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外壁塗装の様子

「外壁塗装は必要ない」は本当?放置すると起こるリスクや症状を解説

2024.07.12
外壁塗装の様子

外壁の塗装は家の外観を変えるだけだと思っていませんか?外壁塗装の効果はそれだけではないのですが、本当に外壁塗装は必要ないのでしょうか?今回は外壁塗装が必要ない家や必要な家 また、必要なメンテナンスを怠ってしまった際のトラブルについて解説するのでぜひ参考にしてください。

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外壁塗装が必要ない家や劣化しにくい素材の家

ほとんどの外壁材で外壁塗装が必要ですが、外壁材によっては外壁塗装が必要ない家があり、それは以下です。

外壁塗装が必要ない素材
  • タイル
  • レンガ
  • 樹脂系サイディング
  • ガルバリウム銅板

タイル

タイルは傷や汚れにも強く、天候による劣化が少ないことから基本的には塗装の必要はありません。タイルは石や砂、粘土などを高温で焼き固めたもので、石や砂は自然界に存在する無機物なので雨や日差しに強く、耐用年数も30年と言われています。

しかし、タイル自体は劣化の少ない素材ではありますが、タイルを接着する素材や目地に使われる材料はタイルと同じ強度を持ち合わせていません。目地にモルタルやセメントを使っている時には目地の素材が水分を吸って劣化していきます。

そのため、タイルに塗装が必要無くても目地の補修は必要となるので注意しましょう。タイルに塗装をすると10年ほどで塗装が劣化してしまい、かえって劣化を早めてしまうことになるのでタイルには塗装をしない方がよいでしょう。

レンガ

泥や粘土を高温で焼き固めたレンガも外壁塗装の必要はありません。

レンガの耐用年数は50年以上ともされていてタイルよりも長くもつのが特徴です。また、水を吸い込まないので水の膨張によって割れることがなく、温度の変化にも強いため外壁材が伸縮することもありません。

しかしレンガもタイルと同様にレンガ自体は劣化が少なくても目地の素材は劣化していきます。目地にはモルタルが使用されることが多く、ひびなどの劣化が起こる可能性があるのでメンテナンスが必要です。レンガもタイルと同様に塗装をするとかえって耐用年数が短くなってしまいます。塗装をした場合には10年から15年ごとに塗り替えが必要となってくるので、塗装を考えている場合にはよく検討しましょう。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングはプラスチックの一種である塩化ビニルで作られており、この素材も外壁塗装は必要ありません。

外壁サイディングは4種類あり、樹脂系サイディングはその中でも耐水性や耐久性に優れた素材となっており、耐水性が高いため浸水した水分による膨張が起こらず、凍結による凍害の多い北海道などの寒い地域で使用されることが多い外装です。つなぎ目が無いサイディングであれば目地がないためシーリングを補修する必要もありません。

耐用年数は10年以上と長いですが紫外線によってだんだんと弾力が無くなっていき割れやすくなるため、20年から30年が経過した頃にはメンテナンスが必要となります。

欧米では多く普及している樹脂系サイディングですが、日本ではほとんど使用されていなく、シェア率は1%とされるほど低いです。これは日本ではまだ施工できる業者が少なく、樹脂系サイディングを使いたくても業者を探すことが難しいというデメリットがあるためです。

ガルバリウム銅板

ガルバリウム銅板も外壁塗装がいらない外壁材の一つです。

ガルバリウム鋼板は金属鋼板をアルミニウム、亜鉛、シリコンでメッキしたもので、金属サイディングと呼ばれることが多いです。トタンや窯業系サイディングと比較すると耐用年数が長く、10年ほどではひびなどの劣化を感じることはないでしょう。 また、金属の素材ではありますがトタンやアルミよりも錆びにくいという特徴があります。

ガルバリウム鋼板は軽い素材なため耐震性に優れ、屋根の重ね葺きや外壁の重ね張りに使用される事が多いです。耐用年数は長いとはいっても全くメンテナンスがいらないということではなく、15年から20年で塗装するとよいでしょう。サビに強いですが、錆びることはあるので錆びないように気を付ける必要があります。

外壁の塗装が劣化すると現れる症状

外壁塗装が劣化すると以下のような症状が現れます。

外壁塗装の劣化によって出る症状
  • ツヤがなくなり色褪せてくる
  • 汚れがつきやすくなりカビやコケが生えてくる
  • 触ると手に粉がつくチョーキングという現象が起きる
  • ひび割れが起きる
  • 塗膜が浮いたり剥がれたりする

