そこで本記事では、ヒゲ脱毛を始めてどれくらいで自己処理が楽になるのか、またツルツルを目指す場合に必要な施術回数の目安について解説します。
ヒゲ脱毛の完了目安は何回？
ヒゲに限らず、脱毛は1回の施術ですぐにツルツルになるわけではありません。十分な効果を得るには複数回の施術が必要です。 とはいえ、「どのくらいの回数で効果を実感し始めるのか」「自己処理が不要になるのは何回目なのか」など、回数の目安が気になる人も多いのではないでしょうか？
脱毛が完了するまでの回数は、脱毛方法（美容脱毛・医療脱毛）や照射方式（熱破壊式・蓄熱式）だけでなく、もともとの毛の濃さや毛周期、理想とする仕上がり（どこまで脱毛したいか）なども影響するため個人差が大きく、一概に「〇回で完了する」とは言い切れません。そのため、ここでは一般的に目安とされる施術回数を「光脱毛」と「医療レーザー脱毛」を例にご紹介します。
なお、ヒゲをすべてなくすのではなく、毛量を調整したり、形を整えるデザイン脱毛を希望する場合は、希望する形（デザイン）によって必要な回数が異なります。 施術前にサロンやクリニックでしっかり相談するとよいでしょう。
光脱毛の場合
美容脱毛の中でも主流な方法である「光脱毛（フラッシュ脱毛）」では、照射を重ねることで少しずつ毛が細くなり、生えるスピードも遅くなっていくのが特徴です。ただし、ヒゲは濃く根深いため、効果を実感するまでにはある程度の回数が必要になります。光脱毛でヒゲ脱毛をした場合の回数の目安は以下の通りです。
効果を実感しはじめる回数
5～10回程度の施術を受けることで、ヒゲが生えるスピードが遅くなったり、少しずつ毛が細くなったりするのを感じる人が多いです。この段階では、まだ自己処理の頻度が大きく減るわけではありませんが、少しずつヒゲの変化を実感することができるでしょう。
自己処理が楽になる回数
10～15回程度の施術を受けると、ヒゲがまばらになり、毎日のヒゲ剃りがぐっと楽になったと感じる人が増えてきます。この頃には、生えるスピードもさらに遅くなり、ヒゲの量も明らかに減ってくるため、自己処理の頻度も徐々に少なくなっていくでしょう。
ツルツルを目指す場合
光脱毛ではツルツルになるまでには時間がかかり、20回以上の施術が必要になる場合が多いです。特に口周りやアゴなどのヒゲが濃い部分は、他の部位よりも時間がかかるため、さらに回数が必要になることもあります。
光脱毛は一時的な抑毛や減毛を目的としているため、「完全にツルツルにしたい」という場合は、より高出力で脱毛効果の高い医療レーザー脱毛を検討するのも一つの選択肢です。
医療レーザー脱毛の場合
医療脱毛には主にレーザー脱毛とニードル脱毛がありますが、ここではレーザー脱毛の回数について紹介します。医療レーザー脱毛は、毛乳頭や毛母細胞、バルジ領域など、発毛に関わる組織にダメージを与えて破壊し、毛の再生を長期間にわたって抑制する方法です。このため、光脱毛と比べて比較的少ない回数で効果を実感しやすくなっています。
効果を実感しはじめる回数
施術を受けてから3〜5回程度でヒゲが薄くなり始め、毛の生えるスピードが遅くなったり、毛質が細くなる変化を感じることが多いです。
自己処理が楽になる回数
5〜8回ほど施術を受けると、ヒゲの生えるペースが落ちてきて、毎日のヒゲ剃りの手間が大きく軽減されるようになります。
ツルツルを目指す場合
8〜10回ほど施術を受けると、ヒゲはかなり薄くなって自己処理がぐっと楽になります。ただし、口周りやアゴなどの特に濃い部分はしぶとく残ることもあり、完全にヒゲをなくしたい場合はさらに回数を重ねる必要があるでしょう。
ヒゲ脱毛に時間がかかるのはなぜ？
脱毛は1回で完了するものではなく、満足のいく効果を得るには複数回の施術が必要です。また、毛の密度や毛根の深さ、メラニン色素の量、肌の状態、使用する脱毛機器などによって必要な回数は異なり、場合によっては目安とされる回数よりも増えることもあります。一般的に、毛が濃い部分は施術回数が多くなる傾向にありますが、その中でもヒゲは脱毛完了までに時間がかかる部位です。なぜヒゲ脱毛は特に時間がかかるのでしょうか？その理由を具体的に見ていきましょう。
