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外壁の補修

外壁をDIYで補修!ひび割れや剥がれを自分で修理する方法

2024.07.12
外壁の補修

新築時の美しい外壁も、経年劣化によるひび割れや剥がれからは逃れられません。しかし、壁の表面であればDIYで補修できることもありますし、外壁の劣化により生じたひび割れや剥がれ、色あせなどをDIYで補修できれば、メンテナンスサイクルを伸ばせるかもしれません。この記事では、ひび割れや剥がれの原因と各対処法、具体的なDIYの手順について詳しく解説します。

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ひび割れの種類とその原因

ひび割れは別名、クラックとも呼ばれており、以下のような種類があります。

ひび割れ(クラック)の種類
  • ヘアクラック
  • 乾燥クラック
  • 構造クラック

また、それ以外にも外壁そのもののひび割れではありませんが、コーキング材のひび割れもありますので、併せてご紹介します。

ヘアクラック

ヘアクラックとは髪の毛(ヘア)と同程度、幅0.3mm以下の塗膜に生じるひび割れです。塗膜下にある外壁材は、気温や湿度によって膨張と収縮を繰り返す傾向があり、塗布してすぐは柔軟性を持っていますが、経年劣化により硬化、膨張と収縮に耐えられずにひび割れが発生します。

縦方向に伸びるひび割れの場合には経年劣化の可能性が高いため、良いタイミングで補修が必要になりますが、ひび割れが横方向に伸びる場合には注意が必要で、横方向の場合には内部に雨水が侵入しやすく、悪化しやすいため早めの対処が必要になります。

乾燥クラック

乾燥クラックはモルタルやコンクリートの外壁材に生じるクラックです。乾燥によって外壁の水分が蒸発、収縮が起こすことでひび割れが発生します。乾燥クラックは幅が狭く、完全に乾燥すればそれ以上広がる心配はありません。

構造クラック

構造クラックは躯体に問題がある場合や、地震などにより地盤沈下が発生している際に発生するクラックです。外壁は躯体に間柱を固定、合板や防水シートを張り、最後に外壁材を施工します。

この状態では外壁材よりも内側に原因が生じているため、幅が広く深さもあります。強い力が加わり、住宅の強度に影響を与えているので、放置したままだと危険です。雨水の侵入や腐食、躯体の劣化、虫が侵入するなどリスクも増えるので、見つけ次第業者に相談してください。

シーリング材(コーキング剤)のひび割れ

サイディングやALCなど、パネル状の外壁材をつなぎ合わせる際に使用するシーリング部分にもひび割れは発生します。(※シーリングとコーキングは建築業界でほぼ同義で使用されているため、本記事ではシーリングに統一します。)

シーリング材には外壁材同士を緩衝・接着・穴埋めする役割がありますが、外壁は常に屋外にあるため紫外線や乾燥により、次第にシーリングの柔軟性が失われます。ひび割れが確認できたら、数年以内に寿命をむかえるサインです。

外壁塗装の施工不良

外壁塗装を行なってそれほど時間が経過していないのにひび割れが起きている場合、施工不良が原因である可能性があります。

外壁の塗装は通常、下塗り・中塗り・上塗りの各塗装工程の間に十分な乾燥時間が必要となり、この乾燥時間は塗料ごとに異なりますが、指定された時間を守らず塗料が乾ききる前に次の塗装工程に入ってしまうと、ひび割れが発生しやすくなります。また、外壁材や各塗料には相性がありますので、相性の悪い塗料を組み合わせてしまうこともひび割れや塗膜の剥がれなどを引き起こす原因となります。

もし施工不良の疑いがあると判断した場合は、まず依頼した塗装業者や町の塗装屋さんに「相談」をするようにしましょう。
こで重要なのが、施工不良だと断定し全ての責任を業者に押し付けないようにすることです。実際に調査をしてみたら施工不良ではない可能性もありますし、外壁塗装は10年ごとに行う必要があるので業者とは長い付き合いになります。今後の関係を良好に保つためにもまずは「相談」という形で連絡を取ってみましょう。

