ヒゲ脱毛にはヤケドのリスクがある？原因と対処法・未然に防ぐ対策まで徹底解説！

国民生活センターの調査によると、脱毛によるやけど被害が毎年報告されています。そのため、ヒゲ脱毛においても、やけどのリスクが0であるとは言い切れません。しかし、あらかじめヒゲ脱毛のやけどリスクや、万が一の際の対処法を理解しておくことで、落ち着いて対処することができます。また、ヒゲ脱毛前後でやけど対策をしておくだけでも、リスクを大幅に減らすことが可能です。

ヒゲ脱毛を受けたいけど、やけどが怖い…
顔にやけど跡が残ったらどうしよう…

そんな不安を抱えている方に向けて、本記事ではヒゲ脱毛によるやけどのリスク、対処法、予防策について徹底解説していきます！ぜひ最後まで読んでみてください！

1.ヒゲ脱毛でやけどするリスクは？

独立行政法人国民生活センターの調査（※）によると、2012年～2016年の間に、脱毛によるやけどの危害は964件報告されています。そのうち680件が脱毛サロン（美容脱毛）で、284件が脱毛クリニック（医療脱毛）で起きた事例です。

※【調査概要】
調査名：「脱毛施術による危害に関する調査」
調査期間：2012年度～2016年度2月末日
調査対象：全国の消費生活センター等に寄せられた、脱毛施術に関する相談964件
調査方法：全国消費生活情報ネットワークシステム（PIO-NET）

1-1 美容脱毛によるやけどリスク

医療脱毛と比べて出力が弱く安全そうに見える美容脱毛ですが、実は美容脱毛でも正しい知識のもと施術を受けなければやけどを負ってしまいます。

1-2 医療脱毛によるやけどリスク

医療脱毛は、国家資格を持つ医師や看護師などが施術を行うため、比較的安全なイメージがあります。しかし、やけどが起こるケースは0ではありません。実際に、機材の跡が顔に残ってしまった事例もあるようです。

（30歳代/男性）

皮膚科でひげのレーザー脱毛の施術を受けている。4回目までは順調だったが、5回目の施術 を受けた1週間後くらいからほほの赤みが目立つようになり、レーザー光線を照射された部分 が丸くやけどのような状態になってしまった。

施術したクリニックに行くと、医師に、「レーザー機器の調子が悪かったようだ。時間はかかるが痕は絶対残らない」と言われた。 （※）

このように、ヒゲ脱毛は美容脱毛・医療脱毛を問わず、やけどのリスクがある施術です。では、なぜヒゲ脱毛でやけどが発生するのか？ その原因を詳しく見ていきましょう。

※【調査概要】
調査名：「脱毛施術による危害に関する調査」
調査期間：2012年度～2016年度2月末日
調査対象：全国の消費生活センター等に寄せられた、脱毛施術に関する相談964件
調査方法：全国消費生活情報ネットワークシステム（PIO-NET）

2.ヒゲ脱毛でやけどする5つの原因

ここからはヒゲ脱毛でやけどする主な原因を詳しく紹介していきます。

2-1 日焼けした肌

脱毛を受ける際「色が変わるほどの日焼けした肌への照射」は禁忌とされています。ヒゲ脱毛は、基本的に毛の黒い部分（メラニン色素）に光が反応して熱を発生させることで、毛の成長を防ぐ仕組みです。しかし、日焼けした肌は、メラニン色素が増えているため、本来照射するべき部分以外にも負担をかけることになり過剰なダメージを与えます。

最新の脱毛機器は、多少の日焼け肌にも対応していますが、それでも日焼けした肌では、やけどのリスクが高まることに変わりありません。

2-2 脱毛機器の出力パワーが強すぎる

脱毛機器の出力が高い方が、早く効果を実感できることがあります。しかし、出力が高すぎると肌に過剰な熱が加わり、やけどを引き起こす可能性も。脱毛施術では、肌質や施術部分を考慮して出力パワーをコントロールすることが重要です。

もし、施術中に強い痛みを感じた場合は、無理せず調整してもらいましょう。

2-3 施術者の技術力が低い

脱毛は、脱毛機器の性能だけでなく、施術者の知識や技術力にも大きく左右されます。施術者は、肌の状態や体質・毛質を見極め、一人ひとりの肌にあった脱毛機器と照射レベルを選択する必要があります。

例えば、色黒の肌はメラニン色素が多いため、光が毛だけでなく皮膚にも反応しやすくなります。また、太くて濃い毛が密集している部位では熱が強くなり、肌に熱が伝わりやすくなります。さらに、アトピー性皮膚炎や敏感肌の場合は、特に慎重な施術が必要です。

しかし、十分な知識や経験を持っていないと、適切なパワーの調整ができず、やけどの原因につながることがあります。

2-4 薬の服用

特定の薬を服用している場合、やけどのリスクが高まることがあります。例えば、湿布などに良く使用されている消炎鎮痛剤「ケトプロフェン」は、光線過敏症（紫外線や強い光に対して異常に敏感になる状態）を引き起こす可能性があります。