外壁塗装のメンテナンスをしなくても外観が少し悪くなるだけだから・・・とメンテナンスは必要ないと感じてしまう人も多いですが、外壁塗装は外観を整えるだけではありません。塗装が劣化した場合の5つの症状を解説します。

ツヤがなくなり色褪せてくる

外壁塗装が劣化してくるとだんだんと塗膜のツヤが失われ、色褪せてくることがあります。この症状は劣化の初期症状で、だいたい5年ほどで色褪せを感じてくることが多いでしょう。色褪せは日光に含まれる紫外線を浴びることで塗膜が弱ってくるために起こる症状です。

最初の頃よりも外壁の色が薄くなってきた、ツヤが無くなってきたと感じた時にはすでに劣化が始まっている可能性があります。新築時や前回の外壁塗装の時にツヤの無い塗料を使用している場合には、ツヤが失われているのかを判断できずわかりにくいこともあるので注意しましょう。

色褪せが起きている状態で放置し続けていると塗膜が剥がれてしまうことがあるのでいつかはメンテナンスが必要です。急いでメンテナンスが必要ということはありませんが、2年から3年の間にメンテナンスを検討するとよいでしょう。

汚れがつきやすくなりカビやコケが生えてくる

外壁塗装の劣化が進むと汚れがつきやすくなり、また撥水性が落ちることでカビやコケが生えてくることがあります。

表面に水分が付着しているじめじめした外壁にカビやコケは発生しやすく、日当たりの悪い北側の外壁や植物のが多い方向は湿気が溜まりやすいため特に注意して見ましょう。カビやコケは緑色をしていて目立ちやすいことから見た目が悪く、美観を損ないます。

外壁塗装の効果がある時にはカビやコケが付いても自然と雨で洗い流せるため繁殖することはありませんが、塗装の効果が弱くなることでカビやコケが根を張って繁殖し、劣化が進んでしまうため定期的に自分で洗浄して流すとよいでしょう。目安としては前回の外壁塗装からだいたい7年ほどでカビやコケが発生することが多く、この段階になると塗膜の効果が弱くなり撥水性が落ちているため、早急な対応は必要ないことが多いですが外壁塗装のメンテナンスを検討し始めることをおすすめします。

触ると手に粉がつくチョーキングという現象が起きる

施工から10年ほど経過すると、外壁を触った時に手に白い粉が付くチョーキングという現象が起こることがあり、チョーキングは塗装の効果が切れるほど劣化している証拠です。

塗料は樹脂と顔料でできていて、樹脂が紫外線によって劣化すると顔料だけが残ってしまうため触ると手に顔料が付きます。触っただけで顔料が手に付いてしまう状態ということは雨でも顔料が流れるということです。そして、色を付ける役割のある顔料が落ちているということは、色褪せが進んでいるということを表しています。チョーキングが起こるほど劣化していると塗膜が下地を保護する役目を果たせないほど劣化が進んでいるため、早急なメンテナンスが必要です。

この状態では紫外線や雨を防ぐことができないため、チョーキングが起こったまま放置すると下地の劣化やひび割れといったより深刻な劣化を招く可能性がありますので、下地の劣化を防ぐためにもチョーキングが発生した時には1年以内に外壁塗装を行いましょう。

ひび割れが起きる

先ほど紹介したチョーキングが起きたまま放置すると、ひび割れが起きることがあり、ひび割れもチョーキングと同様に施工から10年ほどで起きやすい症状です。

ひび割れはクラックとも呼ばれる現象で、ヘアークラックという小さなひびから構造クラックという大きなひびまでさまざまな大きさがあり、基本的にはひびが広がるほど補修費用がかかります。小さなひびの時にはそれほど問題はありませんが、水や虫が入るほどの大きなひびの場合には雨漏りなどの症状が起こる可能性があるでしょう。

小さなひびでも時間の経過と共にだんだんと大きくなることもあるので、ひびの幅が0.3㎝以上になったときには早めに補修することが大切です。ひび割れが悪化すると壁が割れてしまう可能性があるので、早急に対処しましょう。

塗膜が浮いたり剥がれたりする

施工から15年ほど経過すると、塗膜が浮いたり剥がれたりする症状が出やすくなり、特に外壁に大きなひび割れができるとそこから塗膜が剥がれやすくなります。

剥がれが起きた時にはすでに塗装の効果は無くなり、防水性は失われた状態です。塗膜が浮くとその内部には水や空気が入り込んでいて、そのまま放置すると塗料が剥がれてしまうので早めに対処しましょう。

塗装が剥がれると下地が表面に出てきてしまうためどんどん劣化が進みます。紫外線や雨によるダメージを受けた下地を補修しなければならなくなり、より多くの補修費がかかる可能性があるので注意しましょう。

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劣化した外壁を放置しておくともっと大変なことに!

