外壁塗装を行うタイミング
外壁塗装を行うタイミングについて、新築の場合とそれ以降の場合に分けて解説します。最適なタイミングを見極めるためにも、まずは耐用年数の目安を押さえておきましょう。
最初の塗装は築10年が目安
一般的には築10年を迎えたタイミングで行うことが勧められています。塗料の耐用年数は、塗料の種類や品質、塗装の方法、気候条件などによりますが、約10年とされています。耐用年数を超えてしまうと、塗料の効果が薄れ、外壁が直接さらされてしまうようになります。
また、劣化は時間とともに進行してしまうため完全に止めることはできません。さらに、日光や雨風にさらされると、外壁の色あせやひび割れなどの劣化の原因になります。したがって、築10年もしくは、劣化がみられるタイミングで塗装すると、建物の寿命を延ばすことが可能です。
以降は使用塗料に合わせて点検を行う
2回目以降のタイミングは、使用した塗料によって変化します。特に耐用年数は塗料のグレードに左右されるため、どの程度の塗料を使うのか慎重に判断しなければなりません。
具体的には、一般的に使用されるウレタン塗料の耐用年数が約7年、シリコン塗料が約10年、フッ素塗料が約12年、無機塗料が約20年とされています。しかし、雨漏りやひび割れ、塗膜の剥がれなどが見られた場合は、すぐに専門家に相談するようにしましょう。
塗料の耐用年数と劣化に注意して、適切なタイミングで補修を行っていけば家を長持ちさせることにつながります。
外壁塗装の費用相場
続いて、外壁塗装の費用相場を紹介します。坪数や塗料の種類などで費用相場も異なるため、どのような塗装をしたいのか想定しながらチェックしていきましょう。
外壁塗装の面積別の費用相場
一般的に、延床面積の約1.5倍が外壁の塗装面積となります。これは、家の形状や窓の面積などにより変動するため、大まかな目安として活用しましょう。
以下は、20〜60坪の外壁塗装の相場をまとめたものです。
延床面積 | 塗装面積 | 相場 |
---|---|---|
20坪 | 30坪 | 40~90万円 |
30坪 | 45坪 | 60~100万円 |
40坪 | 60坪 | 80~130万円 |
50坪 | 75坪 | 100~160万円 |
60坪 | 90坪 | 120~200万円 |
使用する塗料の種類や塗装の難しさ、業者によって費用が異なる点にご注意ください。また、見積もりは無料の場合が多いため、複数の業者に依頼して平均額を調べてみると良いでしょう。
外壁塗装の塗料別の費用相場
外壁塗装の価格は、塗料の種類によっても変化します。以下は、外壁塗装の塗料別の費用相場です。
塗料の種類 | 相場/㎡ |
---|---|
ウレタン塗料 | 約1,500~2,500円 |
シリコン塗料 | 約2,500~3,500円 |
フッ素塗料 | 約3,000~4,500円 |
無機塗料 | 約5,500~7,000円 |
具体的な価格については、施工業者や塗料の品質、量などが影響するため、利用を考えている業者の価格を事前に調べておくことをおすすめします
ウレタン塗料の特徴と費用相場
ウレタン塗料は、ウレタン系樹脂が主成分となっている、弾性と密着性を持った塗料です。
加えて、ウレタン塗装は簡単に塗装でき、高級感のある美しい塗膜を作り上げられる特徴を持っています。しかし、耐候性が弱く紫外線などの影響による劣化に弱い点も考慮しなければなりません。
平米単価は、1,500円/㎡〜2,500円/㎡が目安で、一般的な家の大きさとなる30坪の場合にかかる費用相場は約87万円です。耐用年数は7〜10年となっているため、長期的なコストも含めて使用を検討しましょう。
シリコン塗料の特徴と費用相場
シリコン塗料は、アクリルを中心にシリコン樹脂を混ぜて作られており、耐用年数は10〜13年といわれています。汚れにくい材質となっており、種類も豊富にあるのが特徴です。しかし、ひび割れが起きやすく、シリコンの含有量によって耐久性が変化してしまう点に注意しましょう。
費用については、平米単価が約2,500円〜3,500円となっています。30坪の場合の費用相場は、約100万円〜140万円が一般的です。
主流なシリコン塗料としては、日本ペイントの「ファインシリコンフレッシュ」、エスケー化研の「水性セラミシリコン」などが挙げられます。
フッ素塗料の特徴と費用相場
フッ素塗料は、外壁塗装の中でも高い耐久性と耐候性が特徴の塗料です。平米単価は、約3,000〜4,500円となります。30坪の場合の費用相場は、約110〜160万円になります。
