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無機 塗料

無機塗料とは?費用やメリット・デメリットを知ってお得に外壁塗装を

2024.03.06
無機 塗料

外壁塗装について調べているうちに無機塗料が気になった方もいるのではないでしょうか。しかし無機塗料は比較的新しい塗料なのでどんな塗料なのかよく知らない方も多いでしょう。広く使われている有機塗料に比べ、無機塗料にはさまざまなメリットがあります。

しかし、一概に無機塗料の方が優れているとは言えず、無機塗料と有機塗料はそれぞれにメリットデメリットがあります。どのように塗装したいか、何を求めるかなどの希望によって、ご自宅に合った塗装を選ぶ必要があります。この記事では無機塗料がどのようなものかご紹介します。どのような人におすすめかを解説するのでぜひ参考にしてください。

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無機塗料とは?

無機塗料がどのようなものか簡単に知っておくと、無機塗料のメリットやデメリットが理解しやすくなります。広く出回っている有機塗料と何が違うのかを含めて確認しておきましょう。ここからは無機塗料とは何かを簡単に解説します。

無機物を主原料とした塗料

無機塗料はその名の通り無機物を主原料とした塗料です。具体的にはセラミックやケイ素を主な原料としています。一方、有機塗料は有機物、すなわち炭素を含む物質を主原料としています。具体的にはアクリル・ウレタン・シリコンなどです。

塗料の劣化は塗料に含まれる有機物を原因として発生します。そのため、無機物を主成分とする無機塗料の方が耐久性に優れています。とはいえ、無機塗料には有機物も含まれています。無機物だけでは固すぎて塗料として使えないので適度に有機物を混ぜる必要があるからです。

有機物の含有量は塗料によってさまざまで、どれだけ有機物が含まれていたとしても無機物が原料に入っていれば無機塗料を名乗れてしまいます。そのため中には質の悪い無機塗料もあるので注意が必要です。

紫外線で劣化する物質があまり含まれていない塗料

無機塗料は紫外線で劣化する有機物があまり含まれていない塗料です。外壁に塗装した後、塗料の中に含まれる分子が紫外線を浴びると、分子間の結合が切断されて劣化が進みます。どのような分子が結合しているかによって切断のされやすさが異なり、有機物の炭素-炭素結合は紫外線によって特に結合を分解されやすい性質を持っています。

有機塗料に比べ炭素をあまり含まない無機塗料は紫外線で結合を分解されにくく、あまり劣化しません。外壁塗装では紫外線による劣化がなかなか解消できない大きな問題でした。紫外線に強い無機塗料は長年残っていた問題をある程度解消してくれる塗料です。

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無機塗料のメリット

以下のように、無機塗料には有機塗料には無いさまざまなメリットがあります。

  • 不燃性素材のため耐火性に優れる
  • 紫外線や雨に強く耐候性が高い
  • 親水性が高く汚れに強い

ここからはそれぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

不燃性素材のため耐火性に優れる

無機塗料は不燃性素材でできているため、火が燃え移りにくい特徴があります。有機塗料に比べ、燃えやすい炭素を含む有機物の含有量が少ないからです。万が一隣家などから火事が発生しても、無機塗料で外壁を塗装しておけば延焼する可能性を抑えられます。

紫外線や雨に強く耐候性が高い

無機塗料は紫外線や雨に強く天候による劣化が起きにくい塗料です。有機物をあまり含まないので、紫外線によって分子の結合を破壊されにくく、雨によってあまり劣化しません。

そのため、長年に渡って紫外線や雨から外壁を守ってくれます。個々の塗料によって耐用年数に幅はありますが、無機塗料は一般に15年以上外壁を保護できます。

親水性が高く汚れに強い

無機塗料は水に対して親和性が高く、汚れに強いのが長所です。無機物の表面は有機物に比べて水を弾きにくい特徴があります。そのため、汚れが付着しても汚れと塗料の間に雨水などが入り込み、汚れを浮かせて洗い流してくれます。

