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漆喰外壁のメリットとデメリット|メンテナンス方法や費用相場も徹底解説

2024.03.06
外壁 漆喰

漆喰外壁は、その美しい見た目と独特の機能性で注目されています。しかし漆喰外壁を選ぶ際にはメリットとデメリットの両面を理解することが重要です。この記事では、漆喰外壁の基本からメンテナンス方法、費用相場までを詳しく解説します。

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漆喰とは?

漆喰(しっくい)は、消石灰を主原料とした塗り壁材です。長い歴史を持ち、伝統的な日本建築はもちろん、近年では現代の住宅建築においてもその魅力に引き込まれる方も多くいます。

消石灰を主原料とした塗り壁材

消石灰は、石灰石を焼成して作られ、それに水を加えることで消石灰ができます。漆喰はこの消石灰に水や砂、時には繊維などを混ぜて作られるため、自然素材の持つ温かみや質感が特徴です。

漆喰の中にも地域によって差がある

漆喰には様々な種類があり、それぞれに特徴があります。

  • 本漆喰
  • 土佐漆喰
  • 琉球漆喰
  • 西洋漆喰
  • 既調合漆喰

本漆喰

本漆喰は、最も伝統的な漆喰で、純粋な消石灰と水のみで作られます。非常に純度が高く、その白さと耐久性で知られています。

土佐漆喰

土佐漆喰は高知県に古くから伝わる、日本の伝統的な漆喰技術を代表する素材です。一番の特徴はノリを含まないことです。この地方独特の製法により、ワラスサを豊富に混入することで、漆喰本来の特性に加えて、強度があがります。

その結果、土佐漆喰は耐久性に優れ、自然災害が多い日本の気候条件に適した建材として、古来から高く評価され続けてきました。また、土佐漆喰独特の温かみのある質感は、和風建築だけでなく、現代の住宅や公共施設においても、独特の美しさを演出します。

琉球漆喰

琉球漆喰は、沖縄県特有の建材であり、その最大の特徴はサンゴ粉末を主成分としている点にあります。このサンゴ粉末の添加により、琉球漆喰は沖縄特有の熱帯気候に適した優れた耐久性と調湿性を発揮してきました。

また、高温多湿の環境下でも、建物内の湿度を適切にコントロールし、快適な室内環境を維持する能力があったことで、琉球漆喰は長年にわたり愛用されてきました。さらに、自然素材を用いた環境に優しい建材としても注目されており、現代建築におけるエコ素材としての価値も高まっています。

西洋漆喰

西洋漆喰は、ヨーロッパ発祥の漆喰で、その特徴は何と言っても装飾性の高さにあります。幅広い色彩と質感を持つ西洋漆喰は、建築物の外観だけでなく、内装の装飾にも多用され、空間に独特の雰囲気をプラスできます。

また、ヨーロッパの歴史的建築物の修復作業に不可欠な素材として重宝される一方で、現代のデザインにおいても、その美しい仕上がりと環境への配慮が評価されています。

既調合漆喰

既調合漆喰は、その使いやすさから幅広い層に支持されている漆喰です。消石灰を基本とし、粘土や砂、合成樹脂などを適切に混合し、事前に調合された状態で提供されます。このため、プロの職人だけでなく、DIY愛好家や漆喰施工が初めての人にとっても、扱いやすく、施工のしやすさが魅力です。

既調合漆喰は、施工時間の短縮や均一な仕上がりの実現に貢献し、住宅から商業施設、さらにはアートプロジェクトに至るまで、幅広い用途で活躍してきました。

漆喰の選択は用途や求める効果、さらには建築物のスタイルによって異なります。自然素材としての漆喰は、住まいに温かみと落ち着きをもたらし、また、環境にやさしい選択肢ともいえます。

漆喰外壁のメリット

漆喰外壁は、自然由来の素材であることから、環境に優しいだけでなく、多くの建築的・機能的利点を提供します。ここでは、その主なメリットを紹介していきます。

耐用年数が長い

漆喰の大きな特徴の一つは、その長い耐用年数です。正しくメンテナンスされた漆喰外壁は、100年以上持続することが報告されています。

漆喰が時間と共に硬化し続ける性質によるもので、他の外壁材料と比較して、漆喰はメンテナンスサイクルが長い傾向にあります。つまり、長期的に見ればコストパフォーマンスにも優れているといえます。

デザイン性に優れる

漆喰外壁のデザイン性は、職人による手作業で仕上げられるため、他のどの外壁材料よりも個性的で豊かな表現が可能です。コテで施される独特の模様や、自然な風合いは、建物に独特の魅力をもたらします。

