マットレスの洗い方について紹介します。
ベッドシーツや枕カバー、布団カバーなどは洗濯しても、マットレスを洗濯したことがない場合もあるでしょう。
そこで本記事では、マットレスの洗い方を種類別・汚れ別に分けて詳しく解説します。
洗い方の注意点も紹介するので、日頃からマットレスを愛用している人はぜひチェックしてください。
【マットレスお手入れ方法を動画で観る】
【種類別】マットレスの洗い方
では、実際にマットレスを洗濯する場合、どのようにして洗うのでしょうか。
洗い方はマットレスの素材によっても異なります。
この章では、種類別のマットレスの洗い方について解説していきます。
エア系ファイバーマットレス
エア系ファイバーマットレスは、ポリエチレン素材を使用したマットレスのこと。
そのため、水に強いという特徴があります。
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お風呂場等で簡単に丸洗いすることができ、お手入れが比較的しやすいマットレスと言えます。
<洗濯方法>
- ぬるめ(40℃前後)のシャワーでマットレスを洗い流す
- お湯に中性洗剤を溶かし、寝かせたマットレスにまんべんなくかける
- 足で踏むようにして洗う
- 泡が出なくなるまでお湯でよく流す
- 直接日光が当たらない場所で風通しの良い場所に陰干しする
ファイバー系のマットレスは、水洗いだけでも十分清潔になります。
ただし、汚れが目立つ場合や長期間洗濯していなかった場合は、衣類用の中性洗剤を使うのが効果的です。
ウレタンマットレス
ウレタンマットレスの場合、自宅で洗濯できるものとそうでないものがあります。
洗えるウレタンマットレスと、洗えないウレタンマットレスを以下の表にまとめましたので、参考にしてください。
基本的にウレタンは水に弱く濡れると劣化につながるため、水洗いできないものがほとんど。
ただし、特殊な加工が施されている『無膜ウレタン』・『爆膜ウレタン』を使用したものや、高反発ウレタンマットレスは水洗いできることがあります。
![](https://news.mynavi.jp/mattress/wp-content/uploads/2025/01/uretan-bed.jpeg)
カバーが取り外せる場合は、カバーのみネットに入れて洗濯機で洗える場合がありますので、洗濯表示を確認するようにしましょう。
また、自宅で洗濯できない場合は、専門の業者さんに依頼してクリーニングをしてもらうことをおすすめします。
ラテックスマットレス
ラテックスマットレスとは、天然のゴムを素材として作られているマットレスのこと。
天然素材は水に弱く劣化の恐れがあるため、自宅で水洗いすることができません。
![](https://news.mynavi.jp/mattress/wp-content/uploads/2025/01/gomuratex.jpeg)
どうしても汚れが気になる場合は、水で濡らしたタオルを硬く絞り、そのタオルを使って優しく拭き取るようにしましょう。
拭き取った後は陰干しをして、しっかり乾かすことも大切です。
スプリングマットレス
スプリングマットレスは、内部に金属のスプリング(バネ)が入った構造上、水洗いをすることができません。
![](https://news.mynavi.jp/mattress/wp-content/uploads/2025/01/dinoskoiru.webp)
部分的な汚れが気になる場合など、染み抜き程度であれば自宅で行うことも可能です。
<染み抜きの方法>
- ぬるめのお湯(40℃前後)に中性洗剤を溶かす
- ①で作ったお湯にタオルを浸し、固く絞る
- そのタオルを使ってシミが気になる部分を叩くようにして洗う
- その後洗剤を落とすように水で絞ったタオルで叩き洗いする
- 乾いたタオルで水分を拭き取る
- 風通しの良いところで陰干しする
いずれにせよ、スプリングマットレスのお手入れは、専用の業者にクリーニンングを依頼するのがおすすめです。
【汚れ別】マットレスの洗い方
毎日使うマットレスは、環境や使用頻度、使う人によっても汚れの種類は様々。
特に小さな子供がいる場合、おねしょや体調が悪い時の嘔吐など、洗濯の頻度も高くなってしまいがちですよね。
そこでこの章では、汚れ別のおすすめの洗い方について解説していきます。
マットレスのお手入れの際は、ぜひ参考にしてください。
汗のシミや皮脂汚れ
人は寝ている間、コップ1杯分程度の寝汗をかくと言われているのをご存知でしょうか。
汗や皮脂汚れが蓄積すると、マットレスにはシミや黄ばみとなって現れます。
汗や皮脂などの汚れに効果的なのが、『重曹』です。
<準備するもの>
- 重曹(小さじ1程度)
- 水(100ml)
- タオル
- スプレーボトル