主流なフッ素塗料としては、日本ペイントの「ファイン4Fセラミック」や関西ペイントの「セラMフッソ」などが挙げられるでしょう。どれも、耐久性や光沢のある材質で、フッ素塗料ならではの強みが活かされた製品となっています。
しかし、他の塗料と比較すると高額になりがちであり、専門的な塗装技術が必要となるため、確かな技術と施工実績のある信頼できる塗装業者を探しましょう。
無機塗料の特徴と費用相場
無機塗料は、石やガラスといった無機物を主成分とする塗料で、紫外線による劣化に強く、耐候性に優れた特徴を持っています。しかし、無機物だけでは塗料に粘性が出にくく、ものによって耐用年数が5〜25年と大きな開きがある点にご注意ください。
平米単価についてはは、約5,500円〜7,000円が相場となっており、30坪の場合の費用相場は約60〜100万円です。
主流な無機塗料としては、シリコン、ラジカル、ムキの3種類が挙げられます。それぞれ耐候性や低汚染性(セルフクリーニング機能)などの機能を持っています。しかし、今回紹介した塗料の中で、一番費用相場が高額となっているため、コスト面も含めて利用を検討しましょう。
外壁塗装工事に適した季節や気候
続いて、外壁塗装に適した時期について解説します。季節や気候などによって、塗装にかかる時間や難易度なども変化するため、機能性や費用だけでなく、塗装するタイミングも考えることが大切です。
塗装に適した気候とは
外壁塗装に最も適している気候といわれているのが、気温が10℃以上かつ30℃以下で、湿度が85%以下である環境です。塗料をしっかりと乾燥し硬化させるためには、気温と湿度が重要になります。
気温が低すぎると乾燥や硬化に遅れが生じ、気温が高すぎると早く乾燥しすぎてしまい、塗膜が全体に行き渡らなくなってしまうかもしれません。さらに、湿度が高すぎると、塗料が乾燥しづらくなってしまい、十分な塗膜ができなくなる可能性もあります。
したがって、気候を無視して塗装してしまうと、早期劣化を引き起こすリスクが高まるため、適温適湿を意識しましょう。
最適なのは春や秋
外壁塗装のベストシーズンは、春(4月、5月、6月)と秋(9月、10月、11月)といわれています。春と秋は塗装に適した気温と湿度になりやすいため、塗装を推奨している塗装業者も少なくありません。
それでは、それぞれの季節の特徴を確認してみましょう。
- 春
- 気温・湿度ともに安定しやすい。しかし、春雨前線の影響で雨の日が多くなりがち。
- 夏
- 晴れの日が多い。しかし、台風・ゲリラ豪雨が通過する可能性があると同時に、30℃を超える日も多くなる。
- 秋
- 春と同じく、気温と湿度が安定しやすい。しかし、秋雨前線・台風などを考慮する必要がある。
- 冬
- 降雪地域以外は湿度が低くなりやすい。しかし、凍結・降雪の影響を受ける。
同じ季節でも地域によって気候が異なる場合もあるため、天気予報をチェックしながら、できるだけ塗装のしやすいタイミングを狙いましょう。
梅雨や冬でもメリットがある場合が
梅雨や冬は外壁塗装に不向きな時期とされていますが、それぞれの時期には以下のようなメリットも存在します。
- 梅雨
- 他の季節に比べて塗装業者の予約が取りやすく、塗装業者が集客のために割引や特典を用意しているケースがある。
- 冬
- 降雪のない地域では、湿度が低く、乾燥した状態で塗装作業が行える。また、冬においても業者の予約が取りやすく、割引や特典が用意されるケースもある。
梅雨の場合は、雨の日に施工が行えない点と湿度が高く乾燥しにくくなってしまう点に注意が必要です。また、冬の場合は気温が低すぎて塗料が硬化しにくくなったり、しっかりと乾燥しなくなったりする可能性があります。
外壁塗装を検討すべき劣化症状
以下は、外壁塗装を検討すべき劣化症状を5段階評価したものです。
外壁の色褪せ | ★☆☆☆☆ |
カビや苔、藻の発生 | ★★☆☆☆ |
塗装面のチョーキング | ★★★☆☆ |
塗膜の浮きや剥がれ | ★★★★☆ |
外壁のひび割れ | ★★★★★ |
目地コーキングの痩せやひび割れ | ★★★★★ |
それぞれの進行度や状況によって危険度も変化するため、以下で紹介する症状ごとの特徴や対策方法を参考に外壁塗装のタイミングを見極めましょう。
外壁の色褪せ