また、色や質感のバリエーションも豊富で、建物の外観を自由自在にカスタマイズできる点も大きな魅力です。

防火性に優れる

漆喰は非常に高い防火性を持っています。主成分である消石灰が熱に非常に強い性質を持っているためです。

実際に、漆喰は伝統的に火災の多い日本の建築物で広く使用されてきました。この防火性能は、住宅や公共建築物の安全性を高める上で重要なポイントです。

調湿性に優れる

漆喰は「呼吸する壁」とも称されるほど、優れた調湿性能を持っています。漆喰の多孔質な構造は、湿気を吸収し、必要に応じて放出できます。

これにより室内の湿度を快適なレベルに保ち、結露のリスクを減少させる効果があります。

防カビ性が高い

漆喰のアルカリ性は、カビの発生を抑制する自然な環境を提供します。特に湿気の多い日本の気候において、漆喰外壁はカビの成長を防ぐ効果が高いとされています。建物の長期的な維持管理において、健康的な居住環境の維持が可能です。

漆喰外壁は、その美しさだけでなく、機能性においてもメリットが多くあります。耐久性、デザイン性、防火性、調湿性、そして防カビ性といった特性は、漆喰を外壁材料として選ぶ際の大きな魅力といえるでしょう。

漆喰外壁のデメリット

漆喰外壁はその美しさや自然素材の魅力により、多くの建築物で採用されています。しかし、漆喰外壁を選ぶ際には、いくつかのデメリットも理解しておく必要があります。

ここでは、漆喰外壁の主なデメリットとそれぞれの対処方法について解説します。

施工期間が長い

漆喰外壁の施工には時間がかかります。漆喰が層ごとに塗られ、各層が適切に乾燥する必要があるためです。

一般的な塗料や他の外壁材と比較すると、漆喰は乾燥に時間を要し、施工期間が長引く傾向にあります。この長い施工期間は、工程のスケジュールに影響を与え、場合によってはコスト増加にもつながります。

施工費用が高額

漆喰外壁の施工費用は、その手間と技術を要する施工方法に起因して高額になりがちです。専門の職人による手作業が必要とされ、材料費だけでなく人件費も他の外壁材に比べて高くなります。また、前述した手作業による長い施工期間が費用を押し上げる一因となります。

汚れが目立つ

漆喰はその自然な白さが魅力の一つですが、この白さが逆に汚れを目立たせることがあります。特に雨水による汚れや、都市部のススなどが白い外壁に付着しやすく、定期的な清掃やメンテナンスが必要です。

汚れが目立った場合は、専用のクリーナーで優しく洗い流すことが推奨されます。

ひび割れしやすい

漆喰外壁は時間とともに硬化し続ける性質がありますが、これが原因でひび割れが起こりやすくなります。特に急激な温度変化や建物の沈下などが発生するとストレスが加わってしまうため、ひび割れが生じるリスクは避けられません。

ひび割れを防ぐためには、適切な下地処理と施工が必須です。また、発生したひび割れは早期に補修する必要があります。

施工には技術が必要

漆喰外壁の施工には高度な技術と経験が必要です。適切な施工をしなければ、外壁の仕上がりにムラが生じたり、長期的な耐久性に問題が出たりすることがあります。

そのため、信頼できる専門の職人に依頼するようにしましょう。適当な職人が施工すると、後に大きなコストでの修正が必要になる場合があります。

漆喰外壁の費用相場

漆喰外壁の費用相場について、これから施工を検討している方には気になる情報でしょう。ここでは、新築およびリフォーム時の概算を紹介します。

新築の場合

新築で漆喰外壁を採用する場合、一般的な家のサイズに基づいた費用相場は、30坪程度の住宅で約60万円~75万円となります。これは、1平方メートルあたり約6,000円~7,500円に相当します。

漆喰の施工には専門的な技術が必要であり、その質感や耐久性を考慮すると初期投資は高めですが、その価値は十分にあります。

リフォームの場合

リフォームで漆喰外壁に変更する際の費用相場は、施工方法によって異なります。既存の外壁に上塗りする場合の費用は1平方メートルあたり約3,000円~4,000円、既存の外壁を撤去してから新たに漆喰を塗り直す場合は約5,000円~7,000円が相場とされています。

リフォームの場合、既存の状態や必要な下地処理の程度によって費用が変動するため、具体的な見積もりを取ることが重要です。漆喰外壁は、その美しい見た目と自然素材ならではの機能性(調湿や防カビなど)により、長期的なコストパフォーマンスや住環境の質の向上に欠かせません。初期投資は高いものの、長い目で見るとその価値は非常に高くなります。

漆喰外壁を長持ちさせるためには

漆喰外壁は、その天然素材の美しさと環境にやさしい特性で、多くの建築物に採用されています。しかし、その美しさを長期間保つためには、適切なメンテナンスが不可欠です。ここでは、漆喰外壁を長持ちさせるためのメンテナンスのポイントと、避けるべき行為について詳しく解説します。

