数年前からネットやSNSによく登場するようになったプチプラアイテム。

「おすすめのプチプラコスメ」「人気のプチプラブランド」「便利なプチプラ収納」などが紹介されていますが、そもそもプチプラとは何なのか、あらためて聞かれるとよくわからないという方もいるのではないでしょうか。

本記事では、プチプラの意味や言葉の由来、対義語について紹介します。さらに、人気のプチプラアイテム、プチプラブランドも紹介します。

  • プチプラは「プチプライス」を略した和製外来語

    プチプラってなに?

プチプラは「プチプライス」を略した和製外来語

プチプラとは、2010年代の前半からネットやSNSを中心に使われだした言葉で、「プチプライス」を略した和製外来語です。

「プチ」は「小さな」を意味するフランス語のpetitに由来し、それに英語で「価格」を意味する「price」を組み合わせています。

プチプラの意味は「安い+α」

プチプラは、直訳すれば「小さな+値段」であり、基本的には値段が安いことを表す言葉です。ただし、安いだけではプチプラアイテムとは呼ばれません。プチプラと表現されるのは、安さ+αの部分があるものです。

例えば、「安くてかわいい」「安いのに便利」「安いのに高品質」など、「安いけれど、値段以上にすごい! 素敵! 」という物です。

対象となるのは多くの場合、洋服や化粧品、雑貨などで、車や家、家電、食べ物などに対してはあまり使われません。

プチプラに金額の決まりはない

安いといっても、「どれぐらいまでの価格がプチプラなの? 」と思う方もいるかと思いますが、プチプラかどうかの判断にいくらまでというルールは特にありません。

1,000円のアイテムでも、価格以上にいいと思えばプチプラです。人の主観はさまざまですので、同じ物でも、見る人によってプチプラアイテムだったり、そうではなかったりするため定義は曖昧です。

ただし、一般的にプチプラグッズとして紹介される物は、「誰が見ても安いと思うだろう」という商品が多くなっています。例えば、コスメの場合、主にドラッグストアやバラエティショップなどで手に入るもので、2,000円以下の物が中心です。100円ショップや300円ショップのグッズやコスメ、アクセサリーなどが取り上げられることもあります。

代表的なプチプラブランドって?

プチプラアイテムを提供するプチプラブランドには、例えば下記のようなところがあります。

  • 代表的なプチプラブランド

    代表的なプチプラブランド

プチプラファッション

まずは、ファッションの観点からブランドを紹介します。

■GU

GUは、若い世代に向けて、トレンド性の高い商品を手に入りやすい価格で提供しているカジュアルブランドです。

経営母体が同じブランドにユニクロがありますが、ユニクロは幅広い世代がターゲットなのに対し、GUのターゲットは、主に10代後半~30代前半の女性です。安価におしゃれを楽しんでほしいというコンセプトで、トレンド性の高いアイテムを提供しています。

近年では男性向けアイテムも強化されており、1万円以下で買えるセットアップや2,000円台の革靴、1,000円台のクラッチバッグなども販売されています。

■無印良品

無印良品は、シンプルでどんなスタイルにも合わせやすい、オーソドックスなデザインのアイテムを多くそろえているブランドです。麻やヤクなど、天然素材を使った商品の開発が得意で、毎シーズン新しいアイテムが登場しています。

日本人の体形にフィットさせた服づくりを行っていることも特徴で、ユニクロなどに比べて丈の短いアイテムや、コンパクトなサイズのアイテムをそろえやすい傾向にあります。

■ZARA

ZARAはスペイン発のブランドで、リーズナブルな価格で最新トレンドを発信しています。服はもちろん、シューズにバッグ、ベルト、アクセサリーなど、普段のコーディネートに取り入れることで、一味違った雰囲気を出してくれる個性的な商品がそろっています。色使いにこだわったアイテムがそろっていることも特徴です。

■ファッションセンターしまむら

トレンドを重視した服をそろえつつも、ベーシックな服のラインアップもあることが、ファッションセンターしまむらの特徴です。価格は、ほとんどが1,000~3,000円程度なので、気軽に商品を選ぶことができます。