掃除をしなくても外壁が勝手に汚れを落としてくれる機能を「セルフクリーニング機能」といいます。セルフクリーニング機能がある無機塗料を使用すれば、外壁を掃除する手間を減らせます。

無機塗料のデメリット

以下のように、無機塗料にはデメリットもあります。

  • 施工費用が高くなる
  • 塗膜が硬いためひび割れが起きやすい
  • 再塗装が難しいケースもある

ここからはそれぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。

施工費用が高くなる

無機塗料は価格が高く、施工費用が高額になりがちです。一般的な30坪の一軒家の外壁を塗装する場合、有機塗料を使った塗装の費用相場が約70~100万円なのに対して、無機塗料の費用相場は約110~140万円です。

無機塗料は有機塗料よりも長持ちするので塗り直しの頻度を抑えられますが、1度の施工費用が高額なので負担に感じる方もいるでしょう。しかし、1年あたりの費用で見ればコストパフォーマンスが良い塗料でもあります。無機塗料を使うかどうかは長い目で見て検討してみてください。

塗膜が硬いためひび割れが起きやすい

無機塗料は硬い無機物を主成分としているため、塗膜が硬く、ひび割れが起きやすい短所があります。有機塗料のように柔らかい塗膜にならないのであまり伸びません。そのため、家が揺れたときに塗膜が伸び切らず、ひび割れてしまいます。

実は地震が起きなくても家は常に小さく揺れているため、大きな地震がなくても塗装にひび割れができる可能性はあります。無機塗料の中には比較的ひび割れしにくい弾性の強い無機塗料もあるので、ひび割れが気になるのであれば塗装のプロに相談してみるとよいでしょう。

再塗装が難しいケースも

無機塗料で塗装すると再塗装が難しいケースもあります。無機塗料は汚れに強いため、上に新しい塗料を塗ってもなかなか密着せず、塗料が早い段階で剥がれてしまう場合があるからです。

無機塗料で塗装してから10年以上経ち、塗膜の劣化がある程度進まなければ再塗装できません。しかし、劣化の進み具合によっては10年経っても再塗装できないケースもあります。再塗装できるかどうかは塗装のプロが正確に見極める必要があるため、気になる場合には早めにプロに相談してみましょう。

無機塗料で外壁塗装をした際の費用相場

無機塗料は有機塗料に比べて塗装費用が高いので、費用相場が気になる方も多いでしょう。ここからは無機塗料で塗装する場合の費用について他の塗料とも比較しつつ徹底解説します。無機塗料は長持ちする塗料なので、ぜひ初期費用だけでなく長い目で見たときのコストパフォーマンスにも着目して確認してみてください。

平米単価は4,000円~5,500円

無機塗料の平米単価は約4,000円~5,500円です。詳しい比較は後述しますが、無機塗料の平米単価は有機塗料などの他の塗料と比べて高額です。

しかし、1年あたりの平米単価に直すと、他の塗料との差は縮まります。無機塗料は一般に15年以上持つので、1年あたりの平米単価で見ると約267円~367円です。一方最も相場が安く、寿命が短いアクリル塗料の1年あたりの平米単価は約250円~300円です。無機塗料は初期費用が高い塗料ですが、1年あたりの費用に直すとコストパフォーマンスの良い塗料といえます。

一般的な家の場合、110万円

30坪ほどの一般的なサイズの家で無機塗料を使って塗装した場合の費用相場は以下の通りです。

外壁のみ 約110~140万円
屋根のみ 約80~90万円
全塗装  約140~170万円

外壁塗装には塗装作業以外にも仮設足場の設置や高圧洗浄、その他付帯工事が必要なので上記の金額となっています。業者と使う塗料によって価格は変動しますので、あくまで目安として参考にしてください。