外壁の色褪せは、紫外線、雨風、温度変化などが原因で発生します。中でも、紫外線は塗料の色褪せを早めます。一般的に、新築では5〜10年で色褪せが発生するケースがほとんどです。
色褪せが起きた状態では、美観を損ねるだけでなく、壁材の劣化や、結露によるカビの発生や断熱性能の低下などを警戒しなければなりません。放っておけば住宅全体の問題につながるため、早めの対策を取ることが重要です。
したがって、専門家に壁の状態を確認してもらったり、定期的なメンテナンスをしたりして、外壁の寿命を延ばすように心がけましょう。
カビや苔、藻の発生
外壁のカビ、苔、藻は、風通しが悪く湿度が高い場所で発生しやすい特徴を持っています。したがって、雨水や湿気が壁に長時間溜まってしまうと発生しやすくなります。特に、新築後2〜3年目に発生しやすいため、点検するようにしましょう。
カビ、苔、藻があると見た目も悪くなり、壁材の劣化を進行させやすくなるため、建物の寿命を縮める原因にもなりえます。最悪の場合、修繕費用の増大や、住宅の価値を下げてしまう可能性があることを忘れてはいけません。
適切な洗浄方法と防藻・防カビ剤を使用するなどの定期的なメンテナンスを心がけていれば、最悪の事態を引き起こさずに済みます。
塗装面のチョーキング
塗装面チョーキングとは、塗装が劣化して粉状になってしまうことを指します。色褪せと同じように、紫外線や雨風、温度変化などによる、塗料の劣化によって発生します。具体的には、白い粉が手についてしまう症状がチョーキングです。
症状が出てしまった場合は、まずチョーキング箇所を洗浄し、旧塗膜の除去をしなければなりません。その後、新しく塗装することで外壁の保護をしたり、外観を取り戻したりできます。
そのままにしておくと、塗装本来の外壁を保護する性能を落としてしまいます。したがって、チョーキングを早期発見できるように、定期的な点検とメンテナンスを忘れないようにしましょう。
塗膜の浮きや剥がれ
外壁の塗膜浮きや剥がれは、塗装の劣化、施工不良、壁材の劣化などによって発生します。特に、新築後5〜10年で見られる傾向があるため、症状が見られる年数が経ったら点検してみると良いでしょう。
浮き、剥がれを放っておくと、壁材の劣化と価値の低下、建物の寿命を縮める可能性があります。また、他の劣化症状と同じように修理代の増大にもつながるため、症状が見られたら早めに対応するようにしましょう。
どんなに頑丈な外壁でも、塗料による保護がなければ劣化も早くなるため、浮きや
剥がれの状況は見逃さないように注意してください。
外壁のひび割れ
外壁のひび割れは、地盤の変動や建物の沈下、材料の収縮や膨張などが原因で発生します。特に、新築後10〜15年になると症状が見られやすくなるため、問題がないか点検するようにしましょう。
ひび割れが広がると、壁内部への雨水の侵入、壁材の劣化、カビの発生、結露による内部構造へのダメージなど、建物全体に影響を及ぼします。ひび割れの危険度は極めて高いため、どんなに小さなものでも早めの補修をするようにしてください。
目地コーキングの痩せやひび割れ
外壁の目地コーキングは、建物の保護と美観を守るための大切な役割を持っています。しかし、コーキングも時間が経てば劣化するため、メンテナンスは必ずしなければなりません。原因はコーキングが雨風や紫外線などの影響を受け硬くなることで、症状としてはひび割れ、剥がれ、色褪せなどが発生します。
コーキングに不備があったり、症状を放置したりすると、水漏れや結露が増え、建物の内部へダメージが浸透してしまうようになります。したがって、定期的にコーキングの張り替えを行って効果が持続できる環境を維持していきましょう。
外壁塗装をお得に行う7つのポイント
外壁塗装をお得に行うためには、以下7つのポイントを押さえることが大切です。
- 劣化に気づいたら適切なメンテナンスを行う
- 塗料を選ぶ時は性能にも着目する
- 塗装は屋根と一緒に行う
- 複数の業者で相見積もりを行う
- 助成金や補助金を利用する
- 火災保険が使用できるケースがある
- リフォームローンを組んで施工する
それでは、それぞれがどのようにお得になるのか具体的な内容を見ていきましょう。
劣化に気づいたら適切なメンテナンスを行う
劣化症状を放置すると、以下のようなデメリットがあります。
- 構造的な問題
- 外壁の劣化が進むと雨水が侵入しやすくなり、建物の骨組みに影響を及ぼしてしまう。構造的な問題は修復費用が高額になるだけでなく、建物の寿命を縮める可能性を大きくする。
- 見た目の悪化
