすいタイミングとはいつなのでしょうか?タイミングが合うことで交渉が成立することもありますが、交渉に適さないタイミングもありますので、良いタイミングを知ることが重要です。

  • 完成直後
  • 販売後時間が経っている
  • 決算や年度末

3つのタイミングについて詳しく見ていきましょう。

完成直後

1つ目に上げるタイミングは建売住宅の建物の完成直後です。人気のエリアや人気物件の家は完成前から買い手が付くことや申込みが多く、売れ残るようなことは少ないでしょう。ですので、値引きをしなくても売れることが多いです。

一方そうでないエリアや物件の場合は、完成間近でも売れ行きが悪いこともあり、家の完成が販売開始よりも後になる場合は値引き交渉がしやすくなることもあります。

未入居のまま売れ残っていて近隣エリアに競合物件がでた場合は更に売れにくくなるからです。

販売から時間が経っている

販売開始より1年経っている家は値引き交渉がしやすいです。

完成から1年を経過すると未入居の中古物件とされてしまい、新築ではなくなります。新築としての価値が無くなることで購入者も減ります。

そして中古となることで新築時に受けられる固定資産税の減税や投資型減税といった、優遇措置・控除が受けられなくなることもあるため、購入者も減りますので値引き交渉のタイミングとしては良いでしょう。

決算時期

車・家電など家以外でも決算時期や年度末になると、値引き交渉がしやすくなります。

営業マンにはノルマが課せられていることが多いです。その区切りは多くの企業が決算時期や年度末としているため、その前になると売上を上げるため値引きをしても売ろうとします。

値引きをせず売れ残ってしまうことで、管理するコストも掛かります。コストが掛かるよりも利益を減らしてでも売り切ったほうが企業的にもお得なので、値引き交渉は成功しやすいといえるでしょう。

家を値切るテクニック

家を値切るタイミングについてわかったところで、どのように値切っていったら良いのか、テクニックについて行う準備や伝え方について見ていきましょう。せっかくタイミングが良くてもやり方が良くなければ、値切ることが難しくなりますので注意してください。

  • 買う理由を伝える
  • 事前審査をしておく
  • 現金での購入を伝える

家を買う理由をはっきり伝える

家を買う理由についてはっきりと伝え買う意思がある、ということをわかってもらう必要があります。

値引きの話をしている相手が本当に購入するかどうかの判断が付きません。売主側は売るなら購入意思が見えない人よりも、より買ってくれそうな人を重要視します。

家を買う理由は親との同居や子供の進学に合わせてなど人それぞれ違いますが、どうしても買いたいという強い意思を見せることで、値引きに応じてくれる可能性が出てきます。

ローンの事前審査を行ってから交渉する

住宅ローンの事前審査を行い審査が通ってから、交渉することで確実に購入できる相手とわかってもらえます。ローンの事前審査は、住宅の購入申込み時に行うことが一般的ですが、申し込み前でも審査は可能です。金融機関から住宅を購入できますという証明になります。

住宅ローンを利用するが事前審査は通っていますという事実を話し、購入したいが値引きをしてほしいと伝えましょう。売主としては購入してくれる相手ということで値引きを考えてくれる可能性も高まります。

現金で購入することを伝える

現金で購入することを伝えることも、家を買う能力や買う意志があるということを示すことができます。

住宅ローンの利用を考えている場合は事前審査が通っても、本審査で落ちるケースもあります。本審査が通らなかった場合は住宅ローン特約で、契約自体が白紙となってしまい売主側はまた、買主を探すことになるでしょう。

購入資金を現金で用意している場合は確実に購入ができ、ローンの審査の手間もかかりません。購入代金全額でなくとも頭金を多く用意しておくことで値引きされやすくなります。

値引きしやすい家の特徴

値引きしやすい家とそうでない家があります。ここからは値引きしやすい家の特徴について説明していきます。値引きされやすい家は次の6つです。買おうと考えている家の特徴に当てはまっているか、確認してみてください。

  • 相場よりも高い
  • モデルルーム
  • 売却を急いでいる家
  • すぐに引き渡しができない
  • 内覧者が少ない
  • 古い家

相場よりも高い値がついている

周辺のライバル物件よりも高い値がついている家は値引きしやすいでしょう。売却価格をつけるのは売主です。

相場より高い価格を付けてはいけないわけではないので、売主の思い入れが強い家は相場よりも高くつけることが多いです。買主にとってその金額が納得できるわけではなければ値引きの交渉をしてみましょう。

交渉の前には必ず周辺の相場を調べて、相場と同じくらいの価格にしてくださいと、話をしてみてください。交渉の仕方次第では、相場まで下がる可能性があります。

モデルルームで使用していた家

モデルルームが売却されている場合は、値引きがされやすいです。モデルルームは家の購入を考えている人がたくさん出入りします。そのときには、設備や仕様を確かめるために触ったりしますので、劣化しやすく傷がつくこともあります。

モデルルームとして使っている家はすぐには売りに出しません。あらかじめ決めていた展示期間が終わるまでは使用しますが、所有している間は固定資産税などコストや管理の手間がかかりますので、期間終了後は売りに出します。

特に家具付きで売り出した場合は売却をかなり焦っているということなので、値引き交渉しやすい家といえます。

売主が早く売りたいと考えている家

売主に事情がある家は値切りやすい家です。抱えている事情としてあげられるのが下記のような例です。

  • 離婚するので財産分与のために手放したい
  • 転勤が決まってもう住まないことがわかった
  • 新居を購入するので二重ローンを避けたい
  • 遺産相続で分配するため手放したい

