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火災保険は外壁塗装に使える?適用条件や申請の流れを解説

2024.07.12
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外壁や屋根の塗装にかかる費用は高額になるため、その費用を用意するのも大変ですが、実は火災保険を活用することでその費用を安く押さえられる可能性があります。

この記事では、外壁塗装に使える火災保険について、適用される条件や申請の流れ、注意点などを詳しくご紹介します。火災保険は必ず適用されるわけではありませんので、この記事をしっかり読んでぜひ有効活用してください。

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外壁塗装に火災保険を使うための4つの条件

外壁塗装に火災保険を利用するためには以下の4つの条件を満たす必要があります。

火災保険を利用するための4つの条件
  • 条件1.災害によって外壁・屋根に被害を受けた
  • 条件2.災害による被害を補償する火災保険に加入している
  • 条件3.被害を受けてから3年以内に申請する
  • 条件4.補修費用が火災保険の免責金額を超えている

条件1.災害によって外壁・屋根に被害を受けた

外壁塗装に火災保険が使えるのは、災害によって外壁・屋根に被害を受けたことで修繕や補修が必要になった場合のみです。つまり、自己都合で外壁が破損した場合は適用できず、台風や豪雨などの災害が修繕の原因となる必要があります。

そもそも火災保険は、火災や災害等により建物・家財が損害を受けた際に補償する内容となり、その災害とは台風などの風災、豪雪などの雪害、豪雨、落雷のような状況を指すため、それ以外の原因での被害は火災保険が適用されません。

また、加入している保険の補償範囲によっても対応は異なり、例えば台風による飛来物で外壁材が破損した場合、積雪の重みで屋根が歪んだ場合などは、火災保険が適用される可能性が高いです。しかし経年劣化や施工不良、わざと外壁を破損させたなどの場合は、災害として認められないため火災保険で費用を賄うことはできません。

特に一般的な火災保険では地震による被害を保証できない可能性が高いです。地震も自然災害に該当しますが、火災保険の補償対象外となります。地震による被害まで保険でカバーしたい場合は、地震保険に別途加入が必要です。外壁塗装に火災保険を適用させるためには「発生した自然災害が何なのか」を把握しておきましょう。

条件2.災害による被害を補償する火災保険に加入している

自然災害で火災保険を利用するためには、被害を補償してくれる火災保険に加入しておく必要があります。災害による被害を補償する火災保険に加入していなければ、風災や豪雨によって外壁・屋根に被害を受けたとしても、適用されません。

一般家庭向けの火災保険は主に3種類あり、加入する保険や特約の有無によって補償範囲が異なります。災害による被害でも、その災害が加入する火災保険の補償範囲に含まれていないと保険金はおりないため注意しましょう。

保険のタイプ 保証内容
住宅火災保険 火災・落雷・破裂・爆発・風災・雪災などを補償するもので、水災や水漏れ事故などは補償されない
住宅総合保険 住宅火災保険の補償に加え、水災や水漏れ事故、自動車や泥棒などが外壁を破壊した場合も補償される
オールリスクタイプ 住宅総合保険の補償に加えて住宅に関する幅広いトラブルを補償するもので、保険会社ごとに内容が大きく異なる

上記3つの地震による損害は火災保険の補償に含まれず、特約として地震保険に加入しておく必要があります。すでに火災保険へ加入済みの場合は、保険内容や特約の有無を確認することで外壁塗装に火災保険を活用できるか把握できます。

条件3.被害を受けてから3年以内に申請する

外壁塗装に火災保険を適用させる条件として、被害を受けてから3年以内でなければならず、被害から3年を過ぎると、被害の原因特定が難しくなることを理由により、保険金の請求権が消滅時効を迎えてしまいます。

火災保険が使えると知らずに既に補修してしまった場合でも、損害を受けてから3年以内なら必要書類さえ準備できれば請求が可能です。また、大規模災害時などは3年以上経過した場合でも火災保険を請求できるケースがあります。不安な場合は、一度保険会社に相談してみると良いでしょう。

条件4.補修費用が火災保険の免責金額を超えている

外壁塗装に火災保険を使うためには、補修費用が火災保険の免責金額を超えている必要があります。火災保険には、損害が一定額以下の場合は契約者の自己負担で補修する「免責金額」があり、補修費用が免責金額以上でないと保険を適用できません。また、火災保険は主に「フランチャイズ方式」と「エクセス方式」の2種類に分かれ、どちらかによって免責金額が異なります。それぞれの免責金額は、以下の通りです。

