「官公庁って派遣の仕事はあるの?」
「官公庁派遣って企業への派遣と何が違うの?」
など、官公庁派遣に興味を持っている人のなかには、このような疑問を感じていることもあるでしょう。
市役所(区役所)をはじめとする公的機関ということもあり、初めての派遣でも安心して働けるイメージがある一方で、どのような仕事内容なのか把握できていない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、官公庁派遣の仕事内容や、働くメリット・デメリットについて解説していきます。
官公庁派遣の仕事内容
官公庁派遣は、公的機関への派遣ということもあり、仕事内容も難しそうなイメージを持たれがちです。
しかし、実際は派遣先が官公庁というだけであって、民間企業と大きな違いはなく、事務や軽作業のような仕事内容が多い傾向にあります。
ここでは、官公庁派遣の求人によく見られる仕事内容を紹介していきます。
事務、ファイリング
データ入力や書類作成、書類や資料のファイリングといった一般事務の仕事です。
デジタル化されてきているとはいえ、官公庁ではさまざまな手続きが書類で行われていることもあり、それらを管理作成する仕事が多数あります。
正確さは求められますが、フォーマットが定められているので、Officeソフトを操作できるといった最低限のPCスキルがあれば、未経験でも問題なく対応できることでしょう。
受付
市役所をはじめとする施設への訪問者に対する受付業務です。
案内や関連部署への取り次ぎ、記録などを行うことが主な仕事内容となります。
また、派遣先によっては電話対応をすることもありますが、こちらも担当者へ取り次ぐ役割なので、身構える必要はありません。
業務に慣れてくると、証明書発行のような基本的な問い合わせには回答を任せてもらえることもあります。
軽作業
官公庁には、多くの郵送物があります。
軽作業では、こうした郵送物の仕分けや開封、関係部署に届けるといった作業を行うことを主な仕事内容としています。
また、書類を発送する際には、内容に不備がないかチェックする作業を任されることもあります。
官公庁派遣で働く3つのメリット
民間企業の事務職のような求人が多い官公庁派遣ですが、あえて官公庁で働くことにどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、官公庁派遣で働くメリット、
- 未経験OKの案件が多い
- 特別なスキルがなくても働ける
- 週2~3日勤務の案件も豊富
について解説していきます。
官公庁派遣で働くメリット1.未経験OKの案件が多い
官公庁派遣では、未経験歓迎求人も多いので、就業経験が少ない人やブランクがある人でも働き始めやすいことがメリットに挙げられます。
仕事内容も一般事務のような求人が多い傾向にあるので、これから事務職を目指したい人は実務経験を積む良い機会になることでしょう。
官公庁派遣で働くメリット2.特別なスキルがなくても働ける
仕事内容は単純な作業が多いので、募集要項に特別なスキルを求められることは少ないでしょう。
ただし、派遣先によっては、データ入力や簡単な書類作成を任されることもあるので、PCスキルに自信がない人は注意が必要です。
タイピング速度やOfficeソフトの操作をはじめ、最低限のPCスキルを身に付けておくと、応募できる求人の選択肢を広げることができるでしょう。
官公庁派遣で働くメリット3.週2~3日勤務の求人も豊富
官公庁派遣では、週2~3日勤務や時短勤務など、ライフワークに合わせた働き方ができる求人が豊富にあることも魅力的です。
また、正職員は窓口が閉まった後でも業務を行うこともありますが、派遣の場合は定時で上がりやすいため、仕事後の予定を立てやすいこともメリットに挙げられます。
このような職場環境から、子育てや介護をはじめとする家庭の事情によって、平日フルタイムで働くことが難しい人でも、希望条件に合った求人が見つけやすいといえるでしょう。
官公庁派遣で働く3つのデメリット
未経験から働きやすく、ライフワークに合わせた働き方ができる官公庁派遣ですが、その一方でデメリットも存在します。
ここでは、官公庁派遣で働くデメリット、
- 残業代で稼ぐことは難しい
- 年齢層は高めで風通しは良くない
- 正職員にはなれない
について解説していきます。
官公庁派遣で働くデメリット1.残業代で稼ぐことは難しい
定時で上がりたい人にとっては魅力的な官公庁派遣ですが、残業してしっかり稼ぎたい人には向いていません。
正職員であれば窓口が閉まってからも残業することはありますが、地方自治体での月の残業時間は十数時間程度という経済産業省の調査結果もあることから、そもそも残業が発生すること自体が少ないです。
これに加えて、派遣は簡単な作業を任されるポジションなので、勤務時間外に残ってまで行わなければならない仕事はほとんどありません。
このように、官公庁派遣は残業が発生しにくいので、残業代で稼ぎたいと考えている人には向いていないといえるでしょう。
官公庁派遣で働くデメリット2.年齢層は高めで風通しは良くない
派遣先にもよりますが、若く華やかな職場が多いWeb業界やアパレル業界とは対照的に、官公庁派遣の職場は年齢層が高いことが多いです。
加えて、年功序列文化が根付いている官公庁では、事例に基づいて方針が決まることが多いため、風通しが悪く感じることもあるでしょう。
こうした派遣先の職場の雰囲気が気になる人は、事前に派遣会社の担当者に確認をすることをおすすめします。
官公庁派遣で働くデメリット3.正職員にはなれない
民間企業への派遣の場合、正社員登用を前提とした紹介予定派遣を活用することで、派遣として働き始めてから正社員にシフトすることが可能です。
しかし、官公庁の正職員は公務員であるため、派遣から正職員になることはできず、公務員試験を受けなければなりません。
官公庁に限らず、ゆくゆくは正社員就職したいと考えている人にとって、遠回りになってしまう可能性があるので、注意が必要であるといえるでしょう。
まとめ
官公庁派遣は、その名の通り官公庁が派遣先となり、その仕事内容は事務職や軽作業であることが多いです。
求人の傾向として、残業が少なく、週2~3日勤務といった融通が利くので、ライフワークに合わせた働き方がしやすいことも特徴に挙げられます。
また、基本的なPC操作以外に特別なスキルは必要なく、任される作業内容は簡単なものが多いことから、未経験からでも事務職にチャレンジしやすいといえるでしょう。
官公庁派遣は、民間企業よりも派遣求人数が少ないので、より多くの求人を確認したい人は複数の派遣会社を利用することがおすすめです。
派遣会社選びで悩んだ際は、ぜひ参考にしてみてください。