この様な場合は高く売ることよりも早く売ることに、重きをおくことが多いので値引き交渉しやすいでしょう。

ですが、家としての条件がよく購入希望者が複数いる場合もあります。不動産会社に他にも購入希望者がいるかの確認が必要です。必ずしも値引きされないので、値引きができるような家であるかを検討してください。

引き渡し時期が遅い家

購入してもすぐに住めずに引き渡しが遅くなるケースがあります。通常は購入後1~2ヶ月で引き渡しができます。購入しても引き渡しが3ヶ月以上かかる家は、引き渡しが遅いということを理由にして値引き交渉がしやすいです。

中古住宅を購入しようと検討している人は、安さの他に早く住めることがメリットと考えます。

相場以下の価格がついている場合は、引き渡しが遅いなどの事情を汲んでいる可能性がありますので、価格設定について詳しく聞いてみると良いでしょう。

内覧や問い合わせが少ない

内覧を希望する人や問い合わせが少ない家は、売れるまでに時間がかかってしまうため、価格交渉に応じやすいでしょう。価格が高い場合やその他の条件が悪いため希望者が少なくなります。

反対に内覧希望者が多い物件は購入検討者が多いということなので、値引きしにくい物件です。価格を下げなくても売れる可能性が高いからです。

希望者が多いかを知るには、不動産会社に直接尋ねてみたり、閲覧者がわかるポータルサイトを見てみたりしてください。

築年数の古い家

築年数と比較して価格が高いと感じる家は値引き交渉がしやすいでしょう。

家の価値は築年数が増えるほど下がっていきます。東日本不動産流通機構のデータによると、戸建住宅の場合は築年数を経るたびに緩やかに下がっていき、マンションの場合は築20年を過ぎると急激に価格が下がっていくことがわかります。

近隣の同程度の家の相場を調べて付けられている価格と比較してみることで、妥当であるかがわかるでしょう。

家を値切ることができなかったときに少しでも安く買う方法

家を値切るために手を尽くしても成功するとは限りません。できなかったとしても家を少しでも安く購入したいと考えるのではないでしょうか。値引きができなかったときに少しでも安く買う方法があります。3つの方法について詳しく見ていきましょう。

  • オプションを無償で追加
  • キャンペーン利用
  • 複数社で比較する

オプションを追加してもらう

オプションの無償追加やグレードアップ・手数料などを値引きをしてもらうことで、安く購入することに繋がります

新築で建築中であれば、間取りを変えるのは難しいですが壁紙や素材のグレードアップのお願いや、設備のグレードアップを要求してみましょう。

完成した物件であれば、設備のグレードアップは難しいので、照明やエアコンなどの電化製品もしくは食器棚やテーブル・ソファーなどの家具を付帯してもらうといった提案ができます。

中古物件でグレードアップやオプションが難しいケースなら、家の購入にかかる費用について割引をしてもらうなどをすることで費用が浮きます。

キャンペーンの利用

ハウスメーカーでは定期的に販促のためのキャンペーンを、行っているところもあります。オプション無料プレゼントやお友達紹介キャンペーン、設備のグレードアップなどハウスメーカーによって異なります。

また、決算キャンペーンで家の代金が値引きされることもあるので、新築住宅購入を考えているならハウスメーカーごとのキャンペーンをチェックして上手に利用してみましょう。

複数社から見積もりをもらう

家を買う前には必ず複数社から見積もりをもらうようにしましょう。家は高額なものですが、間取りや仕様が同じでも選ぶハウスメーカーによって値段は変わります。人件費や広告費・上乗せをする利益などは同じ部材を使って建てても変わるものです。

安く購入したいなら、1社ではなく必ず複数社から見積もりを取り比較をしてから選びましょう。

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家購入時の値切りに関するよくある質問

注文住宅の値引き交渉が難しいと言われている理由は?

分譲住宅は住宅が完成してから1年が過ぎると新築物件として売れなくなるため、約半年ほどで売却できるよう計画されています。つまり、買い手がつかないまま約半年を迎えそうな分譲住宅は、値引き交渉が通常より通りやすいと考えられます。

一方、注文住宅の場合は内装や設備、間取りなどをすべて打ち合わせのうえ決定し、工事請負契約を結んだあと建築工事に入ります。この間に建築費用は発生しておらず、住宅本体も存在していませんので、建築会社側は売れ残りを心配する必要がありません。在庫を抱えるリスクがないので、無理に値引きをしてまで売る必要がないため注文住宅の値引きは難しいとされています。

まとめ

買いたいと思った家を値切るためにはタイミングを選び、値引きされやすい特徴の家であるかを知る必要があります。

その他にも注文住宅は建売住宅や中古住宅に比べて、一般的には値引きがされにくいことがわかりました。値引きのチャンスがある建売住宅や中古住宅でも値引きの交渉をする適切なタイミングで交渉をするようにしましょう。

解説した通り、交渉によって値引きがされなかった場合にでも少しでも安く買う方法があるので、上手く活用して少しでも安く理想のマイホームが買えるよう行動しましょう。

※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
https://www.rosenka.nta.go.jp/
https://www.retpc.jp/chosa/reins/
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/02/2021-fudousan-anke-to.pdf


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この記事を書いた人

マイナビニュース不動産査定編集部は、家の売却、家づくり、リフォームなど不動産に関わる様々な情報をわかりやすくお届けします。

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