火災保険の種類 免責金額
フランチャイズ方式 免責金額が20万円で損害額が20万円を超えれば全額補償する
エクセス方式 指定の免責金額から契約者が任意に選択し、損害額から免責金額を差し引いた金額を補償する

どちらの種類であろうとも、免責金額を下回った補修工事の場合は、火災保険が適用されないため、あらかじめ補修工事の見積もりを取得し、保険種類と免責金額を確認しましょう。また、火災保険が適用できる自然災害が発生したとしても経年劣化として認定されると、免責金額を超えていても保険金がおりないことがあります。特に屋根の色あせ、錆びやモルタル壁のカビ、ひび割れ・黒ずみ・塗料の剥がれなどは、経年劣化として認定される可能性が高いため、見積もり取得時に外壁塗装業者へ具体的な被害内容を確認しておくと良いでしょう。

火災保険の申請から保険金がおりるまでの流れ

外壁塗装に火災保険が適用されそうな場合は、保険会社に保険金請求を行う必要があり、具体的には以下のような流れになります。

火災保険を利用する際の流れ
  • 外壁塗装業者に連絡して補修工事の見積もりを依頼する
  • 保険会社に火災保険を申請し必要書類を提出する
  • 鑑定人の調査により受給の可否が決まる

外壁塗装業者に連絡して補修工事の見積もりを依頼する

補修費用が火災保険の免責金額以上であることが重要となるため、まずは外壁塗装業者に連絡して補修工事の見積もりを依頼しましょう。

まずは自身が加入する火災保険の種類や補償内容を調べ、外壁塗装に使えそうか確認します。その後、外壁塗装に火災保険を使えそうな場合、外壁塗装業者を探して連絡し、損害状況の調査を依頼します。また、連絡したときに火災保険を使いたいと伝えておくと、破損した外壁の写真を撮影する、見積もりを出すなど保険金請求をスムーズに進められる対応をしてもらえることが多いです。見積もりを依頼する際は、補修工事の適正価格を知るためにも、複数社に依頼して相見積もりをとると安心できるでしょう。

保険会社に火災保険を申請し必要書類を提出する

複数の外壁塗装業者から相見積もりを取得し、条件と納得のいく業者を決めた後は、保険会社に申請し必要書類を提出しましょう。加入する保険会社に連絡して、保険金を申請する旨を伝え、その後は保険会社の指示に従い、保険金請求書や工事の見積書などの必要書類を進めましょう。必要書類は保険会社ごとに異なるため、その都度確認が必要です。

また、中には必要書類を外壁塗装業者が作成してくれる場合もあります。補修工事に関する書類は、外壁塗装業者に連絡すると追加で取得できることが多いため、合わせて提出を進めながら確認しましょう。ただし、火災保険の請求は契約者本人が行う必要があり、外壁塗装業者から直接保険会社に書類は提出できないため、その部分は注意が必要です。

鑑定人の調査により受給の可否が決まる

契約者から保険金請求が受け付けられると、保険会社から鑑定人が派遣されて損害を受けた箇所の鑑定が行われ、その結果によって受給の可否が決まります。

鑑定人とは、損害額の鑑定や事故の状況調査などを行って保険会社に報告する専門家のことで、鑑定人は保険会社から派遣されますが保険会社の社員などではなく、基本的には中立の立場で公正な鑑定を行います。鑑定人による調査が終了した後に、火災保険が使えるか、保険金額がいくらになるかなどが決定され、受給が決まった場合、請求手続きから30日以内に保険金が支払われることが多いです。

ただし、鑑定人の調査結果により申請が却下されることもありその場合はもちろん、申請が却下されると保険金が支払われることはありません。特に悪質業者へ申請を依頼してしまい、誤った書類・写真を提出した場合は、却下される可能性が高いです。

保険会社に提出する書類・写真が正しい内容でなければ、契約違反となります。必要書類の提出は受給の有無に関わる非常に重要な部分となるため、信頼できる業者に取得を依頼しましょう。さらに、保険金が入金されてから工事を開始するケースが多いものの、修繕箇所や依頼のタイミングによっては、工事費用の支払い完了後に、保険金の振込となることがあります。このような場合は、依頼者が一時的に工事費用を負担する形となるため、あらかじめ修繕費を用意しておくと安心です。

