Intelは4月25日(米国時間)、2024年第1四半期の連結決算を発表した。

それによると売上高は前年同期比9%増の127億ドルとなったほか、1株当たりの利益は18セントで市場予測を上回った。

各事業部門別で見ると、Client Computing Group(CCG)の売り上げは、前年同期比31%増の75億ドルと総売り上げの6割を占めた。一方、もう1つの稼ぎ頭であるData Center and AI(DCAI)の売り上げは、同5%増の30億ドルにとどまった。このほか、Network and Edge(NEX)は同8%減の14億ドルでこれら製品事業全体の売上高は、同17%増の119億ドルとなった。

製品事業以外の売り上げは軒並みマイナス成長と不調で本業の足を引っ張る形となった。例えば、社内外の半導体製造を担うIntel Foundryの売り上げは同10%減の44億ドル、FPGA部門として独立したAlteraは同58%減の3億4200万ドル、Mobileyeも同48%減の2億3900万ドルとしている。

  • Intelの2024年第1四半期の事業別売上高と第2四半期の見通し

    Intelの2024年第1四半期の事業別売上高と第2四半期の見通し (出所:Intel)

  • Intelの2024年第1四半期の事業別売上高

    Intelの2024年第1四半期の事業別売上高 (出所:Intel)

同決算発表に併せて同社は、第2四半期の売上高見通しについて125億〜135億ドル、1株当たりの利益を10セントとのガイダンスを発表したが、市場予測を下回る値で、株式市場では失望売りが見られ、株価は下落した。第2四半期もゆるやかな市場回復が期待されるものの、CPUを中心に据える従来型ビジネスの需要がそこまで高まらないとの見方がでている。

なお、Intel CEOのPat Gelsinger氏は、「Intel 3の量産により、ほぼ10年ぶりに米国で最先端半導体が製造されるようになった。それを支えるIntel Foundryの成長に伴い、2025年にはプロセスのリーダーシップを取り戻す軌道に乗っている。我々はAIソリューションを加速し、ダイナミックな市場での実行、業務規律、株主価値の創造に絶え間なく注力し続けることで、年間を通して連続的な成長を推進する計画に自信を持っている」と述べていたが、市場関係者の中からは、Intelがかつての輝きを取り戻すには、さらに多くの時間と資金が必要とする声も出ているようである。