<重曹を使ったお手入れ方法>
- スプレーボトルに水(100ml)と重曹(小さじ1程度)を入れ、蓋をして上下に振り、よく溶かす
- シミや汚れが気になる部分に重曹スプレーを吹きかける
- そのまま5分ほど時間を置く
- 時間が経ったら乾いたタオルで水分を拭き取る
- シミが気にならなくなるまで②〜④を繰り返す
- 陰干しをしてしっかりと乾かす
汗や皮脂汚れをそのままにすると、シミや黄ばみだけでなくニオイの原因にもなります。
重曹には消臭効果も期待できるため、定期的なお手入れがおすすめです。
おねしょ汚れ
小さなお子さんやペットがいるご家庭で、洗濯する理由で多いのが『おねしょ』や『お漏らし』。
時間が経つにつれアンモニア臭が取れにくくなり、シミは取れたけどニオイが気になって処分・・・といったことにもなりかねません。
そんなおねしょ汚れには、『クエン酸』がおすすめです。
<準備するもの>
- クエン酸(小さじ1程度)
- 水(200ml)
- スプレーボトル
- タオル
<クエン酸を使ったお手入れ方法>
- スプレーボトルに水(200ml)とクエン酸(小さじ1程度)を入れ、よく振って溶かす
- 水分を乾いたタオルであらかじめ拭き取っておく
- ある程度水分が取れたら、クエン酸スプレーをして5分ほど時間を置く
- その後清潔なタオルで水分を拭き取る
- ②〜④をシミや匂いが気にならなくなるまで繰り返す
- 風通しの良いところで陰干ししてよく乾かす
ニオイは時間の経過とともに落ちにくくなってしまうため、なるべく早めに対処するようにしましょう。
嘔吐物の汚れ
マットレスに嘔吐してしまった場合、『重曹』を使って対処するのが効果的です。
なるべく早めに対処することで、シミやニオイも残りにくくなります。
<準備するもの>
- ゴム手袋
- マスク
- ビニール袋
- 重曹(大さじ1程度)
- 水(300ml)
- バケツや洗面器
- タオル
<重曹を使ったお手入れ方法>
- ゴム手袋とマスクをつけ、嘔吐物をティッシュなどで処理する
- バケツや洗面器に水と重曹を入れよく溶かす
- タオルに重曹水を染み込ませ、軽く絞る
- タオルを押し当てるようにして汚れを落とす
- 処理したものやゴム手袋をビニール袋に入れて固く口を縛って処分し、マットレスを陰干しする
嘔吐物を処理する際は万が一のことを考え、ゴム手袋やマスクの着用をおすすめします。
血液
マットレスに血液がついてしまった場合も、効果的なのが『重曹』を使ったお手入れ。
重曹スプレーでもOKですが、血液は落としにくいため、『重曹ペースト』を使用する方法がおすすめです。
<準備するもの>
- 重曹ペースト
- 水
- 歯ブラシや洗濯用・掃除用ブラシ
- スポンジ
- タオル
<重曹ペーストを使ったお手入れ方法>
- あらかじめ血液をティッシュなどを使って拭いておく
- 重曹ペーストをシミが気になる部分に塗り、30分ほど時間を置く
- 時間が経ったら、軽く濡らしたブラシでやさしくこする
- スポンジを軽く濡らし、叩くようにして汚れを落とす
- 乾いたタオルで水分をしっかりと拭き取る
- 陰干しをして乾燥させる
血液を落とす場合に注意してほしいのが、お湯を使わないこと。
お湯を使うと血中のタンパク質が固まり、シミが落ちにくくなってしまうことがあります。
血液を落とす場合は、30℃以下の水かぬるま湯を使うようにしてください。
カビの発生
マットレスにカビが発生してしまった場合は、『消毒用エタノール』を使用します。
<準備するもの>
- アルコール対応のスプレーボトル
- 消毒用エタノール
- タオル
<消毒用エタノールを使ったお手入れ方法>
- スプレーボトルに消毒用エタノールを入れる
- カビが発生している部分に消毒用エタノールを吹きかける
- 1時間程度放置する
- ぬるま湯で絞ったタオルで叩くようにして落とす
カビはこすってしまうと他の部分にまで広がってしまう可能性があるため、トントンと叩くように落とすのがポイント。
黒いシミのようなものを見つけたらカビの可能性が高いため、なるべく早めに対処するようにしてください。
ダニの繁殖
ダニが繁殖すると、体にかゆみやアレルギー症状が出ることがあります。
とはいえ、ダニの繁殖にはなかなか気づきにくいもの。
ダニの繁殖を防ぐためには、定期的な『布団乾燥機』の使用がおすすめです。
<準備するもの>
- 布団乾燥機
- 掃除機
<布団乾燥機を使ったお手入れ方法>
- 布団乾燥機の使用方法を確認し、起動させる
- 布団乾燥機が終わったら、掃除機をかける
布団乾燥機は各メーカーの取扱説明書に従って使用します。
ウレタンマットレスなどの熱に弱い素材を使用したものは、布団乾燥機が使用できない場合がありますので注意してください。
そもそもマットレスは洗濯するべき?