劣化した外壁を放置していると見た目が悪くなる以外にも雨漏りや壁の中の水分が凍結する凍害、腐食、シロアリの被害といった問題が起こる可能性があります。

ひびは小さなものから大きなものまでありますが、あまりに大きなひびができるとすきま風に悩まされることがあります。内部にまで劣化が進み、大がかりな補修が必要になると補修費用も多額なってしまい余計に負担が大きくなってしまうでしょう。最初は小さな劣化と思っていても、放置していれば大きな劣化になってしまいますので異変を感じたら外壁の専門家に一度見てもらうことをおすすめいたします。

劣化した外壁が雨漏りを引き起こす

ひびや塗装の剥がれを放置するとそこから雨水が入り、雨漏りに発展する可能性があるでしょう。雨が内部に入るとその湿気によって内部結露が起こり、カビが発生したり壁紙が浮いたりといった問題が起こることがあります。

劣化した外壁がシロアリ被害を引き起こす

シロアリは腐った木に寄ってくるため、内部に劣化が進んでいる状態で放置をすると家の土台部分をシロアリに食べられてしまう可能性があります。土台がシロアリ被害に遭うと地震で倒れてしまうほど脆い家になってしまうこともあり、その被害は非常に大きいです。

工事が土台の補修となると数百万円の補修費用がかかり、被害があまりに大きければ補修不可能で建て替えまで検討が必要となります。塗膜の劣化を確認したときに施工をしていれば補修費用を抑えることもできるので早期発見が重要だということがわかります。

外壁塗装の回数を減らすための方法

外壁塗装の回数を減らすためには以下のような方法があります。

外壁塗装の回数を減らすための方法
  • 耐用年数の長い塗料を使用する
  • 塗装が必要ない外壁材を使用する

1回あたりのメンテナンスで50万円以上かかる外壁塗装のメンテナンスはできるだけしたくないものです。外壁塗装工事は費用面だけではなく業者の選定など手間がかかり、面倒だと感じる人も多いため、以下の方法を参考にしてください。

耐用年数の長い塗料を使用する

塗装を長持ちさせるために耐用年数の長い塗料を使うとメンテナンスサイクルが伸び、その結果、外壁を塗装する回数自体を少なくできます。

塗料は成分や機能によって耐用年数が大きく異なり、耐用年数が短い塗料は5年ほどなのに対して耐用年数が長い塗料は25年ほどと塗料の種類によって20年もの差が生まれます。シリコン塗料やフッ素塗料などの耐用年数の長い塗料は1回の工事の価格は高くなりますが、耐用年数はシリコン塗料は15年、フッ素塗料は20年と長めです。

一方でアクリル塗装は5年、ウレタン塗料は10年と耐用年数が短く、1回の工事の金額は抑えられますがその分細かなメンテナンスが必要となります。長い耐用年数であることを重視するならシリコン塗料やフッ素塗料といった塗料を使用するとよいでしょう。

外壁塗装工事の費用には塗料以外にも足場工事が含まれます。こちらは工事自体の回数が減れば不要になるため、長いスパンで見た場合耐用年数の長い塗料を使用したほうが安く済む場合が多いです。

塗装が必要ない外壁材を使用する

タイルやレンガといった塗装が必要ない外壁材に張り替えることで外壁塗装のメンテナンスは必要なくなります。

ただ、外壁材を張り替えるには塗り替えをする以上の費用がかかるため初期投資は必要です。しかし塗装のメンテナンスが不要になることを考えるとトータルで考えればお得になる可能性もあるでしょう。

家の状態を外壁の専門業者に見てもらい、地域ごとの気候と合わせて検討するようにしましょう。

塗装だけではない外壁のリフォーム工事

外壁をケアする方法は塗装だけではなく、「補修工事」や「外壁材の張り替えや重ね張り」といった方法もあります。

外壁塗装は外壁の防水性を蘇らせることで建物を守り、見た目を美しく保つ機能があり最もポピュラーな外壁のリフォーム工事です。しかし塗装だけでは対処できないほど大きな傷みがある場合には、他のリフォーム工事が必要となることがあるので注意しましょう。