他の塗料との比較

無機塗料と他の塗料を比較した表は以下の通りです。塗装金額は30坪の家の外壁のみを塗装した場合で計算しています。

塗料の名称 平米単価 塗装金額 耐用年数
アクリル塗料 1,000~2,000円 70~85万円 4~7年
ウレタン塗料 1,500~2,500円 77~92万円 6~10年
シリコン塗料 2,000~3,500円 85~106万円 8~10年
フッ素塗料 3,000~5,000円 100~130万円 15~20年
光触媒塗料 3,500~5,000円 106~130万円 10~15年
無機塗料 4,000~5,500円 110~140万円 15~25年

塗装金額に直すと平米金額から想像されるよりも金額に差がつかないことが分かります。塗装金額には塗料代とは関係のない人件費やその他の費用が含まれているからです。さらに塗装金額を耐用年数で割って1年あたりの金額にすれば耐用年数の長い塗料の方が安くつきます。

そのため、長い目で見ると塗料自体の価格は高くても耐用年数の長い塗料の方がコストパフォーマンスに優れています。

以下、それぞれの塗料のメリット・デメリットを簡単に紹介します。

アクリル塗料のメリット・デメリット

アクリル塗料はDIYでもよく使われる扱いやすい塗料で、専門的な技術がなくてもある程度塗りやすいのがメリットです。商品のバリエーションが豊富で価格が安いので入手もしやすいでしょう。一方、対候性には劣り、耐用年数が短いので外壁塗装にはあまり用いられなくなりました。

またひび割れしやすいのもデメリットです。改良が進み、紫外線にある程度強いアクリル塗料も登場していますが、外壁に使うにはまだデメリットの多い塗料です。

ウレタン塗料のメリット・デメリット

ウレタン塗料は施工する場所を選ばないので使いやすく、塗り替えしやすいのが魅力の塗料です。また価格が安いので初期費用は安く済むでしょう。伸びが良い塗料でもあるので現在でも木部などの伸縮しやすい素材に対する塗装に使われています。

その一方で耐候性に劣り耐用年数が短く、汚れが付着しやすいデメリットがあります。

シリコン塗料のメリット・デメリット

シリコン塗料は汚れに強く、光沢を保ちやすいので美観を維持しやすいのが魅力の塗料です。価格と性能のバランスが良いので一般住宅の塗装でポピュラーな塗料となっています。商品となっている塗料の種類が多いので豊富なバリエーションから色選びができるでしょう。

しかし、ウレタン塗料に比べると塗膜が硬いのでひび割れしやすいデメリットもあります。

フッ素塗料のメリット・デメリット

フッ素塗料は対候性が高く、光沢を保ちやすいメリットを持っています。セルフクリーニング機能があり、カビや藻にも強いので、長く美観を保てるのがメリットです。

その一方で重ね塗りに向かず、ひび割れしやすく、ツヤ消しができないデメリットもあります。ツヤのない仕上がりを好む方は他の塗料を使った方がよいでしょう。

光触媒塗料のメリット・デメリット

光触媒塗料は光を浴びることによって化学反応を促進する物質が含まれた塗料です。セルフクリーニング機能があるので汚れにくく、長い耐用年数を持ちます。また、光によって活性酸素を発生させ、空気を綺麗にする機能もあります。

しかし、光を浴びないと化学反応を促進させるのが難しいので、日陰などの場所では長所を活かしにくい塗料です。またひび割れしやすいデメリットもあります。

無機塗料で塗装する際の注意点

無機塗料での塗装を検討しているならいくつか注意点があります。以下でご紹介する注意点はご自宅に適切な塗料を選び、トラブルを防ぐために重要なポイントなので確認してみてください。ここからは無機塗料で塗装する際の注意点を詳しく解説します。

築年数が経過している家ではコスパが悪い

無機塗料は築年数が経過している家ではややコストパフォーマンスが悪い塗料です。耐用年数が長さが無機塗料の大きな魅力だからです。

古い家で家自体の劣化が進んでいる状態だと、無機塗料で塗装しても家の方が先に修繕・建て替えなどが必要な状態になってしまいます。築年数が浅い家の方が無機塗料のポテンシャルを十分に活かせるでしょう。