このような薬剤は、市販でも手に入るため、脱毛を受ける前に医師や施術者に相談し、脱毛可能かどうか確認してもらうことが重要です。

2-5 肌のコンディション

肌が乾燥している場合は、バリア機能が低下して、外部からの刺激に敏感になっています。そのため、通常の脱毛出力でも肌トラブルが発生する可能性があります。

また、ニキビや肌荒れがある場合、炎症を悪化させてしまうこともあり、最悪の場合、色素沈着を引き起こすことも。脱毛前には、しっかり保湿を行い、肌のコンディションの良い状態で脱毛してもらうのが大切です。

3.ヒゲ脱毛によるやけど症状とは？

ヒゲ脱毛は、皮膚の内部にやけどを起こす施術です。施術者は、出力を調整することで皮膚表面になるべくやけどを負わせず施術をしますが、それでもやけどは発生します。やけどの深さや症状によって、回復までの期間が異なるので、まずは程度別の主な症状と回復までの目安を見ていきましょう。

症状のレベル	主な症状	回復までの目安
軽度	・軽い赤み ・ヒリヒリ感 ・軽い腫れ	数日以内で回復
中度	・強い赤み ・ヒリヒリ感 ・水ぶくれ ・乾燥・かゆみ	数日～1週間
重度	・強い痛み ・水ぶくれ ・皮膚の剥がれ ・色素沈着	数週間以上 （医師による治療が必要）

※この分類は一般的な目安であり、すべてのケースに当てはまるわけではありません。

3-1 軽度のやけど

軽度のやけどの主な症状は、脱毛直後に起こる通常の反応です。皮膚の表面のみが影響を受けるため、跡が残ることは、ほとんどありません。また、症状も一時的で、数日で通常に戻ります。

3-2 中度のやけど

中度のやけどは、真皮層までダメージが及ぶため、強い赤みやヒリヒリ感、水ぶくれなどの症状が現れるのが特徴です。適切なケアをしないと、色素沈着のリスクが高くなります。

3-3 重度のやけど

重度のやけどは、皮膚の深い部分（皮下組織）にまでダメージが及びます。ただれや皮膚の剥がれが見られる場合は、自己処置をせず、すぐに医療機関を受診しましょう。

4.ヒゲ脱毛でやけどした時の対処法

万が一、ヒゲ脱毛でやけどしてしまった場合は、すぐに適切な対処をしましょう。対応が遅れると症状が悪化したり、色素沈着したりする可能性が高まります。

4-1 すぐにできる応急処置

■患部を冷やす

濡れたタオルや保冷剤をタオルで巻いたものを使って、患部を冷やしましょう。やけど部分を直接冷やすのではなく、周辺を冷やすのがポイント。20分ほど行いましょう。

⚠保冷剤を直接当てるのはNG！
保冷剤をそのままあてると凍傷のリスクがあるので必ずタオルで巻いて使いましょう。適切に冷やす事で、痛みを和らげ炎症の広がりを抑えることができます。

■水ぶくれは潰さない

水ぶくれは、やけどのダメージを修復するための皮膚の防御反応です。潰してしまうと細菌が入り、感染症を引き起こす可能性があるので、できるだけ触らず、そのままの状態を保つことが大切です。もし、自然に潰れてしまった場合は、清潔なガーゼなどで覆うか、ワセリンをつけたラップで保護すると回復が速まります。

■紫外線を避ける

紫外線ダメージを避けましょう。外出時は帽子やマスクで紫外線を防ぎ、刺激を避けることが重要です。

4-2 医療機関やクリニックを受診する

数日経っても、痛みや腫れが引かない場合は、熱傷の可能性があるので、医療機関を早めに受診しましょう。

■医療脱毛クリニックの場合

医療脱毛クリニックならクリニック内で受診することができます。ただし、クリニックによって診察・治療・薬の処方に追加料金がかかることもあるので、有料か無料かは事前に確認しておく必要があります。

■エステサロンの場合

医療機関ではないため受診してもらうことができません。提携のクリニックへ案内されるか、自身でかかりつけの皮膚科を受診しましょう。

色素沈着や傷を残さないようにするためには、迅速な対応が大切です。自己判断できない場合もあるので、気になる症状がある場合は、すぐに専門医に相談してみましょう。

5.万が一、ヒゲ脱毛でやけどしたら返金・通院費の補償はある？

万が一、ヒゲ脱毛でやけどをした場合、クリニックやサロンに対して、返金や治療費を求めることができます。しかし、実際に補償を受けられるかどうかは、契約内容や法律の規定次第です。ここでは補償が受けられるケースや具体的な返金ルールを解説します。

5-1 補償してもらえるケース

■途中解約による返金

ヒゲ脱毛のコース契約をしている途中で、やけどを負い、施術を継続できない場合は「解約手続き」ができる可能性があります。契約期間内であれば、残っている施術料金を返金してもらえます。この返金については、「特定商取引法（特商法）」によって定められています。