- 外壁の色褪せや剥がれは建物全体の印象を大きく下げてしまう。特に事業所や賃貸物件の場合、価値を下げる要因となる。
定期的なメンテナンスを行えば上記の問題を未然に防ぐことも可能です。例えば、劣化を初期の段階で抑えられたり、綺麗な状態を保ったりできるため、建物の価値を下げずにすみます。
塗料を選ぶときは性能にも着目する
安さだけで外壁の塗料を選ぶと、以下のようなデメリットがあります。
- メンテナンスサイクルの短縮
- 安価な塗料ほど耐久性が低くなってしまうため、メンテナンスが必要な頻度が増えて費用もかさんでしまう。
- 品質の低下
- 基本的に品質も落ちてしまうため、剥がれや色褪せを早め外壁へのダメージも蓄積しやすく、大きな修理が必要になってしまう可能性がある。
以上のようなことが発生するため、耐久性もあり防水性や防カビ性に優れた高品質な塗料を選ぶことをおすすめします。また、初期費用が高くなってしまっても長期的に見ればメンテナンスの頻度が減少し、ランニングコストを抑えることが可能です。
加えて、地域の気候条件に合った塗料にするのも忘れてはいけません。例えば、雨が多く降る地域では防水性の高い塗料が向いています。
塗装は屋根と一緒に行う
外壁塗装と屋根塗装を一緒に行うことのメリットは、主に以下の通りです。
- 足場設置費用の節約
- 外壁塗装と屋根塗装を別々に行うと、それぞれで足場を設置しなければならない。しかし、一緒に行うことで、足場設置にかかる費用を1回分に抑えられる。
- 作業効率の向上
- 外壁と屋根を同時に塗装することで、準備や作業の手間を省けるようになるため、作業費や作業にかかる時間を減少させられる。
- 塗装の一貫性
- 外壁と屋根を同じタイミングで塗装できるため、色の一貫性を保てると同時に、建物全体の見た目を向上させる効果を持つ。
以上のように、コストと時間の節約と同時に建物の美観の向上に効果のある屋根と外壁の同時塗装は、お得な方法になります。
複数の業者で相見積もりを行う
外壁塗装をお得にするためには、複数の業者で相見積もりを行うことも重要です。同じ内容であっても各業者が提供するサービスや設定価格は異なります。
したがって、ひとつの業者だけの見積もりで済ませようとすると、適正価格であるかどうか判断できません。しかし、複数の業者で相見積もりができれば、それぞれの価格を比較できます。
また、サービスの充実度や価格設定の基準が見えてくるため、自身に合ったサービスと予算にあった塗装を依頼しやすくなります。
助成金や補助金を利用する
国や地方自治体が提供する助成金制度を活用するのも、費用を安く抑えるのに有効的な手段です。一定の条件を満たす必要がありますが、許可が得られれば費用の一部を補助してもらえます。
以下は東京と大阪で提供されているまたは、されていた助成金制度の例です。
- 東京都品川区の「住宅改善工事助成事業」
- 遮熱性塗料を用いた塗装工事などの「エコ住宅改修」対象の助成金制度。工事費用の10%(上限20万円)が助成される。
- 大阪府摂津市の「住宅リフォーム補助金」(現在は受付終了中)
- 子世帯または親等が、新たに同居・近居するために、既存住宅のリフォーム工事を行った世帯を対象とした補助金。工事費用の50%(上限25万円)が補助される。
制度によって申請条件や手続きが異なるため、詳細は各自治体に問い合わせたり、ウェブサイトで確認したりするようにしましょう。
火災保険が使用できるケースがある
外壁塗装に火災保険を利用して費用を抑えることは可能ですが、以下のような条件下でのみ認められます。
- 災害による損害
- 外壁塗装が必要になった理由が風災等による損害であること
- 申請期限
- 被災から3年以内に申請を行わなければならない
- 免責金額超過
- 損害の補修にかかる費用が火災保険の免責金額を超えること
- 免責金額超過
- 損害の補修にかかる費用が火災保険の免責金額を超えること
- 注意点
- 経年劣化:経年劣化による外壁の劣化や損傷は火災保険の適用外
施工不良:外壁の破損の原因が施工不良の場合も火災保険の適用外
火災保険が適用できるかどうかの確認方法は、該当する保険を提供している保険会社に相談することが確実です。
リフォームローンを組んで施工する
リフォームローンを使用して外壁塗装を行うことで、急な出費に悩まされることがなく適切なタイミングでメンテナンスを行えます。
リフォームローンの効果
- 支払いの分散