そもそも、マットレスは洗濯するべきものなのでしょうか。
結論からズバリ言うと、定期的なお洗濯をおすすめします。
マットレスには目に見える汚れ以外にも、様々な汚れがついている可能性があります。
例えば皮脂や汗、ホコリなどのほか、カビやダニなどが発生している場合も。
マットレスに汚れが蓄積した場合、そのまま使い続けると皮膚トラブルやアレルギー症状が起こることも考えられます。
清潔な状態を保つため、定期的なお洗濯や交換は欠かさずに行うことが大切です。
洗えるマットレス・洗えないマットレスの種類
ただし、マットレスには洗えるものと洗えないものがあります。
洗えるマットレスと洗えないマットレスを以下の表にまとめましたので参考にしてください。
エア系ファイバーマットレスは、そのほとんどが自宅で丸洗いができるマットレスです。
高反発ウレタンマットレスは、自宅で洗濯可能なものとそうでないものがあるため、必ず確認するようにしてください。
ほとんどのマットレスは、品質表示や洗濯表示のタグがついているので確認してみましょう。
表示が見当たらない場合は、各メーカーに問い合わせて確認するようにしてください。
それに対し、スプリングの入ったマットレスや低反発ウレタン、ラテックスは、基本的に自宅で洗濯することができません。
その場合は専用の業者に依頼するか、部分洗い等で対処する必要があります。
コインランドリーは?マットレスの洗い方の注意点
ここまで自宅でのマットレスの洗い方を解説しましたが、マットレスはコインランドリーや洗濯機では基本的に洗わないほうがいいでしょう。
正しく洗ったりお手入れすることは、マットレスの寿命をのばすことにもつながります。
この章ではマットレスを洗う際に気をつけたいポイントを3つご紹介します。
基本的にコインランドリーや洗濯機で洗わない
マットレスは基本、コインランドリーや洗濯機で洗うことができません。
それは、マットレスに使用されている素材の多くが、水に弱い性質があるためです。
また、水分を含んだマットレスはかなりの重量になるため、洗濯機の故障にもつながりかねません。
自宅で簡単に洗濯可能なマットレスもあるため、購入の際に確認することをおすすめします。
天日干しは避ける
マットレスは天日干しは避け、直射日光の当たらない、風通しの良い場所で陰干しするようにしましょう。
マットレスにはウレタンやラテックスなど、熱に弱い性質を持つ化学物質が使われていることがあります。
そのため、直射日光に当てるとマットレスの劣化につながる場合があります。
マットレスを洗うのは半年に1回を目安にする
マットレスを洗う頻度としては、半年に1回が目安とされています。
もちろん、汚れが気になる場合は洗濯の頻度を増やしてもOKですが、あまり頻繁に洗いすぎてもマットレスの劣化につながるため注意が必要です。
また、マットレスにダニやカビが繁殖するのを防ぐため、定期的な陰干しや布団乾燥機でのお手入れなどをおすすめします。
マットレス洗い方のよくある質問・Q&A
まとめ
今回はマットレスの洗い方について詳しく解説しました。
マットレスを洗うというと、なかなかハードルが高いように感じてしまいますが、重曹やクエン酸など、身近にあるものを使って自宅で簡単にお手入れできることがわかりました。
睡眠の質を向上させるためにも、定期的なお手入れは欠かさないようにしましょう。