外壁のひび割れをDIYで補修する方法

外壁のひび割れについて、DIYで補修可能な「安全に作業ができる箇所にある0.3mm以下のヘアクラック」を想定し、補修する方法をご紹介します。(1mmを超えるひび割れや高所作業は業者に連絡しましょう。)

補修の準備として、外壁材を問わずひび割れの内部や周囲を水洗いし、軽い汚れには中性洗剤を使ってください。水洗い後は完全に乾燥させてから補修作業に取り掛かります。

モルタルには「セメント粉」

セメントが定着するモルタルやコンクリート外壁は、セメント粉を塗り込んで補修します。セメント粉にはチョーク式の補修スティックとスプレータイプがあり、範囲が狭ければスティック、広ければスプレーがおすすめです。

スティックを使う場合は、まずセメント粉が硬化しないよう、水でひび割れ周りを湿らせます(水湿し)。強い力で直角方向に塗り込み、周囲のセメントをひび割れ内部に押し込んでください。15~30分乾燥させ、はみ出した部分をブラシ等で擦り落として完成です。

スプレータイプは粉が飛ぶため、飛び散りを避けたい場合は周囲を養生します。スティック同様水湿ししてからセメント粉のスプレーを吹き付け、セメント粉が落ちない程度の水を霧吹きで全体に吹きかけます。
水で濡らしたスポンジを軽く絞り、全体を均して乾燥させれば完成です。塗膜が完全に硬化するまで夏場は15時間、冬場は20時間程度必要になるので注意してください。

シーリングのひび割れは「シーリング材」

シーリング部分に発生した幅0.3mm以下のひび割れには、外壁用のシーリング材を使ってDIY補修します。養生テープで外壁材を養生し、シーリングにプライマーを塗布してください。プライマーとは下塗り材のことで、外壁材とシーリング材を密着させる役割があります。

準備ができたらコーキングガンにシーリング材を装着し、充填していきます。施工後30~50分で硬化するので、その前にヘラでシーリング材を均します。最後に養生テープを剥がし、1~2日程度乾燥させたら完成です。

シーリング材と似た補修材に「パテ」もありますが、こちらは柔軟性がなく、凹凸を均す役割のある補修材です。シーリング用には向いていませんので注意してください。

外壁の剥がれ・色褪せをDIYで塗装する方法

小さな剥がれ、一部の色あせから外壁を蘇らせるDIY塗装の手順を解説します。塗装が広範囲に及ぶ、または高所作業になる場合のDIYは大変危険ですので一度業者へ相談してみることをおすすめします。また、DIYでは塗膜の劣化原因を追求せず補修する流れになりますが、本格的な改善が必要な場合は、業者に現場調査を依頼しましょう。

事前準備(足場・洗浄)

手の届かない塗装箇所がある場合、専門業者に足場を組んでもらいます。使用時は安全帯、安全靴、ヘルメットなど装備を万全に整えましょう。次に、高圧洗浄機で外壁を洗浄します。汚れ残りは塗装剥がれの原因になるため注意してください。

下地処理・養生作業

外壁が乾いたら塗装範囲のひび割れを補修し、高圧洗浄機で落ちなかった汚れや錆をサンドペーパーで磨きます。外壁の表面が平らなほど塗料は密着するので、特に念入りに行いたい作業です。次に、塗料が付着して困る範囲を、ビニールシートや養生テープを使い養生します。

塗り工程(下塗り・中塗り・上塗り)

まずはローラーやハケを使い、下塗り用の塗料を塗っていきます。しっかりと乾燥させた後に、中塗りの工程に入ります。

中塗りと上塗りで使う塗料は同じものであり、より美しく仕上げるためには二度塗りが必須です。カラーによって色ムラが目立ちやすいので、より丁寧に塗布してください。上塗りが乾燥したら完成です。

外壁の素材別補修方法

以下の外壁材の補修方法の概要をご紹介します。

外壁材の種類
  • モルタル外壁
  • サイディング
  • ガルバリウム

モルタル外壁

モルタルはセメントに砂や水を加えた固形素材であり、目地がないため破損しにくいというメリットを持っています。小さなひび割れは前述したセメント粉を用いてDIYで対応できますが、塗膜の浮きや剥がれが広範囲に及んでいる場合や、チョーキング現象が生じている場合は業者へ修復依頼してください。