相性の悪い素材がある

無機塗料には相性の悪い素材があります。塗膜が硬くひび割れしやすい塗料なので、あまり伸び縮みやひび割れしない素材と相性が良く、木のような伸縮しやすい素材への塗装は向いていません。

そのため基本的に木などの相性の悪い素材に無機塗料は使用しません。どうしても無機塗料を使いたい場合は、弾性の強い無機塗料で対応できそうか調べる必要があります。気になる場合はプロに無機塗料で塗装できるか問い合わせてみましょう。

性能を維持するための清掃

無機塗料はセルフクリーニング機能があるので放っておいても汚れが落ちやすいですが、美観を保つためには定期的に清掃を行うのがおすすめです。普段の清掃はごく簡単なもので構いません。

清掃する際にはまず水を流してみて、汚れが落ちない部分を外壁用洗浄剤や柔らかいスポンジで清掃するのがおすすめです。その際、研磨剤が入った洗浄剤を使用したり、硬いものでこすったりすると塗膜が落ちてしまうので注意してください。

無機塗料がおすすめなのはどういう人?

無機塗料はメリット・デメリットともにある塗料なので、無機塗料がご自宅に使う塗料として合っているのか検討する必要があります。無機塗料がマッチするかは外壁へのご希望やご自宅の環境などからある程度分かります。ここからは無機塗料がどのような方におすすめか紹介します。

美観を長く維持したい人

無機塗料は美観を長く維持したい人におすすめです。無機塗料は耐用年数が長く、セルフクリーニング機能があるので、再塗装や清掃の手間をあまりかけなくても美しい外観を保てます。外壁の美観は家の印象に大きな影響を与えるのできちんとお手入れしたいところです。しかし、こまめなお手入れを続けるのも負担が大きいでしょう。

無機塗料は確かに初期費用が高い塗料ですが、これから先の手間を省きながらご自宅をきれいに保ってくれます。後々の美観や手間を考慮するならば、無機塗料は検討の価値があります。

外壁が汚れやすい環境の家に住んでいる人

カビ・粉塵などで外壁が汚れやすい環境の家に住んでいる方は、無機塗料の検討をおすすめします。無機塗料はカビに強く、親水性が高いので粉塵が付着しても雨などで洗い流せます。湿った地域だとカビやコケへの対処が大変ですし、大通りに面した場所は粉塵で外壁が汚れやすいため困っている方もいるでしょう。無機塗料はそうした環境の問題をある程度解消できます。

外壁が汚れやすい環境だと清掃に手間がかかりますが、かといって放っておくわけにもいきません。外壁を無機塗料で塗装しておけば日々の清掃の強い味方になってくれるはずです。

メンテナンスを少なく済ませたい人

無機塗料はメンテナンスを少なく済ませたい方にもおすすめです。外壁塗装は依頼する方にとっても大きな負担となります。業者や塗装の検討にも時間がかかりますし、塗装作業自体もご自宅にとって一大イベントです。外壁の塗り替えを楽しみにする一方で、あまり頻繁に行いたくない方も多いでしょう。

無機塗料なら15年以上の耐用年数があるので、頻繁な外壁塗装は必要ありません。外壁塗装を負担に感じている方にはおすすめの選択肢です。

無機塗料が気になった方は塗装のプロへ相談を

今回は無機塗料について解説してきました。無機塗料は長持ちし、火や汚れにも強い塗料です。価格は高いですが、長期的なコストパフォーマンスは良く、美観を長く保ちたい方や清掃・メンテナンスの手間を省きたい方に向いています。

建材との相性によっては無機塗料を使うのが難しい場合もあるので、実際に外壁塗装で無機塗料を使うかどうかはプロの意見を取り入れて決めるのがおすすめです。プロならご自宅の外壁を見て、本当に無機塗料が合っているかを判断できます。まずは自宅の外壁塗装に無機塗料を使いたい旨をプロに相談してみましょう。

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