青山商事は、2024年5月に創業60周年を迎えるにあたり、もっと気軽に顧客と一緒に取り組むエコ活動として、不要になった衣類を回収するリサイクリングBOX「ウエアシフト」を、10月2日から全国の「洋服の青山」店内に設置する。

  • 特別演出店舗イメージ(洋服の青山 池袋東口総本店)

同社は、これまで「下取りサービス」として店頭で不要になったスーツやドレスシャツ・レディスアイテムなどの回収を進めてきた。それに加え、10月2日より全国688店舗(2023年9月末時点)の「洋服の青山」全店にリサイクリングBOX「ウエアシフト」を設置する。

この度、創業60周年に向けたブランドスローガンやステートメントに“進化”をテーマとして掲げている。リサイクリングBOXは、昨今のSDGsへの取り組み意識の高まりに合わせて、より気軽にエコ活動に参加できる“進化”した回収方法としてスタートする。また、さらなる環境負荷軽減を目指し、衣類が循環できる仕組みの実現に向けた想いをロゴと宣言コピー「終わらない服をつくろう。」に込め、取り組みを推進していく。

※青山商事が展開する「スーツスクエア」「ザ・スーツカンパニー」においても全店設置する。

  • リサイクリングBOX「WEAR SHiFT(ウエアシフト)」

リサイクリングBOXを入り口やレジ前付近などに設置する。不要になった衣類を回収BOXに直接入れてもらい、クーポン券と交換する。なお、リサイクリングBOXは、古着や古布などの廃繊維のみを使用したリサイクル素材(リフモボード)を採用している。

リサイクリングBOXのサイズは縦45cm×横45cm×高さ×80cm。容量はスーツ約15着分程度。素材は廃繊維100%。

リフモボードは繊維廃棄物を加熱・加圧形成した素材で、繊維が絡み合った構造のため割れにくく、破片が飛散しにくいのが特徴。古着や古布などから作られているため、環境配慮型素材として注目されている。

今回のリサイクリングBOXの取り組みに合わせて、ロゴと宣言コピーを作成した。

  • WEAR SHiFT

  • 終わらない服をつくろう。

下取りサービスは、1998年に全国の「洋服の青山」で開始した。ほぼ、全量をリサイクル・リユースし、リサイクル品は主に車の断熱材や荷物の緩衝材に再利用されている。また、近年の自然災害の増加を受けて、回収したスーツの一部をリサイクルした「防災毛布」(災害支援用リサイクル毛布)を2018年に作製した。当初は災害救助用備蓄毛布として備蓄・保管していたが、2019年からは災害が起こる前の備えとして役立てていただきたいと考え、新潟県佐渡市、鹿児島県奄美市、熊本県天草市など※計8自治体・総数1600枚(2023年9月末現在)を寄贈している。

また、2021年度からは、回収量に応じて1キロあたり2.5円を森林保全団体「more trees(モア・トゥリーズ)」へ寄付をする活動も開始した。2021年度は85万0,322円、2022年度は87万4,930円を寄付している。

  • 年度別下取り回収量

2018年には年間約439トンの不要品を回収していたが、コロナ禍の影響で2020年には年間の回収量は約308トンまで落ち込んだ。しかし、外出規制の解除、SDGsへの認識・意識の向上などにより回収量は増加傾向である。

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