サイディング

サイディングの塗装補修はDIYでも対応できますが、張り替えは専門性が高いので業者へ依頼しましょう。また、サイディングのコーキング補修には「増打ち」と「打ち替え」の2種類があります。打ち替えは劣化したコーキングを一度すべて取り除き、新たにコーキング材を充填する方法です。作業量が多いため、こちらも業者への依頼をおすすめします。

ガルバリウム

ガルバリウムの施工は専門性が高く、業者であっても熟練の職人が施工しなければ、数年で剥がれてしまうケースも見受けられるため、DIYはおすすめできません。

参考までに業者による修復を簡単に紹介します。
まずは足場を設置し、全体を水洗いしてから錆や汚れを取り除きます。ガルバリウムの外壁はメンテナンスとして定期的に水洗いを行うと錆を防ぐことも狙えます。

塗り工程では、下塗り前に錆止めを塗る作業が追加されます。錆止めをあらかじめ塗っておくことでより長持ちさせることができます。
錆を放っておくと徐々に傷みが広がり、ガルバリウム鋼板自体に穴が空いてしまうこともあるので早めの修復が基本となります。

外壁をDIYで補修する時に必要なもの

外壁の補修時に必要になるアイテムの用途と費用の目安は以下になります。

項目 用途 費用目安
シーリング材 外壁、内装、屋根に使える多用途の充填剤 650円前後(1本/330ml)
コーキングガン(ハンドル式) シーリング材を充填する工具 500~4,000円(1本)
養生テープ(マスキングテープ) 保護用粘着テープ 300円前後(1巻)
ハケ 塗料を均一に塗りたいときに使う 500円前後(1本)
ローラー 塗料を均一に塗りたいときに使う 1,000円前後(1本)
下塗り材 下塗りに使う 600~900円(1㎡あたり)
塗料 中塗り、上塗りに使う 1,400~5,000円(1㎡あたり)
セメントスプレー モルタルのひび割れに使う 1,500円前後(1本/330ml)
セメント粉体補修スティック モルタルのひび割れに使う 1,700円前後(1本5cm)
足場 高所作業用のあしがかり 600~1,000円(1㎡あたり)

外壁の補修を業者に依頼した方が良いケース

外壁の補修を業者に依頼したほうが良いケースは以下です。

外壁の補修を業者に依頼すべきケース
  • シーリングの打ち替え
  • 外壁の全面塗装
  • 外壁材の交換
  • 高所作業を伴う塗装

上記を伴う塗装については、専門性や危険性が高く、DIYでは時間も費用もかかってしまいます。また、高所作業については落下する危険性も考えられます。しかし、外壁のプロに任せれば高所作業は避けられますし、工事のクオリティーも高いため、結果的にメンテナンスサイクルを伸ばせます。

外壁をDIY補修すれば、業者に依頼するよりコストを抑えられる可能性もあります。ただし、失敗してしまうと、再度補修や塗装しなければならず、費用が高くついてしまうケースもあるでしょう。その場しのぎではなく、施工の安全性やメンテナンスサイクルを意識するならば、業者への依頼をおすすめします。

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外壁の補修を業者に依頼する場合の費用相場

外壁の補修を業者に依頼した場合の費用相場について、以下のケースではどのくらいかかるのかをご紹介します。

補修にかかる費用相場
  • ひび割れの補修の場合
  • コーキングの打ち替え、増し打ちの場合
  • 外壁の穴やへこみの補修の場合
  • 藻や汚れの洗浄の場合
  • 全体補修の場合

ひび割れの補修の場合

ひび割れ箇所を部分的に補修するケースでは1か所あたり1~10万円が相場になります。ただし、劣化状態がひどい状態の場合は30万程度まで費用が増加してしまう場合もあります。

シーリングの打ち替え、増し打ちの場合

シーリングの劣化を補修するケースでは、既存のコーキングを除去する費用として1~3万円程度、打ち替える場合シーリングの料金はが1mにつき約900~1,200円程度が相場になります。また、シーリングを増し打ちする場合の費用は、1mあたり500~900円程度となっています。

