マンションやビルなど大型建物の修繕工事の見積、工事支援サービスを展開するスマート修繕は、東京都23区旧耐震マンション棟数比率についての調査結果を2月19日に発表した。
本調査では、東京都23区の区ごとの全マンション棟数と、旧耐震マンション棟数から、旧耐震マンションの棟数と比率のランキングを作成。旧耐震マンション棟数のTop5は「世田谷区」「港区」「渋谷区」「新宿区」「杉並区」、旧耐震マンション比率のTop5は「港区」「渋谷区」「目黒区」「新宿区」「杉並区」となった。特に港区のマンションは、3棟に1棟が旧耐震という実態が明らかに。
古くから町が発展している地域では、旧耐震基準のマンションが多く、その比率も高い傾向にあることがわかる。これらの地域は地価が高く、周辺に空き土地が少ないため、高さ制限や施工の難易度が高くなることが予想されるとのこと。その結果、建て替えにかかる費用が高額になり、さまざまな問題が発生する可能性が高まっているという。
また、旧耐震マンションが多い地域では、激甚災害時に建物が大きく倒壊するリスクが高まり、周辺地域にも甚大な被害を及ぼす可能性が。倒壊によって火災の発生率も増加し、さらに被害が拡大する恐れがある。また、倒壊した建物が原因で周辺道路が使用できなくなり、救助活動が困難になる場合や、住居が居住不可能な状態となることで、個人の復興が非常に困難になるなど、さまざまな問題が発生するという。