毛周期が長い
毛周期とは、毛が生え変わるサイクルのことで、「成長期」→「成長後期」→「退行期」→「休止期」という段階を繰り返しています。部位によってこの周期の長さは異なり、ヒゲの成長期はおよそ4～12ヶ月、退行期・休止期は2～3ヶ月程度です。
脱毛は特に成長期の毛に高い効果を発揮しますが、施術を受ける時点で成長期を迎えている毛は全体の10～20％程度とされています。つまり、1回の施術でアプローチできる毛はごく一部にすぎず、すべての毛にしっかりダメージを与えるには毛周期に合わせて繰り返し施術を受けなければいけません。
しかし、ヒゲは、腕や脚、ワキなどと比べて成長期が長いため、一度抜け落ちた毛が次に生え揃うまでに時間がかかります。その分、施術間隔も長くなり、結果として脱毛が完了するまでにより多くの時間を要するのです。
なお、毛周期には個人差があることに加え、毛1本1本成長のタイミングも異なるため、同じ部位であっても成長期の毛もあれば、退行期や休止期の毛も混ざっている状態になります。見た目ではどの毛が成長期なのかを判断することはできないので、自分の毛周期を正確に把握することは難しいですが、すべての毛に順番にアプローチするには、サロンやクリニックの指示に従い、適切な間隔で施術を受けることが大切です。
密度が高く、毛根が深い
ヒゲは体毛の中でも特に濃く、密度が高いうえに毛根が深いのが特徴です。毛の密度が高いと、光やレーザーが分散しやすく、一度の照射で十分な効果を得にくいため、施術回数が多くなる傾向にあります。また、毛根が深いと光やレーザーが届きにくく、しっかりとダメージを与えるには複数回の施術が必要です。
特に光脱毛で使用されるライトは波長が短く、深い毛根には届きにくいので、効果を実感するまでに時間がかかります。一方で、医療レーザー脱毛の中でも波長の長いヤグレーザーは比較的深い毛根にも届きやすいですが、それでも1回で十分な効果を得るのは難しく、複数回の照射が必要となります。
また、「毛根に届きにくいなら、光やレーザーの出力を上げればいいのでは？」と考える人もいるかもしれませんが、出力を上げすぎると火傷のリスクが高まるため、安全性を考慮しながら適切な出力で施術を行う必要があります。そのため、ヒゲ脱毛は他の部位に比べても施術回数が多くなり、完了までに時間がかかるのです。
脱毛機器によっても必要な回数は変わる
脱毛に使用される機器はさまざまで、照射方式や搭載されているレーザーの種類によって脱毛完了までにかかる時間が異なります。それぞれの特徴は以下の通りです。
【照射方式】
主に「熱破壊式」と「蓄熱式」の2つの照射方式があります。
| ✓熱破壊式
高出力のエネルギーで毛根近くの毛乳頭や毛母細胞にダメージを与えるため、比較的早く効果を実感しやすいです。ただし、痛みが強いことがデメリットとして挙げられます。 ✓蓄熱式 比較的浅い位置にあるバルジ領域をターゲットにした照射方式で、産毛やメラニン色素の薄い毛にも有効です。痛みが少ないというメリットがありますが、効果が現れるまでに時間がかかります。 |
ヒゲは皮膚が薄い場所に生えていることに加え、太くて濃い毛質なので、痛みを感じやすい部位です。そのため、痛みが不安な人には蓄熱式の照射方式が推奨されるケースも少なくありません。その場合、脱毛完了までに時間がかかる可能性があります。
【レーザーの種類】
医療レーザー脱毛で使用されるレーザーは、主に「アレキサンドライトレーザー」「ダイオードレーザー」「ヤグレーザー」の3種類です。
| ✓アレキサンドライトレーザー
太くて濃い毛に効果を発揮しやすいですが、波長が短いため深い毛根には届きにくいことがあります。 ✓ダイオードレーザー 幅広い毛質に対応しやすく、痛みも少ないですが、効果を実感するまでに時間がかかることがあります。 ✓ヤグレーザー 波長が長く、深い毛根にも届きやすいですが、痛みが強くなる傾向があります。 |