外壁の穴やへこみの補修の場合

外壁の穴やへこみを補修するケースでは、1か所あたり1~6万円程度の場合が多いです。ただし、穴やへこみが大きい場合はさらに費用が発生する可能性があります。

藻や汚れの洗浄の場合

藻やカビなどの汚れを落とすケースでは、高圧洗浄費として1㎡あたり200~500円ほどが発生します。また、飛散防止のための養生費などが追加で必要になることもあるので依頼前に確認をしておくと良いでしょう。

全体補修の場合

外壁塗装で60万~90万円、サイディングの重ね張りで120万~200万円、張り替えで180万~300万円程度が相場となっています。

全体補修の場合、かかる費用は外壁の塗装面積に左右されますので、詳細な金額は業者に現地調査や見積もりを依頼して確認しましょう。

外壁の補修では火災保険が使える場合もある

豪雨や台風、大雪などの自然災害で原因で外壁が傷んだり、雨漏りしてしまった場合は、外壁補修に火災保険の補償が適用される場合があります。

適用条件は各保険商品の内容によって異なりますが、まずは火災保険の加入有無や補償内容を確認してみてください。また、少しでも疑問な点があれば補償金を活用した工法を提案してもらえないかを施工業者に相談・確認してみても良いでしょう。

外壁補修の一般的な工事期間

外壁補修の工事期間は行う補修の内容によって異なります。ひび割れやコーキング処理であれば1日~2日ほどで完工しますが、外壁塗装やサイディングのカバー工法や張替えとなると1週間~2週間ほどはかかってしまいます。

また、季節の影響も受けやすく、例えば台風や梅雨など雨が多い時期では雨による工事の延期で後期全体が長引くことがあるため注意が必要です。それ以外にも冬場は日照時間が短いため夏と比較して作業自体が少なくなります。それぞれの季節にはメリットとデメリットがあるのでこれを踏まえてじっくり考えて工事を決めるのがおすすめです。

外壁補修の業者を探すときのポイント

外壁の補修を依頼する業者を探す際は以下のポイントを意識して探しましょう。

業者探しのポイント
  • 施工実績の確認
  • アフターフォロー体制の充実
  • 見積もり相談を通して業者を比較する

施工実績の確認

ホームページで過去の施工実績を確認します。作業写真や施工事例が掲載されていれば、その業者が実際に施工を行ったという実績の確認ができます。施工事例が掲載されていなかったり、ホームページがない業者は、業者に提示依頼をしてみることも有効です。

アフターフォロー体制の充実

工事完了後に不具合が発生するケースも考えられるため、アフターフォロー体制が充実しているかどうかも重要です。保証の有無やその内容をしっかり確認して、満足できる保証内容の業者を選択しましょう。さらに、住宅診断士や外装劣化診断士などの資格保有者が在籍する業者を利用することで、最適な工法の提案をしてもらうことができ、作業品質の満足にもつながります。

見積もり相談を通して業者を比較する

基本的に見積もりは無料で行ってくれる会社がほとんどです。 正確な見積もりを出してもらうにあたり、実際に外壁を確認し必要な作業、不必要な作業を精査してもらうことになります。

業者の外壁調査の様子や提出された見積書を通して、コミュニケーションがしっかり取れるか、予算感は合うかをしっかりと見定めましょう。 そのためには色々な業者に積極的に相見積もりを依頼することが大切です。

外壁の補修を依頼するなら信頼できる業者を

外壁をDIY補修すれば、業者に依頼するよりもコストを抑えられることもありますが、コーキングの打ち替えや全面塗装、外壁材の交換などは専門性が高く、DIYすることは非常に難しいです。また、高所作業が多い場合も落下の危険性が伴います。DIYは失敗してしまうと、再度補修や塗装をする必要があるため、かえって費用が高くついてしまうケースもあります。施工の安全性や作業品質の担保を考えると、難しい外壁補修は業者へ依頼をする方が安心でしょう。

マイナビニュース外壁塗装業者Naviでは市区町村ごとに信頼できるおすすめ外壁塗装業者を独自に調査して紹介しています。もしも外壁の補修を業者に依頼しようと考えている場合はぜひそちらの記事も参考にしてください。

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