定期的なメンテナンスを行う

漆喰外壁の耐用年数を延ばすためには、定期的なメンテナンスが必須です。多くの人が耐用年数の長さに安心して放置しがちですが、これは大きな誤解です。

実際には、5年~10年ごとの点検を推奨し、必要に応じてクリーニングや小さな補修を行わなければなりません。他の外壁材料と比較しても、漆喰はメンテナンスが比較的容易であり、定期的なケアによってその美しさと機能を長く保つことができます。

劣化が軽いうちに補修を行う

漆喰外壁の劣化は避けられない現象ですが、早期に対処することで大きなダメージを防げます。ひび割れや剥がれなどの兆候が見られたら、すぐに専門家に相談し、適切な補修が重要です。

これらの症状は、通常、外壁が外的要因にさらされた後の数年内に現れ始めます。早期発見と対処により、長期にわたるコストを削減し、外壁の寿命を延ばすことが可能です。

大量の水で洗わない

漆喰外壁の洗浄に大量の水を使用する行為は、劣化を早める原因です。漆喰は基本的に防水機能がないため、水分が浸透しやすく、その結果、脆弱性が高まります。

正しい洗浄方法としては、柔らかいブラシと少量の水を使って優しく洗うことが推奨されます。この方法であれば、漆喰の美観を損ねることなく、劣化のリスクを最小限に抑えることが可能です。

外壁塗装は専用の塗料で行う

漆喰外壁の塗装には、専用の塗料を使用することが重要です。市販の一般的な塗料を使用すると、漆喰の特性に合わない可能性があり、結果として劣化を早めたり、見た目に影響を与えてしまうケースも珍しくありません。

漆喰に適した塗料は、その透湿性や自然な質感を保ちながら、保護機能を提供します。適切な塗料の選択は、漆喰外壁の美しさと耐久性を長期間保つために不可欠です。

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漆喰外壁はこういう人におすすめ

漆喰外壁は、その自然な風合いと環境に優しい特性で、高い評価を受けています。しかし、すべての人に適しているわけではありません。ここでは、特に漆喰外壁がおすすめできる人々の特徴について紹介します。

独特の風合いを求める人

漆喰外壁の最大の魅力の一つは、その独特の風合いです。自然素材から作られる漆喰は、仕上がりのパターンが豊富で、建物に独自の個性を与えられます。粗めの質感から滑らかな仕上がりまで、漆喰はさまざまな表情を持ち、建築家や家主の独創的なビジョンを形にすることも不可能ではありません。

このような特別な外壁を求める人、つまり自分だけの個性的な家に住みたいと考える人にとって、漆喰外壁は理想的な選択肢です。

また、漆喰以外にも、タイルや石材など、独特な仕上げが可能な外壁材がありますが、漆喰の提供する自然で温かみのある質感は、他のどの材料も模倣することが難しい独自の魅力を持っています。

機能性を重視している人

漆喰外壁は見た目だけでなく、その機能性においても多くの利点を持っています。漆喰は自然な素材であるため、優れた透湿性を持ち、室内の湿度を自然に調節することが可能です。これは、特に湿度の高い地域や、健康的な室内環境を重視する人にとって大きなメリットといえます。

また、漆喰は空気中の有害物質を吸収する機能も持っているため、空気汚染などの心配もありません。さらに、漆喰は耐火性にも優れており、火災時の安全性を高める効果もあります。特に機能性を重視している人、つまり健康や安全を第一に考える家づくりを目指す人にとって、漆喰外壁は最適な選択といえるでしょう。

漆喰外壁は、独特の美しさと優れた機能性を兼ね備えているため、個性的な外観を求める人や、健康的で安全な住環境を重視する人におすすめです。漆喰の特性を理解し、自分のライフスタイルや価値観に合った建材を選ぶことで、より豊かで満足度の高い住まいづくりが実現します。

漆喰外壁の特徴を知り、自分に合った外壁材を

漆喰は独特の仕上がりを提供し、室内環境の質を高める透湿性や空気浄化の効果を持ち合わせています。また、その自然由来の素材のおかげで、耐火性や健康に配慮した安全な住まいづくりも可能です。

しかし、美しさと機能性を長期間維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。漆喰外壁も例外ではなく、定期的な点検、適切な清掃、そして時には補修や外壁塗装が必要となります。

外壁選びは、単に見た目の美しさだけでなく、長期的なメンテナンスや機能性を考慮した上での決断が求められます。最終的に、どの外壁材を選ぶかは、それぞれのニーズや好みにより異なりますが、漆喰外壁はその独特の魅力で、多くの人々に愛され続けていくことでしょう。

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