- 現金負担の軽減リフォームローンの利用で、一度に支払う金額を抑えられるため、現金の支払いによる負担を分散できる。
- 税制上の優遇
- リフォームローンの利息は、一定の条件下を満たしていれば、税金の控除対象となる。控除が受けられれば、税金の負担を和らげられる。
- 予算に合わせた計画を立てやすい
- ローンを組むことで、予算に合わせた長期的なリフォーム計画が立てられるようになる。
長期的に見てコストを抑えられるケース
リフォームローンの総額が増えてしまいますが、以下のようなケースであれば、長期的に見てコストを抑えられます。
- 高品質な材料の使用
- 初期費用を抑えつつ、高品質な塗料や材料を使用できる。結果的に塗装の寿命が延び、塗り替えの頻度も減少するため、コストを抑えられるようになる。
- 専門的な施工
- ローンを利用することで、専門的な施工ができるようになる。結果的に専門技術を持った業者に依頼することになるため、施工不良やミスによる再施工が避けられる。
以上が長期的なコストを抑えられるケースです。しかし、ローンは借金の一部でもあるため、支払いに無理がないように計画的に利用しなければなりません。
外壁塗装を行う際に気をつけたいこと
最後に、外壁塗装を行う際の気をつけるべきポイントを紹介します。建物を長持ちさせるためにも適切な塗装を心がけましょう。
色選びは慎重に
- 周囲の環境
- 近隣の家や自然環境の色調を考慮して、できるだけ調和のとれた色にすることがおすすめ。
- 耐候性
- 暗い色は日光を吸収しやすく熱もこもりやすいため、塗料の劣化を早める可能性がある。反面、明るい色の方が反射率は高く遮熱効果も得られるため、耐久性が向上するケースもある。
- 個人の好み
- 自分が長く見る色でもあるため、好みに合った色を選ぶのも大切。また、同居者がいる場合は、全員が住みづらく感じないように相談しながら色を決めるのがおすすめ。
DIYでの外壁塗装は非推奨
DIYでの外壁塗装は、一見すると費用節約になる可能性もありますが、以下のような点に注意が必要です。
- 危険性
- 外壁塗装は高所作業も必要となるため、足場なども含めた適切な安全装備や設備が必要。正しい知識と経験がなければ、転落を始めとした事故が起きる危険性を伴う。
- 技術
- 塗装を完璧に行うためには、専門的な技術が必要。塗料の選択、下地処理、塗り方など、専門知識がなければ逆に品質を下げてしまう。
- 工期
- 作業に慣れていない素人が塗装を行うと、施工が長期間になってしまう可能性が高い。プロであれば効率的な作業の順番や、塗料が乾いたり硬化したりするタイミングなどを熟知している。
以上のような注意点があるため、DIYでの外壁塗装は非推奨です。安全で、品質の高い仕上がりを実現するには、プロに依頼することをおすすめします。
金額だけを見て塗料や業者を選ばない
金額だけを見て塗料や業者を選ぶのは危険です。費用を節約できるように思えますが、品質も低くなるため、長期的に見ると大規模な修理が必要になったり、安全上の問題を引き起こしたりする可能性があります。
したがって、以下のポイントを考慮しながら塗料や業者を選ぶことをおすすめします。
- 評判と信頼性
- 口コミや評価をチェックし、信頼できるかどうか確認するのが重要。特に、利用者の意見は業者の品質と信頼性を判断するための指標になる。
- 見積もり
- 複数の業者から見積もりを取得し、それぞれのサービスや製品を比較する。ただ安さを求めるのではなく、長期的に見た品質とコストのバランスを考慮することが重要。
- 保証
- 良質な業者は、施工に対する保証を提供するのがほとんど。保証の内容は業者によって異なる場合もあるため、納得のいく保証が受けられる業者を選ぶのも大切。
外壁塗装の重要性を理解して賢く施工しましょう
外壁塗装は、日光や雨風による劣化から外壁を守る重要な役割を持っています。また、色褪せやひび割れなどを補修した部分をきれいな状態に戻せるため、美観を保つのにも効果的です。
しかし、塗装にも耐用年数があるため、定期的なメンテナンスをしていかなければなりません。さらに、塗料の種類によって耐久性や性能に違いがあるため、周りの環境や状況に合わせた塗料を選択する必要があります。加えて、目先の安さではなく、メンテナンスの頻度や塗装業者の保証など、長期的なコストも含めて考えるのが大切です。
適切な塗料選びはもちろん、コストパフォーマンスに優れた信頼できる業者を選ぶことは、お得な外壁塗装を実現するためにも欠かせません。