新しい人生設計の方法のひとつとして、ミレニアム世代を中心に注目を集めている「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」。経済的自立をして早期退職を目指すFIREですが、言葉は知っていても具体的にどのように行動をすれば良いのか分からないという方は多いのではないでしょうか。

本連載では全8回にわたり、FIREの考え方、FIREを達成するための不動産投資について解説していきます。

第2回はFIREを達成するための目標金額の設定についてお話しします。

FIREは見切り発車で達成できるものではなく、目標を決めて計画的に行わなければいけません。では、どのような目標をどのように設定しなければいけないのでしょうか。

その前に、みなさんは何故FIREを目指そうと思いましたか?

自分の時間や家族との時間を増やしたい、本業の収入では不十分.......様々な目的がある中で、その目的を達成するために資産はどれくらい必要なのかを考えることが、FIRE達成のための目標設定に繋がります。

目標設定の仕方

それでは、本題に移りましょう。

前回お話しした通り、FIREのために必要な資産は年間支出の25倍と言われています。支出額を算出し、必要な資産額を割り出すことによってFIREにおける目標金額が定まります。

支出額の算出

まずは現在、年間でどれくらいの支出があるのかを算出してみてください。これからの生活にどれほどお金がかかるのか把握できるうえに、支出の見直しをして無駄な出費を減らすことにも繋がります。

これも前回お伝えしましたが、支出を見直すと言っても、無理をしながら支出を最小化して減らすのではなく、無駄遣いをせずに必要なものに必要な分だけ払うために支出の最適化をしましょう。

携帯キャリアや保険、サブスクなど固定費を一覧にして可視化することで、実は不要なものにまで毎月お金を払っていたということもあるかもしれません。生活費についても、例えばより安いスーパーはないか、同じ品質でも安いブランドはないか、探してみると意外とあるものです。

また、完全にFIREを目指す方は、雇用されなくなるため、健康保険や年金などの社会保険料の負担額にも注意が必要です。退職後にどれくらい金額が変わるのか、各自治体や行政のホームページなどを確認してから支出額を算出すると良いでしょう。

必要な資産額の算出

年間支出額が算出できたら、25倍してFIREに必要な資産額を計算します。加えて、今後のライフイベントも考慮しなければいけません。結婚・出産やマイホームの購入などの予定がある方はこれらの費用も加えましょう。

ほかにも、完全にFIREを目指す方は、退職に伴い厚生年金の支払い期間が短くなるため、年金受給額が減少します。老後のライフプランを考えるのであれば、年金受給額を確認しておくことも忘れないでください。

厚生労働省の公的年金シミュレーターで将来の年金受給額を簡易試算できます。正確な年金受給額を確認する場合には、日本年金機構の「ねんきんネット」でシミュレーションができます。

いかがでしたか?

ご自身の目的に沿ったFIRE達成のための目標設定ができたら、次は資産を増やすために投資を始めます。

次回からは、数ある投資の中から不動産投資についてお話しします。

株式会社ネクスウィル
HP:https://www.nexwill.co.jp/
新橋に本社を構える不動産会社。訳あり不動産を専門とした不動産の買取再販事業を展開するとともに、マネープロデュース事業、studyFIRE運営も行う。2019年から開催している投資セミナーの総受講人数は1000人を超える。セミナー詳細についてはコチラから