外壁塗装に火災保険を使う前に知っておきたい注意点

外壁塗装に火災保険を利用する際に注意しておきたい点として、以下の4つがあります。

火災保険を利用する際の注意点
  • 契約した保険金額をすべて受け取れるわけではない
  • 一定の保険金額を聖句湯すると保険契約が終了する場合がある
  • 被害を証明する写真が必要になる
  • 悪質業者のトラブルに巻き込まれる恐れがある

契約した保険金額をすべて受け取れるわけではない

外壁塗装に火災保険を使う際の注意点として、契約した保険金額が全て受け取れるわけではありません。火災保険は実際に受けた損害額の補償を目的としており、実際にいくら保険金が支給されるのかは鑑定人の鑑定次第になります。

もちろん災害によって大きな被害を受けている場合は、契約した保険金額を全て受け取ることが可能ですが、被害状況によっては契約した保険金をすべて受け取れるとは限らず、請求額よりも大きく減額される可能性もあります。例えば、100万円の保険金を請求した場合でも、鑑定の結果は50万円分の損害補償しか認められないことがあります。このような場合で修繕費用が60万円なら10万円分は依頼者の自己負担で対応が必要です。

そのため、外壁塗装の修繕費として、保険金をあてにして先に工事を済ませてしまうと、火災保険が想定よりも少額になりお金が足りないという事態になってしまう可能性もありますので注意が必要です。
た、火災保険はあくまでも損害を受ける前の状態に復旧する費用が支払われるのが基本ですので、破損前より高性能の塗料を使う場合などは、差額が自己負担となる可能性もあります。必要以上に塗料の性能を上げたり、外壁・屋根材のグレードアップを検討している場合は注意しましょう。

一定の保険金額を請求すると保険契約が終了する場合がある

火災保険の申請回数に制限はありませんが、一定以上の保険金が支払われた場合、保険契約が終了する場合もあります。

基本的に火災保険は、最初に契約した保険金額を上限として、損害を受けた都度何度も請求が可能です。ただし、保険金額の一定割合以上を一度に請求すると、その時点で契約が終わってしまう場合があります。例えば火事で建物が全焼した結果、保険金として保険金額が全額支払われた場合は、火災保険の契約が終了します。このように火災保険は保険金支払額が80%以上の場合は、減額もしくは終了するケースが多いです。

契約終了となればその後の補償がなくなるため、新たに火災保険に加入するなど対策が必要となりますが、契約終了となる条件は保険会社ごとに異なるため請求前に確認しておきましょう。さらに、一度契約が終了した火災保険に対して再度加入したい場合は、担当者に確認が必要です。再加入が認められる場合でも、同じ火災保険のプランが再加入時に存在しないことがあります。契約の詳細に不安がある場合は、保険契約終了と同時に問い合わせておきましょう。

被害を証明する写真が必要になる

火災保険の請求時は、被害状況を客観的に証明するため、破損箇所の写真提出が必要になります。正しい金額を請求するためにも、片付けや補修をする前に必ず被害を証明する写真を撮影しておきましょう。

鑑定人は提出された写真が本当に被害箇所で撮影されたのか、契約者の自宅で起きた被害なのかなどを確認しますので、写真を撮影する際は破損した部分だけでなく、誰の家かわかるように表札や目印になる看板なども一緒に撮影しておきましょう。

さらに被害状況の写真は角度や枚数など、保険会社が提出を求める写真を撮るのは難しい可能性が高いです。特に高所の撮影は専門業者でなければ危険を伴い、思わぬ怪我に発展することがあります。そのため被害状況の写真が必要な場合は、外壁塗装業者に撮影を依頼することで保険会社の求める写真を提出できるでしょう。

悪質業者のトラブルに巻き込まれる恐れがある

外壁塗装で火災保険を使う際は、悪質業者のトラブルに巻き込まれるおそれがあります。近年は保険を使ってお得に外壁塗装や屋根など、住宅を修理できると勧誘する悪質業者とのトラブル事例が増えており、日本は台風や地震などの自然災害が多いことから悪質業者による勧誘が多く、日本損害保険協会も注意喚起しています。具体的には以下のような手口が知られています。

悪質な業者の手口
  • 保険手続きを進める前に工事を進める
  • 保険請求手続きで高額の手数料を請求する
  • 保険で無料だと謳い、自社との補修工事契約を迫り、高額な工事費用を請求する
  • 必要がない無駄な工事を提案する
  • 保険申請のために虚偽の報告を強要される
  • わざと家に傷をつけ、保険を申請する