また、MサイズとLサイズのほか、大きいサイズまで豊富に取り揃えているのも特徴のひとつです。

■GAP

GAPは、アメリカのサンフランシスコにオープンしたジーンズ店から始まったブランドです。現在、全世界で約4,000店舗を展開しています。流行のアイテムより定番アイテムの取り扱いが多く、コーディネートしやすいため、年代や性別を問わず人気があります。特に、ジーンズやTシャツといった商品が人気です。

■H&M

H&Mは、スウェーデンのアパレルメーカーによるブランドです。トレンドファッションを意識したアイテムをリーズナブルな価格で提供しており、さまざまな有名アーティスト、有名デザイナーとのコラボ商品も多く販売しているのが特徴です。 商品の価格帯は500~2万円台と幅広く、安くてもおしゃれでかわいいアイテムがたくさん見つかります。

プチプラコスメ

まずは、コスメの観点からブランドを紹介します。

■CANMAKE(キャンメイク)

CANMAKEは、プチプラコスメといえば必ず名前が挙がるほど、クオリティの高い商品を気軽に購入できる価格で提供しているブランドです。メインターゲットとしているのは若い世代ですが、プロのメイクアップアーティストや大人の女性でも、CANMAKEの愛用者は少なくありません。

ベーシックアイテムはもちろん、ラメやパールといったツヤ系、マット系など、幅広いラインアップを取り揃えているのも、CANMAKEの魅力です。1,000円以下のアイテムも多く、初めて化粧品をそろえるという人に、うれしい価格となっています。

■CEZANNE(セザンヌ)

CEZANNEは、CANMAKEとともにプチプラコスメの代表格といえるブランドで、同じく低価格ながら高品質な商品がそろいます。ブランドコンセプトは「ずっと安心、ずっとキレイ」です。商品は数百円からという低価格で、ドラッグストアで手軽に購入することができます。

特に人気のアイテムは500円のファンデーションで、パウダータイプ、リキッドタイプなど7種類のラインアップ。幅広い世代に人気があります。

■KATE(ケイト)

カネボウのメイクアップブランドKATEは、特にアイシャドウやマスカラ、ファンデーションが高く評価されているブランドです。KATEは美容雑誌「LDKtheBeauty」で、2019年の年間ベストコスメブランドにも選ばれています。

プチプラの類語・反対語

プチプラという言葉は日常に浸透していて、何気なく使っています。それでは、プチプラと反対の意味を持つ言葉を聞かれたら、パッと思いつくでしょうか? ここでは、プチプラの対義語について紹介しましょう。

  • プチプラの類語・反対語

    プチプラの類語・反対語とは?

プチプラの対義語「ハイプラ」「デパコス」

プチプラの対義語として使われる言葉には、「ハイプライス」の略語である「ハイプラ」や「デパートのカウンターに行って買うコスメ」を指す「デパコス」などがあります。

安くて良い物を指すプチプラの対義語というと、マイナスイメージを持ちがちですが、ハイプラやデパコスに特に悪いイメージはありません。プチプラはプチプラ、デパコスはデパコスとして、それぞれのメリット・デメリットをわかった上で、使い分けている人が大半です。

なお、英語でも「highprice」という表現はありますが、その意味は単に「高価、高値」となり、高くて質の良いアイテムを指すハイプラとは異なります。

プチプラとほぼ同じ意味の「プリプラ」

使う場面は少ないものの、プチプラと似たような意味で、「プリプラ」が使われることもあります。これは、「プリティプライス」の略で、「安くてかわいい」という意味です。

ちなみに、英語でも「prettyprice」という表現はありますが、この場合の「pretty」は肯定的な「かわいらしい」ではなく、皮肉としての「かわいらしい」の意味。全体としては「かわいらしい価格=高すぎる値段」ということになり、日本のプリプラとは意味が異なるのでご注意ください。

【まとめ】プチプラアイテムを活用しておしゃれを楽しもう

プチプラアイテムは、化粧品、ファッションともに、低価格でも高品質の物がたくさんあります。

  • プチプラアイテムを活用しておしゃれを楽しもう

    プチプラアイテムを活用しておしゃれを楽しもう

お金をかけなくても、うまくプチプラアイテムを取り入れることでおしゃれの幅が広がり、楽しむことができるでしょう。自分なりのアレンジを加え、賢く活用してみてください。