但し、全額返金されるケースは少ないようです。

▼特商法による返金ルール

■治療費の補償

やけどによる治療費をクリニックやサロンに請求できる場合もあります。その際、診断書を取得することが重要です。施術が原因でやけどを負ったことを証明するために、皮膚科を受診して診断書を出してもらいましょう。施術を受けたクリニックやサロンに診断書を提出し、交渉することで、治療費の補償を受けられる可能性があります。

■慰謝料の請求

万が一、やけどが重度で色素沈着や跡が残ってしまった場合は、サロンに慰謝料を請求することもできます。実際に、過去の裁判例では脱毛によるやけどの事例で110万の損害補償が認められたケースもあります。

5-2 保証してもらえないケース

■すでに受けた施術料金の返金は難しい

一度施術を受けた分の料金を返金してもらうのは基本的に難しくなります。なぜなら、施術前のカウンセリングでリスクについて説明を受け、同意の上で契約をしているためです。

■軽度の肌トラブル

これらは、脱毛後の通常反応の可能性が多いです。数日で回復することがほとんどであり、医療ミスとは見なされないことが多いため、返金や治療費の請求は難しいでしょう。

5-3 消費者センターへの相談方法

ヒゲ脱毛によるやけどが酷い場合は、一人で悩まず消費者センターへ相談することも大切です。クリニック側の過失かどうか、適切な対応について専門機関に相談できます。

■消費者センターへの相談手順

局番なしの「188」で、近くの消費者センターにつながります。相談は無料ですが、通話料がかかります。相談内容や個人情報など秘密は守られているので安心して相談しましょう。

6.ヒゲ脱毛でやけどを防ぐための対策

ヒゲ脱毛でやけどをしないために、事前準備と適切なスキンケアが重要です。以下の対策を実践し、リスクを最小限に抑えましょう。

6-1 紫外線対策

紫外線を浴びるとメラニン色素が増え、やけどのリスクが上昇します。脱毛期間中は、紫外線対策を徹底しましょう。

6-2 保湿対策

肌が乾燥するとバリア機能が低下し、炎症が起こりやすくなります。脱毛期間中は、入念なスキンケアを心がけましょう。

6-3 肌のコンディションやアレルギー情報を伝える

肌荒れやアレルギーがあると、施術後のリスクが高まります。施術前のカウンセリングでしっかり伝えましょう。

▼伝えるポイント

心配な点は、小さなことでも事前に伝えておくと出力の強さを調整したり、敏感な箇所を避けて施術ができるので、やけどを未然に防ぐ対策にもなります。

6-4 信頼できるクリニックやサロン選び

施術の安全性は、クリニックやサロンの質に大きく左右されます。以下のポイントをチェックし、信頼できる施設を選びましょう。

▼選び方のポイント

ヒゲ脱毛でやけどを防ぐためには、紫外線・保湿・カウンセリング・クリニック選びが重要です。施術前後のスキンケアをしっかり行い、安全に脱毛を受けましょう！

7.肌トラブルに対応してくれるおすすめのクリニック

脱毛施術中の肌トラブルや不安はつきものです。万が一のトラブルに備えるため、迅速かつ適切な対応をしてくれるクリニックを選んでおくと安心です。ここでは、肌トラブルに対応する体制が整っている、信頼できる医療クリニックを3つご紹介します。これらのクリニックは、施術後に何か問題が起こった場合でも、追加費用を心配することなく対応してもらえるので、安心して脱毛を受けることができます。

クリニック名	特徴	保証制度	追加費用	診察・薬代
メンズリゼクリニック	無料保証が充実	万が一の診察・薬代が無料	コース終了まで追加費用なし	無料（麻酔は別料金）
レジーナクリニックオム	完全無料保証	医師が迅速対応	追加費用なし	無料
メンズルシアクリニック	医師の常駐で安心	トラブル時もスムーズ対応	追加費用なし	無料

これらのクリニックでは、脱毛施術を受ける際に万が一の肌トラブルが発生した場合でも、しっかりとサポートしてくれます。診察費や薬代が無料であることや、追加費用が発生しない点は、施術を受ける際の大きな安心材料です。また、専門医が常駐しているため、トラブルがあった場合も迅速で適切な対応を受けることができます。

8.まとめ

「ヒゲ脱毛をしたいけど、やけどが怖い…」そんな気持ちを抱えている方に向けて、本記事では、
ヒゲ脱毛でのやけどのリスク・原因や症状、そして万が一やけどを負った際の対処法について解説してきました。

残念ながら、やけどのリスクはゼロではありません。しかし、適切なクリニック・サロン選びや、事前の準備・アフターケアを徹底することで、安全に施術を受けることができます。
ヒゲ脱毛は、あなたの印象を大きく変え、自信を持つための一歩となります。大切なのは、正しい知識を持ってリスクをしっかり管理し、自分に最適な方法で施術を受けることです。快適で安心できるヒゲ脱毛ライフを手に入れるために、まずはしっかりと情報を集め、準備を整えましょう！