ヒゲ脱毛では波長が長いヤグレーザーが推奨されることが多いですが、痛みが強いため、できるだけ痛みを避けたい場合にはアレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーを選択することもあります。その場合、脱毛完了までに時間がかかることもあります。
光脱毛と医療レーザー脱毛、どっちがおすすめ？
ヒゲ脱毛を検討する際、光脱毛と医療レーザー脱毛のどちらが自分に合っているか迷う方も多いでしょう。どちらにもメリットがあり、最終的には自分の希望やライフスタイルに最適な方法を選ぶことが大切です。ここでは、それぞれの特徴とメリットを紹介するので、選択の参考にしてみてください。
光脱毛の特徴と主なメリット
光脱毛は、主にエステやサロンで行われる施術です。以下のようなメリットがあります。
①痛みが少ない
光脱毛は照射パワーが抑えられているため、施術中の痛みが少ないのが特徴です。ヒゲ脱毛は特に痛みを強く感じやすい部位ですが、光脱毛は比較的刺激が少なく、痛みに敏感な方や初めての脱毛を受ける方に適しています。
②挑戦しやすい
光脱毛は、医療レーザー脱毛に比べて1回あたりの施術料金が比較的安価に設定されています。そのため、はじめて脱毛をする人や学生でも気軽に試しやすいです。
③肌に優しい
光脱毛は、肌への負担が少なく、敏感肌の方にも向いています。また、使用される光の種類によってはフォトフェイシャルと同様の効果が得られることもあり、脱毛と同時に美肌効果を期待できる場合もあります。
医療レーザー脱毛の特徴と主なメリット
医療レーザー脱毛は高出力のレーザーを扱うため、医療機関でのみ行われる施術です。以下のようなメリットが挙げられます。
①効果が早く実感できる
医療レーザー脱毛は光脱毛よりも強力なレーザーを使用するため、比較的早い段階で効果を実感できます。
②施術回数が少なくて済む
高出力のレーザーを使用しているため、発毛組織をより効果的に破壊できます。そのため、光脱毛に比べて少ない回数で十分な効果を得ることができます。
③アフターケアの安心感
万が一肌トラブルが発生した場合でも、医師が常駐しているため、迅速な対応を受けることができ、安心して施術を受けることができます。
どちらを選ぶべきか？
光脱毛と医療レーザー脱毛にはそれぞれ異なるメリットがあり、自分の希望やニーズによってどちらが最適かは変わります。例えば、痛みをできるだけ避けたい人や肌への負担を少なくしたい人には光脱毛が適しているでしょう。一方、短期間で確実に脱毛を終わらせたい人には医療レーザー脱毛のほうが満足のいく結果を得られる可能性が高いです。
どちらも施術を重ねることで脱毛効果を実感することはできますが、自分のライフスタイルや希望に合わせて、より最適な方法を選びましょう。
ヒゲ脱毛の完了までの回数には個人差がある
脱毛は、脱毛方法や照射方式、毛質や毛周期などによって進行度が変わるため、「〇回施術を受ければ絶対にこの状態になる」と断言することはできません。また、「自己処理が不要になれば脱毛完了」と考える方もいれば、「毛1本も残さずツルツルになったら完了」と考える方もおり、脱毛の完了基準も人それぞれです。これらの要因により、状況によっては一般的な施術回数よりも多くなるケースもあるため、回数はあくまで目安として考えることが重要です。
「回数が増えるならやめようかな…」と不安に感じる人もいるかもしれませんが、脱毛を終えた多くの人が「もっと早く始めていればよかった」という感想を持っています。脱毛は1度で完了するものではなく、施術を重ねることで徐々に薄くなっていくものです。満足のいく結果を得るために、自分に合った方法で焦らず進めるようにしましょう。
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