補修工事

小さなひびや塗装の剥がれ、目地の割れ、サビの発生は補修工事を行えばメンテナンスができ、足場も必要なく費用は少なくて済むでしょう。小さな部分の補修となるため劣化の具合によってはしばらく様子を見たり、自分で少し補修するだけで対応が可能だったりする場合があります。しばらく様子を見る場合にも業者に相談し、日頃から外壁を観察することが大切です。

外壁材の張り替えや重ね張り

施工から20年ほど経っている場合には外壁材の張り替えを検討してみるとよいでしょう。

張り替えとは外壁を剥がして新たに外壁を張り直すリフォームのことで、張り替え工事は外壁を剥がすのが大変な工程である上に、古い外壁を廃棄する作業が必要となり、費用が高くなりやすいです。しかし、外壁を新しくすることで耐震性が上がったり、外壁を剥がすことで通常の工事では確認の難しい下地を補修できたりと家をしっかりとメンテナンスできるというメリットがあります。

一方で外壁を剥がさずに古い外壁の上に新しい外壁を重ねて張るリフォーム工事が重ね張りです。古い外壁を剥がさない分工程が少なくなるため費用を安くでき、古い外壁の劣化が小さければ重ね張りでも十分にメンテナンスができるでしょう。しかし外壁材を重ねることで断熱性はアップしますが、外壁が二重になり重くなることで耐震性がダウンすることが考えられます。

外壁塗装会社やリフォーム会社を選ぶポイント

外壁塗装を依頼する業者やリフォーム会社を選ぶためには以下のポイントを意識しましょう。

外壁塗装業者を選ぶポイント
  • 見積もりの金額を見る
  • アフターサービスの充実した業者
  • 相見積もりを取る

外壁をメンテナンスするときには、外壁塗装会社やリフォーム会社をしっかり見極めることが大切です。どのように選べば安心して外壁塗装を任せられるのか、良い業者を見極めるポイントを紹介します。

見積もりの金額を見る

見積書に記載されている見積金額や内訳をチェックすることで、その業者が信頼できるかを判断することが出来ます。

まずは相場よりも安すぎる見積もりを出す業者には注意しましょう。施工金額が安いことが必ずしも悪いとは限りませんが、よく見ると保証が付いていなかったり、塗料が薄めて使われていたりとしっかりとしたメンテナンスが行われない可能性があります。

また、実際に見積書を見るときには内訳をよく確認することが重要で、「一式」という記載が多用されている時には工事内容をはっきりせずに費用を水増し請求している可能性が考えられます。一方で塗料の名前やメーカーといった詳細まで明記してくれる業者は信頼できる業者である可能性が高いため、内訳が分かりにくいと感じるときには質問してみるとよいでしょう。

アフターサービスの充実した業者

保証期間の長いアフターサービスがついていると安心してメンテナンスを任せられます。費用が高めであってもアフターサービスが充実しているところを選びましょう。

外壁塗装は一度工事をすれば終わりではなく定期的にメンテナンスが必要です。アフターサービスが手厚い業者であれば次回のメンテナンスも安心して任せることが出来ます。

相見積もりを取る

検討するときにはできるだけ相見積もりを取りましょう。相見積もりとは複数の業者から見積もりを取ることを指します。一社だけの見積もりでは費用が高いのか安いのか比較ができませんが、複数業者に見積もりを取ることで費用とリフォーム内容を比較しやすいです。

また、十分に実績があるところは施工事例を公表しています。施工事例を公表している業者は信頼できるだけでなく、自分の希望する施工とマッチングするかを比較できるのも良いポイントです。

外壁塗装の必要性がわからないときは業者に相談しよう

外壁塗装が必要ない外壁材はありますが多くの外壁材はメンテナンスが必要です。外壁のメンテナンスを怠ると塗装が劣化し、下地まで劣化してしまうおそれがあるため、快適に家に住み続けるために外壁塗装について正しく知り、その都度適切なメンテナンスを行いましょう。

自宅の外壁がどういう状態で、塗装が必要なのかの判断がつかない場合は外壁塗装業者に診断を依頼するのが良いでしょう。

マイナビニュース外壁塗装業者Naviではさまざまな市区町村に対応している外壁塗装業者を独自に調査し、信頼できる業者を厳選してご紹介している記事もありますので、信頼できる業者に外壁の診断を依頼したい場合は、そちらもぜひ参考にしてみてください。

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