悪質業者に依頼した場合、火災保険を適用したとしても業者への高額な支払いを保険金で賄いきれず、結局自費で修理することになる可能性が高いです。特に工事の契約をやたらと急がせる、請求代行を申し出る、契約書を作成しないなどの業者は悪質な可能性が高いため利用しないようにしましょう。利用する業者が本当に信頼できるかどうかは、各種損害保険会社や日本損害保険協会の窓口に連絡することで確認が可能です。

失敗しない外壁塗装業者の選び方

外壁塗装に火災保険の利用を検討している場合でも、悪質な外壁塗装業者に依頼してしまうと正しく外壁調査を行わない、正しい見積もり金額を提示してくれないなど、依頼者が損するリスクが高いため、以下のポイントを意識して外壁塗装業者を選んでください。

外壁塗装業者を選ぶポイント
  • 現地調査で建物の状況をしっかりチェックしてから見積もりを提示する
  • 材料費と施工費を分けて明示している
  • 塗装面積を㎡単位で正確に記載している
  • 工事保証などアフターフォローがしっかりしている

現地調査で建物の状況をしっかりチェックしてから見積もりを提示する

信頼できる外壁塗装業者は現地調査を行い、建物の状況を十分にチェックした上で見積もりを提示します。外壁塗装工事は現地状況と顧客の要望を加味した上で対応するため、依頼してから即日対応できるわけではありません。そのため、訪問してからしっかりとした調査をせずに見積もりを提示してくる業者は、悪質な業者の可能性が高いです。特に電話やWeb上で詳細な見積もりを提示してくる場合は、必ず内容を確認しましょう。

材料費と施工費を分けて明示している

提示した見積書に材料費と施工費を分けて明示している場合、信頼できる業者の可能性が高いです。悪質な業者は見積もりの項目が非常に少なく、施工費や人件費・諸経費しか記載されておらず、明示されている情報が少ないことが多いです。また、見積もりの項目が複数分かれていない場合は、どこにどれだけ費用を使っているかわかりません。そのため、見積書は材料費と施工費を分けて明示しているかチェックしましょう。

塗装面積を㎡単位で正確に記載している

見積書は項目だけではなく、塗装面積を㎡単位で記載しているかの確認が必要です。正確な塗布量を算出するためには、塗装面積を㎡単位で計算する必要がありますので、塗装面積が㎡単位で記載されていない場合は、必要な塗布量を計算していない可能性が高いです。そのため、見積書の塗装面積は㎡単位となっているか確認しましょう。

外壁塗装工事の相場感を確認・分析するためには、詳しい工事見積もりが重要です。使用する塗料に関しても「上塗りシリコン塗料」と記載された見積もりと「〇〇社 上塗りシリコン塗料」といったようにメーカーや商品名が記載されているのでは、大きな違いがあるため注意しましょう。

工事保証などアフターフォローがしっかりしている

提示される見積書だけではなく、工事保証などアフターフォローの有無も確認しておきましょう。悪質業者の場合は工事保証やアフターフォローの期間が非常に短く、無償対応の範囲も狭いです。外壁塗装は業者が正しい対応をしなければ、すぐに塗装が禿げてくることがあります。このような状況も踏まえて、施工後もしっかりした業者も顧客に真摯に対応している業者は信頼できるでしょう。

信頼できる業者に保険申請のサポートをしてもらおう

外壁塗装に火災保険を使う条件や受給までの流れ、利用時の注意点について解説しました。外壁塗装には高額な費用がかかることも多いですが、火災保険を使えば費用負担を軽くできる可能性があります。火災保険の使用を考えている場合は、今回紹介した火災保険の適用条件などを確認して、保険会社に問い合わせてみましょう。

また、外壁塗装業者の中には火災保険の申請をサポートしてくれる業者も存在しますが、それが信頼できる業者でなければ、たとえ火災保険が適用されたとしても結果的に損をしてしまう可能性もあるため、きちんと信頼できる業者に依頼したほうが良いでしょう。

マイナビニュース外壁塗装業者Naviではさまざまな市区町村において信頼できる外壁塗装業者を独自に調査・厳選してご紹介していますので、ぜひそちらの記事も参考に、火災保険の申請を検討してみてください。

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